民主党
第一回定例道議会報告
2013.3.22
道議会民主党・道民連合議員会
政 審 会 長   福 原 賢 孝

 
第1回定例道議会は、2月21日(木)に開会、25年度道予算、生物の多様性の保全等に関する条例、「TPP交渉に関する決議」、「地方交付税及び地方公務員給与に関する意見書」などを可決し、3月22日(金)に閉会した。
 わが会派からは、代表質問に福原賢孝(檜山管内)議員が立ち、知事の道政運営、行財政運営、原発・エネルギー問題、地域医療問題、経済・雇用対策、地域医療問題、TPPへの対応、HACの経営などについて質疑を行った。
 また、一般質問には赤根広介(登別市)、笹田浩(渡島管内)、松山丈史(札幌市豊平区)、梶谷大志(札幌市清田区)、北口雄幸(上川管内)、道下大樹(札幌市西区)、高橋亨(函館市)、久保雅司(札幌市東区)、三井あき子(旭川市)、星野高志(札幌市東区)、勝部賢志(江別市)の11議員が立ち、当面する道政課題、地域課題について道の取り組みを質した。


主な審議経過について
採択された決議・意見書
代表質問の要旨
一般質問者の質疑内容
委員会等における主な質疑
当面する課題と会派の対応

.主な審議経過について

 道の25年度予算案は一般会計2兆6,875億円、特別会計5,869億円の合計3兆2,744億円。一般会計では、24年度当初予算に比べ2.0%減で、当初予算ベースで6年連続の減少。道税は前年度並みを確保するものの、地方交付税が削減され、24年度末の道債残高見込みは5兆9,100億円に膨らみ、財政状況は、さらに厳しさを加えている。10年を経過した高橋知事による道政運営が、地域や道民に負担や痛みを強いる形で進められながら、経済活性化や雇用確保、地域振興などではまったく効果があげられないでいることを反映している。
 昨年末に発足した安倍政権は、公共事業費の大幅増を軸にする大型補正予算を組み、道もこれに伴う総額1,500億円の補正予算を2月に組んだことなどによって、道債残高は23年度末に比べ1,300億円もの増加。この一方で、地方交付税は、国が一方的に自治体人件費削減相当分の引き下げ方針を打ち出すなどしたことから、新年度予算は、実質140億円と過去最大の赤字編成となった。予算案の内容は、「新たな行財政改革への取組み」に基づく財政緊縮型の一律削減型であり、従来型の縦割り構造を残したままで、「選択と集中」は果たされていない。
 安倍政権による一方的な地方交付税削減や公共事業費の大幅な積み上げの影響は大きい。地方自治の本旨に反する自治体職員人件費削減や、地方財政に新たな危機をもたらしかねない公共事業の大幅拡充などの動きは、民主党政権下で積み上げられてきた、国と地方の対等な関係を構築するための取り組みを大きく後退させるものだ。
 また、安倍首相はTPP交渉参加姿勢も打ち出した。TPP協定は、農業をはじめとする一次産業ばかりでなく、医療・社会福祉、金融・保険、労働市場などに及ぶもので、わが国の産業、経済、社会の根幹を揺るがしかねないものだ。
 会派は、財政運営、地域医療、TPP、経営状況の悪化が続く北海道エアシステム(HAC)などの課題について質疑を重ねたが、いずれの課題でも、知事から具体的な対応が示されなかったため、25年度北海道一般会計予算案については組み替え動議を提出、反対した。

up

.採択された決議・意見書
は政審発議、は委員会発議
朝鮮民主主義人民共和国の核実験に抗議する決議
TPP交渉に関する決議
TPP協定交渉への参加に関する意見書
地方交付税及び地方公務員給与に関する意見書
トンネルじん肺根絶に向けた抜本的な対策を求める意見書
B型肝炎・C型肝炎患者の救済に関する意見書
水難救難所員の身分保障制度の確立と救助活動に対する支援制度の拡充に関する意見書
up

3.代表質問の要旨
は質問者発言、は答弁者発言)
福原 賢孝 議員(檜山管内)
1.知事の政治姿勢について
(1)知事就任10年の道政運営について
道政運営の自己評価は。
総生産額が減少するなどの厳しい状況が続く一方で、将来につながる産業なども生まれ育っている。
潜在力を活かせなかった要因と今後の克服策は。
公共依存構造からの転換が十分でなかった。北海道への追い風を力に取り組む。
公約達成についての所見は。
全ての事項に着手することができた。さらに実効あるものとなるよう努める。
TPPへの今後の対応方針は。
道民合意がない協定への参加には反対。関係団体と連携し、適時適切な対応を行う。
(2)安倍政権の施策について
地方公務員給与の強行的な引き下げ要請に対する認識は。
自治体が自主的かつ適切に決定すべき。交付税が減額措置を前提にしたことは遺憾。
大義なき一方的な交付税減額政策への認識と今後の対応は。
地方の固有財源である交付税の性格を損なうもので、知事会とも連携し対応する。
公共事業費の大幅拡大は、知事が道民に痛みと我慢を強いて取り組んできた財政立直し方針に反するのでは。
重点化方針に沿って、必要性や緊急性の高い事業に絞り込み整備促進に努める。
建設業の力などが衰える中で、高水準の公共事業執行に懸念はないのか。
公共事業の効果が最大限発揮できるよう、効果的、効率的な執行に努める。
2.行財政運営及び新年度予算編成について
(1)重点政策について
直面する課題は重点政策にどう反映されたのか。期待される政策効果は何なのか。
暮らしの安心確保、地域活力や経済活性化と雇用安定化の維持向上、効率的なエネルギー消費の促進を図る。
25年度の重点政策は、これまでとどう違うのか。特に力をいれている政策は。
将来につながる新たな動きを捉える中で、「食、エネルギー、防災」に力を注ぐ。
重点政策の選定を見る限り、具体的に機能しているとは思えないが。
政策の核となる取り組みは、全庁的な視点から優先度の高い施策に位置づけた。
(2)新年度予算について
法人二税が回復しないことへの認識は。
厳しい道内経済の状況や法人事業税の一部国税化が影響している。
経済対策が道税収入に反映されていないし、重点政策の効果が感じられないが。
本道経済の活性化・自立化を図り、税収増加につながるよう積極的に取り組む。
道政史上最大の赤字予算編成となったことへの所見は。
最終的に収支の均衡が図られるよう取り組む。
交付税の減額措置に対しては、「選択と集中」で歳出の削減を行うべきだ。
「選択と集中」の視点で予算編成に取り組んだ。
予算編成において財政調整基金を使い果たしたことは看過できない。
できる限り基金への積立ができるよう取り組んでいく。
債権市場の動向をどう見込んで、道債の管理をしていくのか。
金融機関との意見交換を通じ、債権市場の動向を把握していく。
3.原発・エネルギー政策、防災対策について
(1)原発政策について
北電泊原発再稼働の見通しについての見解は。
安全性の確保が最優先であり、規制委員会で厳格な審査が行われるべき。
岩宇4町村を対象とした「安全協定」の権限が、後志全域を対象とした「確認協定」では認められていないが、拡充すべきだ。
後志管内16市町村の総意の上で結ばれたものである。
使用済み核燃料に対する認識は。
安全性の確保を最優先に、国が具体的な道筋を示していくべき。
(2)北電の電気料金値上げについて
安易な値上げは認められないと考えるが。
道民生活や産業活動に影響があることから、経営上の課題を説明することが必要。
合理化努力、電源多様化の方策を示さなければ、道民の理解は得られないのでは。
北電においては、電力の多様化に適切に対応する必要がある。
(3)防災体側について
地域防災力向上に向けた今後の取り組みと展望は。
防災教育に関するセンター機能のあり方の検討とモデル講座を開催する。
4.地方分権、地域づくりについて
(1)一括交付金制度について
廃止に伴う制度への評価と道行政への影響及び今後の対応は。
地方の自主性・裁量性が拡大されたが、事業の継続性などを国に求めていく。
(2)地域政策推進事業等について
振興局からの提案が本庁事業と重複する内容が散見されるが。
重複しないよう調整を行っており、相乗効果や効果性に努めていく。
包括交流連携について、具体的に、どのような形態、地域を想定しているのか。
モデル的な試行を積み重ね、協定締結に向けた仲介、支援のあり方を検討する。
(3)集落対策について
集落の状況分析や対策方針づくりに向けて、支援体制にどう取り組むのか。
多様な人材ネットワークを構築し、必要な人材派遣に向けた支援を行う。
どのようなモデル事業を進め、それを今後どう活かしていくのか。
集落の特性に応じたモデル事業を展開し、検証することで、対策の促進を図る。
庁内の推進体制をどう強化するのか。
庁内の連携強化を図るとともに、市町村の取り組みに振興局職員を参画させる。
5.地域医療について
(1)道立病院のあり方について
地域住民も含めて、どのような課題を地元と協議していくのか。
広域化連携の協議の場を活用して、地域からの支援や担うべき医療機能を協議する。
経営形態の見直しについて、判断できる目安を示す必要があるのではないか。
安定的で時速可能な経営の確保の見通しを得た上で、見直しを進めていく。
苫小牧病院の廃止後についての医療機能の確保と職員の処遇は。
地元医療機関で患者受け入れ体制を構築。職員の処遇は、速やかに意向把握する。
(2)がん対策の充実について
がん診療連携指定病院の未整備圏域への対策は。
中核的医療機関に対し、がん医療の現状や指定病院の役割を説明していく。
がん診療連携拠点病院の機能強化に向けて、積極的な支援を行う考えはあるのか。
地域医療再生基金を活用し、機能充実や地域医療機関との連携強化に取り組む。
6.経済・雇用対策について
(1)食関連産業の振興について
食品機能性表示制度の実施による成果目標設定と達成に向けた具体的な取り組みは。
「ほっかいどう未来創造プラン」で目標を設定し、運用状況の把握、検証を行う。
「食クラスター多角的連携推進事業」などの効果と25年度以降の対応は。
地域資源の活用で付加価値商品の開発・販路拡大に取り組み、その成果を拡大させる。
(2)観光振興について
観光振興機構への丸投げ予算をやめ、各観光地を支援する方向にシフトすべきだ。
観光機構との連携は観光客回復に一定程度の効果があり、地域と機構の協働が重要だ。
(3)雇用対策について
戦略産業雇用創造プロジェクト事業の雇用創出見込み、市町村事業を排除した理由は。
安定的な雇用確保のための事業であり、地域の関連事業は、それぞれが推進する。
町村部の雇用維持、創出にどのように取り組むのか。
適切な事業執行を支援し、地域の総意に満ちた雇用創出の取り組みを推進する。
7.一次産業振興について
(1)農業者戸別所得補償制度の評価について
農業者の所得確保を図る、これまでの制度をどう評価しているのか。
農業者の所得確保や経営の安定化が図られ、意欲の増進にも一定の効果があった。
自公政権の制度見直しにあたって、どのような視点で国に提案していくのか。
所得確保や経営の安定化が図られ体質強化になる事が重要で、法制化は重要な手段。
(2)ホッカイドウ競馬について
現状をどう受け止め、今後、どう改善を図っていくのか。
収入の見通しは厳しい状況。道内発売額の拡大で収支均衡に全力で取り組む。
(3)BSE対策について
輸入規制緩和に対する認識と対処方針は。
輸入牛肉の月齢制限緩和への理解が重要。厳格な検疫や輸入条件の徹底を求める。
国の検査縮小の考え方にどう対処するのか。
4月以降も全頭検査を継続しつつ、専門部会で議論を深めていく。
(4)漁業の担い手対策について
国の制度を活用し、担い手対策の強化、加速化を図るべきだ。
受入環境の整備促進、特性に応じた資源づくり、6次産業化の推進を進めていく。
8.交通政策について
(1)総合的な交通体系について
関係各部各課を超えた、交通体系の推進管理体制を構築する体制整備を行うべきだ。
一体的に進める組織体制が必要であり、総合的なセクションを設ける。
(2)HACについて
収入見通しは厳しい。事業計画は抜本的に改革し早急に修正計画を示すべきだ。
HACにおいて事業計画の修正を検討しており、これに対し、道として必要な助言、指導を行っていく。
(3)新幹線について
二次交通ネットワークづくりを進める考えは、新年度予算にどう反映されているのか。
新幹線開業を見据えた広域観光の振興などに必要な予算を計上した。
第三セクター鉄道の開業準備をどう進めるのか。
三セク鉄道会社を平成26年春頃に設立予定で、本年10月には経営計画を策定する。
新駅名称は、早期決定に向けて道が中心となって議論の場を作るべきだ。
PR等に向けて、早期に決定されることが重要であり、必要な調整を行っていく。
(4)JR北海道について
列車トラブルの頻発により、観光集客、貨物物流に悪影響が生じているが。
道民の信頼を損なうものと認識。公共交通機関としての使命を果たしてほしい。
9.北方領土対策について
第7期振興計画は、隣接地域の未来像を明確にすることが重要だ。
返還要求運動の拠点として、隣接地域の安定的な発展を目指す計画となることが重要。
10.教育課題について
(1)学力向上策について
これまで学力向上策の課題を、どのように踏まえ、新年度の予算付けとなったのか。
学力低下の状況を踏まえ、新年度では明確な目標設定、包括的な学校改善に取り組む。
「全国平均以上」への固執など、点数や順位だけが目標となっていいのか。
社会で自立して生きていく上では、最低限必要な基礎学力を保障する取り組みは重要。
(2)高校教育について
高校の三分類化は、学校や生徒を「輪切り」にするものではないか。
生徒の適正、進路希望等に応じた能力を身につけさせることは重要だ。
高校統廃合による地域や生徒・保護者への影響は。
広域性や地域実情を考慮し、保護者の負担軽減、生徒の修学機会の確保を図っている。
新たな指針は、広く道民の意見を聞きながら作るべきだ。
進路動向、学校・学科や私立高校の配置状況を勘案し、地域の意見を聞き策定する。
安倍政権による高校授業料無償化への所得制限の導入検討への所見は。
制度の理念や意義が継続されることが必要。
(3)少人数学級の推進について
北海道における少人数学級への所見は。
推進や計画的な定数改善は、引き続き検討する。
(4)教育行政の執行について
情報提供制度や勤務実態調査による現場の硬直化実態をどう把握し、対応するのか。
学校現場を訪問し声の把握に努めている。引き続き、意思疎通の充実に努める。

<再質問>

1.道政運営について
知事の掲げる「新生北海道の創造」が10年経っての本道の現状への認識は。
「新生北海道」の実現への道は決して平坦ではないが、状況を見据え歩みを加速する。
2.地方公務員給与引き下げへの道の対応について
地方公務員法に照らせば明らかに問題がある。今後、どう対応するのか。
「国と地方の協議の場」で協議すべきで、全国知事会とも連携し国に求めていく。
3.地方公務員給与引き下げに係る道内市町村への関与について
市町村全体の交付税額への影響額と政府要請に対する対応は。
交付税への影響額は110億円程度。市町村には判断に必要な情報提供と助言を行う。
4.公共事業について
必要性、緊急性を優先した事業の具体的な内容と事業費は。
箇所別の事業内容が確定した後、重点化の状況を公表する。
5.TPPについて
社会全般に影響を及ぼすことから交渉入りには反対という姿勢を打ち出すべきだ。
国の動向には強い危機感を持っており、オール北海道で対応していく。
6.重点政策について
3つの柱は、これまでと具体的に何が違うのか。また期待される効果は。
様々な地域のニーズに対応しながら、産業や生活の基盤づくりを推進していく。
7.道税の確保について
国による交付税削減政策の中で、予算額以上の道税をどう確保していくのか。
徴収対策については、一層の強化を図っていく。
8.赤字予算の編成について
予算案提出前になぜ、更なる歳入・歳出を検討する対応を行わなかったのか。
国の予算編成の遅れや地方交付税の制度改正の影響があった。
9.財政調整機能について
確保すべき財政調整基金の規模への見解及び、当面の不測の事態にどう備えるのか。
今後、できる限り基金を積み立てていく。
10.一括交付金制度について
ひも付きで事業縦割りを打破する試みを、かつての制度に引き戻すことへの所見は。
自主性・裁量性の更なる向上が図られる制度設計がなされるべき。
11.包括交流連携について
新年度では、どの地域、どの分野で効果・有効性を得ようとするのか。
さらに市町村の意向を把握し、地域のニーズに合わせた協議を促していく。
12.集落対策について
モデル地域に自治体職員を派遣し、同じ目線で集落対策の推進に努めるべきだ。
道職員の派遣については市町村と協議を進め、効果的な対策を展開する。
13.道立病院のあり方について
道立病院は今後、どのような医療機能を担っていくべきか。
広域化連携の協議の場を活用して、地域における医療提供体制の構築に取り組む。
14.観光振興について
効果的事業執行の観点から、観光振興機構との役割分担や道費負担を見直すべきだ。
観光機構を施策の中核的な機関として位置づけ、機能発揮に向け助言、支援を行う。
15.雇用対策について
雇用対策予算が確保できない地域の雇用対策にどのように取り組んでいくのか。
振興局を地域の要とし、市町村や関係団体と連携し雇用の創出に努める。
16.新幹線の新駅名称について
道が中心となって駅名を議論する場をつくると理解していいのか。
必要な調整を行っていく。
17.学力向上策について
学校現場や教職員の状況、児童生徒や地域の実態を捉えていないのではないか。
現場の課題の把握に努め、必要な基礎学力を保障する施策を充実していく。
18.高校配置のあり方について
後退する地域を支え、地域の産業を支える人材を育てる観点での見直しを図るべきだ。
人材育成に向け、魅力ある高校づくりを進めていく。
19.高校授業料無償化について
教育機会の確保、経済的負担軽減のためにも、しっかりと国に意思表示すべきだ。
所得制限を導入した場合でも、制度の理念や意義が継続されることが必要。
20.少人数学級の推進について
小学校3年以上への拡充措置について、国に先駆け前倒し実施した上で要望すべきだ。
厳しい財政状況を踏まえれば、国による教職員定数の改善がなければ難しい。
21.教育行政の執行について
教職員が創造性を発揮し子供達と切磋琢磨する学校の構築こそが教育行政の役割だ。
関係者との意思疎通の充実を図り、教育行政の整備に全力を尽くす。

<再々質問>

1.地方公務員給与引き下げへの道の対応について
地域主権の根幹が踏みにじられようとしている。道単独でも主張すべきだ。
他県の状況や道の行財政状況を踏まえ、知事会とも連携し国に求める。
2.公共事業費について
とても選択と集中を図ったとは言えない。優先度の高い事業と判断する基準は何か。
社会資本整備や施設の長寿命化、基幹産業の基盤づくりを中心にまとめた。

up

一般質問者の質疑内容

赤根 広介 議員(登別市)

 1 行財政運営について
 (1)暴風雪被害について
   ア)大規模被害への見解について
   イ)道道の管理について
   ウ)市町村、国との連携について
 (2)行財政改革の取り組みについて
 (3)財政の健全化と社会資本整備について
 (4)事務事業評価について

 2 観光振興について
 (1)これまでの観光戦略などについて
 (2)長期滞在型観光の促進について
 (3)外国人観光客の誘致について
 (4)スポーツと関連した観光の振興について
 (5)観光のくにづくり行動計画の指標の達成状況等について
 (6)プロモーションのあり方などについて
 (7)宿泊税について
 (8)地場産業との連携について

 3 農業と食関連産業の振興について
 (1)北海道農業の役割について
 (2)新たな施設園芸への取り組みについて
   ア)施設園芸高度化事業の取り組み状況について
   イ)施設園芸生産の一層の高度化について
   ウ)食品工業の付加価値の向上について
   エ)食クラスター活動について

 4 バックアップ拠点構想について
 (1)構想の推進状況について
 (2)食料備蓄について



笹田  浩 議員(渡島管内)

 1 市町村合併について
 (1)市町村合併の結果について
 (2)普通交付税の一本算定に対する道の対応について
 (3)今後の合併市町村への支援等について

 2 地域医療の再生について
 (1)総合内科医の養成について
 (2)地域住民への情報提供について
 (3)自治体病院等広域化・連携構想について
 (4)地域センター病院の機能強化について
 (5)地域医療再生交付金の活用について

 3 耕作放棄地対策について
 (1)荒廃農地の受け止めについて
 (2)荒廃農地の未然防止と再生対策について

 4 ホタテ養殖業の経営安定について

 5 土砂災害対策について
 (1)土砂災害の発生状況について
 (2)土砂災害対策の状況について
 (3)市町村への支援について
 (4)今後の土砂災害対策について

 6 教育課題について
 (1)熊石高校について
 (2)通学手段の確保について
 (3)道立高等学校の木造校舎の整備について


松山 丈史 議員(札幌市豊平区)

 1 生物の多様性について
 (1)生物多様性保全条例について
 (2)指定餌付け行為について
 (3)漁業者ハンターの育成について
 (4)オオカミの再導入について

 2 都市鉱山について
 (1)市町村の小型家電回収の意向について
 (2)市町村に対する支援について

 3 環境配慮契約法について
 (1)環境配慮契約方式の推進について
 (2)優良認定産廃処理業者について

 4 国際航空路線誘致について
 (1)これまでの誘致活動について
 (2)誘致活動の取組主体について
 (3)誘致活動の予算について
 (4)就航補助制度について
 (5)ベトナム路線の誘致について

 5 高等教育について
 (1)グローバル化に対応した大学教育について
 (2)グローバル化に対応した大学づくりについて



梶谷 大志 議員(札幌市清田区)

 1 道立病院について
 (1)道立病院の基本理念について
 (2)経営形態の見直しについて
 (3)一般会計負担金について
 (4)改革のスケジュールについて
 (5)計画の点検・評価、公表等について

 2 北海道新幹線について
 (1)庁内の推進体制について
 (2)開業効果の波及・拡大の取り組みについて
 (3)カウント・プログラムの推進について
 (4)札幌延伸による開業効果について

 3 高等技術専門学院の役割と人材育成について
 (1)民間との競合状況に対する
 (2)民間との役割分担について
 (3)道が担うべき役割について
 (4)技能者の確保・育成について
 (5)協議の場の設置について

 4 HACについて
 (1)知事の責任について
 (2)オブザーバーについて
 (3)今後のHACについて
 (4)資金繰りについて

 5 北海道のイメージアップについて
 (1)イメージアップキャンペーン推進事業以降の取り組みについて
 (2)ロゴマークの使用状況について
 (3)イメージアップ推進に向けた今後の取り組みについて


北口 雄幸 議員(上川管内)

 1 支庁制度改革と自治のあり方について
 (1)支庁制度改革の検証について
 (2)新たな自治のかたちづくり条例について
 (3)北海道の自治のあり方について

 2 道有未利用地の活用について

 3 地域医療について

 (1)再編・ネットワーク化について
 (2)在宅医療の推進について
 (3)がんの在宅医療・緩和ケアについて

 4 介助犬の育成・認定について

 5 道立自然公園のスノーモビルの乗り入れについて
 (1)天塩岳道立自然公園におけるスノーモビル乗り入れ規制について
 (2)スノーモビル乗り入れ規制地区への監視強化について


 6 漁業者の安全対策について


道下 大樹 議員(札幌市西区)

 1 道税と本道経済について
 (1)偏在性が少ない税体系の確立について
 (2)地域主権の確立に向けた地方税源の充実について
 (3)給与引き上げによる道税収入増加について

 2 障がい者の権利擁護と雇用・就労支援について
 (1)北海道障がい者条例について
   ア)条例の効果と検証・課題について
   イ)条例改正と国への働きかけについて
 (2)北海道障がい者権利擁護センターについて
 (3)民間企業の精神障がい者雇用拡大について
 (4)道内における障がい者就労支援について
 (5)道教委の法定雇用率について

 3 少人数学級等の取り組みについて
 (1)少人数学級の取り組みについて
   ア)国の小3から中3における35人学級断念について
   イ)少人数教育について
 (2)全国学力テストについて
 (3)広域人事について
 (4)病気休職者(精神疾患)、定年前退職者の増加について
 (5)生活保護と就学援助について


高橋  亨 議員(函館市)

 1 北海道新幹線について
 (1)駅名決定のスケジュールと道の役割について
 (2)アクセス列車について

 2 エネルギー問題について
 (1)再生可能エネルギーについて
   ア)送電網の整備について
   イ)再生可能エネルギーの推進について
 (2)防災計画について
   ア)道民の安全確保について
   イ)他県での原発事故時の車での避難の検討状況について
   ウ)車での避難の基準について
   エ)避難のマニュアルについて
 (3)使用済み核燃料について
 (4)大間原発について

 3 TPPについて
 (1)日米共同声明について
 (2)自民党の判断基準について
 (3)道民理解について
 (4)知事の「断固反対」の姿勢について
 (5)交渉参加について

 4 HACについて
 (1)あずさ監査法人と再建計画について
 (2)三沢線について
 (3)JALとのコードシェア(共同運航)について
 (4)2月の旅客収入の見込みについて

 5 円安の影響について
 (1)道民生活への影響について
 (2)円安に対する対策について

 6 スポーツ指導者について
 (1)武道の必修化について
   ア)けがの発生について
   イ)柔道の指導者について
   ウ)外部指導者の招聘について
   エ)評価の手法について
 (2)スポーツ王国について
   ア)「スポーツ王国北海道」について
   イ)指導者の確保等について


久保 雅司 議員(札幌市東区)

 1 改正高年齢者雇用安定法施行について

 2 指定管理者制度について
 (1)指定管理者制度導入による成果などについて
 (2)民間参入の促進について
 (3)指定管理の期間について

 3 道営住宅の建設などについて

 4 道警察自転車総合対策推進計画について


三井 あき子 議員(旭川市)

 1 道州制と国の出先機関改革について
 (1)道州制特区提案に対する国の対応などの評価について
 (2)今後の道州制の制度設計について
 (3)道州制の前提となる国の出先機関改革について
 (4)国の出先機関改革と二重行政の是正について
 (5)国の事務の権限移譲に伴う財源について
 (6)北海道特例について
 (7)移譲事務に関わる「国の関与」について

 2 公共工事による地域経済の活性化について
 (1)発注の平準化などについて
 (2)人材不足と適切な発注単価について
 (3)社会保険等未加入対策について

 3 一次産業における男女平等参画について
 (1)一次産業における女性の現状について
 (2)女性の経営参画について
 (3)家族経営協定の締結推進について
 (4)男女平等参画社会に関する学習について


星野 高志 議員(札幌市東区)

 1 建国の気概について

 2 ローカルサマータイムについて
 (1)サマータイム実証事件の検証等について
 (2)北海道でのサマータイム導入のメリット等について


 3 日本の再生可能エネルギー発電所としての地位について
 (1)本道の再生可能エネルギーの状況について
 (2)北本連系線について
 (3)本道の役割について
 (4)発電事業への新規参入について


 4 道外移出可能エネルギー発電税等について
 (1)発電事業の経済効果について
 (2)法定外税について
 (3)課税の可能性について


 5 一次産品の道外移出について
 (1)東南アジアの原木輸出規制の取り組みについて
 (2)一次産品の付加価値向上について


 6 小水力発電と水利権について
 (1)水利権の認識について
 (2)小水力発電における水利権について
 (3)小水力発電における水利権手続きについて


 7 北海道の建国記念日について


勝部 賢志 議員(江別市)

 1 地方公務員給与の引き下げについて
 (1)人事委員会勧告について
 (2)ラスパイレス指数について
 (3)国の政策手法について
 (4)道の対応について

2 子育て支援策の推進について
 (1)子育て支援施策の取り組み状況について
 (2)子育て支援拠点事業について
 (3)子育て支援拠点の整備について
 (4)子育て支援拠点事業の充実について

 3 中小企業の支援について
 (1)相談体制について
 (2)経営力強化貸付制度について

 4 TPPについて
 (1)断固反対のための取り組みについて
 (2)知事の姿勢について

 5 教育課題について
 (1)学力向上策について
   ア)目標について
   イ)教職員研修について
 (2)学校力向上に関する総合実践事業について
   ア)指定における取り組みについて
   イ)加配教職員の活用状況について
   ウ)有識者による助言について
 (3)地域の研究組織、団体との連携、協力について


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委員会における主な質疑

(1)第1回臨時会
国の補正予算編成に伴う補正予算案を審議する2013年第1回臨時会が2月1日(金)に開かれた。補正額は一般会計1,482億円、特別会計19億円の総額1,501億円。内訳は公共事業費が中心。会派からは、北口雄幸(上川管内)議員が新政権の予算編成の考え方の妥当性、公共事業の効果や手法、道財政に与える影響について知事に質した。

(2) 常任委員会・特別委員会
総合政策委員会では、段坂繁美(札幌市中央区)議員が1月8日に北海道離島振興計画素案について、2月5日に離島振興について、3月21日にTPP協定をめぐる最近の状況等について、小林郁子(札幌市中央区)議員が2月5日に集落対策について質疑。
環境生活委員会では、市橋修治(後志管内)議員が1月8日に交通安全対策について、北準一(空知管内)が2月20日に交通安全運動の推進について質疑。
保健福祉委員会では、広田まゆみ(札幌市白石区)議員が1月8日と2月5日に新北海道病院事業改革プランについて、3月21日に腎疾患対策について、須田靖子(札幌市手稲区)が2月5日に生活保護費の生活扶助引き下げについて、福祉灯油について質疑。
経済委員会では、向井昭彦(札幌市北区)議員が2月20日に北海道とロシア連邦極東地域との経済協力発展プログラムの改定について質疑。
農政委員会では、福原賢孝(檜山管内)議員が3月21日に関税撤廃による北海道農業等への影響試算について質疑。
水産林務委員会では、笹田浩(渡島管内)議員が2月20日にホタテガイの流通対策について質疑。
建設委員会では、稲村久男(空知管内)議員、田村龍治(胆振管内)議員が2月20日に道営住宅の家賃減免制度について、3月21日に暴風雪の対応状況について、星野高志(札幌市東区)議員が3月21日に水利権について質疑。
文教委員会では、勝部賢志(江別市)議員が3月21日に勤務延長について質疑。
産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会では、星野高志(札幌市東区)議員が1月9日に泊発電所周辺の安全確認等に関する協定について、2月20日に幌延深地層研究センター調査坑道におけるメタンガス濃度の上昇及び湧水量の増加について、向井昭彦 (札幌市北区)議員が3月21日に海洋再生可能エネルギーの調査について、橋本豊行 (釧路市)議員が3月21日に石炭対策について質疑。
北方領土対策特別委員会では、広田まゆみ(札幌市白石区)議員が2月6日に第7期北方領土隣接地域の振興及び住民の生活の安定に関する計画について質疑。
新幹線・総合交通体系対策特別委員会では、梶谷大志(札幌市清田区)議員が1月9日、2月6日、3月12日にHACについて、2月20日に国際航空路線誘致について質疑。
道州制・地方分権改革等推進調査特別委員会では、滝口信喜(室蘭市)議員が1月9日に定住自立圏におけるコミュニティFMの活用について、沖田清志(苫小牧市)議員が2月6日に定住自立圏構想に係る取り組み状況等について質疑。
少子・高齢社会対策特別委員会では、小林郁子(札幌市中央区)議員が1月9日に子育て支援について、市橋修治(後志管内)議員が2月6日に登別市における児童虐待死亡事件に係る検証報告について質疑。

(3)第1回定例会予算特別委員会
  第1回定例会予算特別委員会は3月12日〜19日に開かれ、委員会冒頭での24年度最終補正予算の審査で梶谷大志(札幌市清田区)議員が道財政について、医療福祉施策について、制度融資について、除雪予算について、第1分科会で向井昭彦(札幌市北区)議員が待機児童解消について、社会福祉施設における防災対策について、北海道新幹線について、退職手当について、道の防災対策について、稲村久男(空知管内)議員が地域医療について、消防の広域化等について、小林郁子(札幌市中央区)議員ががん対策について、社会資本整備のあり方について、多様な政策手法の活用について、道財政運営について、伊藤政信(札幌市厚別区)議員が少子化対策について、集落対策に関する取り組みについて、福原賢孝(檜山管内)議員が行財政運営について、地域づくり総合交付金について、交通ネットワーク整備について、TPPについて、災害対策について、行財政運営について、佐々木恵美子(十勝管内)議員が私学助成について、第2分科会(中山智康委員長)で木村峰行(旭川市)議員が新エネルギー導入促進について、特別支援教育について、市橋修治(後志管内)議員が暴風雪への交通安全対策について、道営住宅について、いじめ対策と教職員勤務条件整備について、梶谷議員がHACについて、広田まゆみ(札幌市白石区)議員が公共事業の投資効果と環境配慮について、北海道住生活基本計画について、道営住宅のあり方と指定管理者制度について、赤れんが庁舎の利活用と改修について、環境配慮契約とグリーン購入について、知床エコツーリズム戦略の推進と今後の展開について、環境教育などの人材育成について、北海道教育推進計画について、須田靖子(札幌市手稲区)議員が男女平等社会の実現に向けた取り組みについて、子どもの貧困対策について、赤根広介(登別市)議員がいじめの問題について、第3分科会で沖田清志(苫小牧市)議員が道産材の活用促進について、食料備蓄構想について、耕作放棄地について、競馬事業について、新エネルギー促進について、ものづくり産業拠点等について、北準一(空知管内)議員が木質バイオマスエネルギーの利用推進について、獣医師の確保について、農業改良普及事業について、そばの生産安定について、酪農畜産振興と自給飼料について、平出陽子(函館市)議員が花粉の少ない森林への転換について、農業農村における女性の社会参画実態調査について、佐藤伸弥(網走市)議員が暴風雪による農業被害について、観光振興策について、橋本豊行(釧路市)議員が雇用対策について、中小企業の支援対策について、斉藤博(函館市)議員がアベノミクスの経済金融対策と道内経済の活性化について、道内の雇用創出の現状について、質の高い雇用・労働条件の改善について、経済の「活性化・自立化」に向けた事業推進について質疑した。

 総括質疑では、梶谷議員がHACについて、観光振興策について、福原議員がTPPについて、行財政運営について、経済雇用対策について知事に質した。

 会派は、25年度北海道一般会計予算案について組み替え動議を提出、反対した。動議の提案趣旨説明は、予算特別委員会では中山議員が、本会議では小林議員が行った。


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当面する課題と会派の対応

6 当面する課題と会派の対応
 1 新年度道予算への対応について
 会派が提出した予算組み替え動議の内容、道予算編成・道政運営に向けて1月25日に知事に提出した要望・提言の内容は、次の通り。

平成25年度北海道一般会計予算については撤回し、
組み替えの上再提出を求める動議

 平成25年度北海道一般会計予算については撤回し、次により組み替えの上再提出を求める。
 これまで10年間に及ぶ、知事の行財政改革の取り組みは、24年度末の道債残高見込みが、5兆9,100億円にまでふくれあがることに端的なように、破たん状態にある。しかも、安倍政権の、地方交付税を切り下げ、公共事業費を大幅拡大するなどの対応によって道財政の危機は一層拡大する。
 地方公務員給与の見直しを一方的に押しつける地方交付税の切り下げによって、25年度の交付税配分額が24年度に比べて、北海道分で60億円、道内市町村分で110億円も減少するとの試算が予算特別委員会での質疑で明らかになったが、これは自治体が重ねてきた行財政改革の努力を無にするような対応であり看過できない。
 また、景気対策を公共事業の拡充で行うことは、やっと再生の緒についた地方財政に、またもや打撃を与えかねない、財政規律の観点からも批判されるべき手法だ。財政面だけでなく、東日本大震災の復旧・復興事業への影響、急拡大に伴う事業選択判断の甘さ、事業者縮小の中での事業執行の困難さ等も指摘されているところだ。
 こうした国の対応による危機深刻化にもかかわらず、提案された予算案は、地方自治の本旨にそむく国の対応の責任を問うこともなく、従来型の縦割り構造を残したままで、「行財政改革への取組み」に基づく一律型の削減・縮小路線で編成されたものである。
 道民の切なる願いであり、知事の公約の重点でもある、経済活性化策も雇用確保策も、予算での対応は極めて消極的であり、産業の構造転換、安定した雇用を確保することが、まったく期待できないなど、北海道の活性化、地域の振興、道民生活の安定に向けた予算案となっていない。地域や道民への負担の転嫁ばかりが続き、北海道や道民生活の展望が何ら指し示されていない予算案である。
 加えて、北海道やわが国の産業基盤、社会システムを根底からくつがえしかねないTPPへの交渉参加方針を安倍政権が明らかにした。道内での産業や地域の崩壊を阻止するために、全道あげた取り組みを早急に再構築しなければならない。
 よって、以下の内容を中心に、平成25年度一般会計予算案を組み替えの上、再提出すべきである。

組み替えの主要項目
1 東日本大震災を教訓にした対応
(1)防災対策、原子力防災対策
 一昨年3月の東日本大震災の震度の大きさ、津波の巨大さによって、北海道が取り組んできた防災対策は根底から見直されている。また、東京電力福島原発の事故は、まさに現在進行形であり、原子力発電や原子力行政への信頼は根底から揺らいでいる。
 防災対策や原子力防災対策を、国まかせでなく、道としても地域の状況を踏まえた見直しを急ぎ、これに基づく施策、事業に早急に取り組むべきである。
(2)省エネ・新エネ条例の具現化
 脱原発の姿勢を明らかにして、平成13年に制定された「北海道省エネ・新エネ促進条例」に基づき、風力や太陽光、地熱、雪氷熱、バイオマス、中小水力など、多様な再生可能エネルギーの宝庫である北海道の条件を最大限に活用していかねばならないにもかかわらず、北海道の対応は依然として消極的なものにとどまっている。
 企業や地域の取り組みを積極的に後押しし、北海道の優位性を早急に実現していくための予算措置を講じるべきである。
2 安定雇用の確保、経済の活性化
(1)TPPへの対応
 安倍政権がTPP交渉参加に向けて示した影響想定では、農業をはじめとする一次産業に壊滅的な影響があるとされている。北海道においては、関係する地域や産業への影響の広がりは計り知れないほど深刻なものとなる。道として地域や産業基盤を守り抜くために全道、全道民をあげた体制を再構築し、交渉参加ありきの政権の対応を食い止めるための取り組みを行うべきである。
(2)雇用の確保、創出
 道内完全失業率は5%台で高止まりのままであるにもかかわらず、道の雇用対策予算は、国の雇用創出に関わる基金の縮小等を、そのまま反映した、主体性のない消極的な予算だ。
 北海道雇用創出基本計画の推進に際し、新規学卒者等の若年者や失業が長期化する傾向にある中高年齢者を重点化し、地域での幅広い関係者の力を結集して、地域に根ざした、きめ細かい対策を講じるべきである。
(3)食産業の振興
 北海道が優位性を持つ「食」を活かした産業振興を加速させるための、「北海道フードコンプレックス国際戦略総合特区」については、特区の目的として設定されている東アジアの食産業の研究開発・輸出拠点の形成の早急な達成などによって、地域活性化の効果を生み出すために、経済界や地域の取り組みの支援に、より積極的な対応をすべきである。
(4)観光振興
 観光については、相も変わらず、観光振興機構等に経費、事業を丸投げする形での予算編成だ。本道の観光は、アジアからの観光客をたよりにする状況であるにもかかわらず、予算は、振興機構、旅行代理店、広告代理店まかせの誘致宣伝費に大層が振り向けられている。
こうした取り組みは、旅行代理店等が本来業務として行うべきものであって、官民の役割分担を明確にし、道の役割を地域でのホスピタリティ向上等、効果が継続する受け入れ基盤の整備強化への支援対策に再構築すべきである。
3 教育環境の整備
 国は、少人数学級編制の推進を先送りしたが、真の学力向上にも、いじめ防止等のためにもきめ細やかな対応は可能となる少人数学級編制が効果的であることは明らかであり、道の独自施策として少人数学級編制の先行的な推進に取り組むべきである。

2013年度道予算編成及び道政執行に関する要望・提言
2013年1月25日
1 エネルギー施策について
(1)原子力発電への対応
 一昨年3月の東電福島原発事故によって、原子力発電や原子力行政への信頼は根底から揺らいだままだ。「原発ゼロ社会」を早期に実現することが求められている。
北電泊原発の再稼働は、原子力規制委員会の定める新たな基準をもとに、安全・防災対策の徹底した強化、関係自治体・住民の合意を大前提とすること。
電源開発大間原発については、原発安全規制の徹底強化、原発ゼロ社会の早期実現、関係自治体等の合意の観点から、建設計画の抜本的見直し・再検討を、北海道として国や事業者に求めること。
(2)省エネ・新エネ促進条例の具現化
脱原発の姿勢を明らかにした「省エネ・新エネ促進条例」を有する北海道として、風力や太陽光、地熱、雪氷熱、バイオマス、中小水力など、多様な再生可能エネルギー資源を最大限に活用していかねばならない。
「行動基本計画」は、全道のみならず市町村、地域ごとの高水準の数値目標や目標達成に向けた詳細なスケジュールを道民や地域の参加、合意を得て策定、具体化を図ること。
北海道の再生可能エネルギーを国のエネルギー政策に明確に位置づけ、風力発電等の導入拡大に向けた送電網の増強、立地や安全に係わる規制緩和等の措置を国に求めること。
再生可能エネルギーの導入促進に向けた庁内体制整備や、エネルギーの地産地消や自給率向上等に取り組む地域の取り組みを支援するための措置を講じること。
電力に偏らない「北海道モデルの省エネ」を北海道が率先して構築に取り組むこと。
2 防災対策について
 東日本大震災によって防災対策は根底からの見直しが進められている。国の対応を待つだけでなく、北海道としても積極的に地域の状況を踏まえた見直しを急ぎ、必要な防災対策を道民に明らかにし、講じていく必要がある。
新しい原子力防災計画の策定は、厳格な安全基準と従来の立地自治体の範囲にとどまらない広範な対策を盛り込むこと。
大規模地震、大津波への対応、自治体をまたぐ避難者受け入れ、避難所の整備・運営、市町村ごとのハザードマップの策定・見直し等、「北海道地域防災計画」をあらゆる角度から抜本的に見直し、災害から道民の生命と財産を守るための対策を行うこと。
急務である地域における学校等の公共施設の耐震化を支援すること。
3 経済、雇用対策について
(1)地域資源を活かした産業の振興
北海道が優位性を持つ「食」や「環境」、自然エネルギーなどを活かした産業の振興による地域の活性化を進めなければならない。
「北海道フードコンプレックス国際戦略総合特区」の推進等で食産業を振興すること。
食クラスター、観光など地域に根ざした産業文化の振興のために、地場産業及び道内中小企業を支えること。
地域の生活基盤を支える地域の小売業や商店街の活性化、地域コミュニティの維持・再生への支援を強化すること。
「中小企業金融円滑化法」の期限切れに伴う中小企業への対策を講じること。
(2)地域での安定的雇用の確保
道内完全失業率は5%台で高止まりのままだ。北海道の雇用創出の柱になってきた国の雇用対策基金による対策も安定雇用確保にまでつながっていない。
北海道雇用創出基本計画の推進に際しては、新規学卒者をはじめとする若年者雇用や失業が長期化する傾向にある中高年齢者対策を重点化し、地域での幅広い関係者の力を結集して、地域に根ざし、きめ細かく対応すること。
雇用の質を高めるセーフティネットの構築のため、「公契約条例」を制定すること。
4 一次産業振興について
(1)農林漁業の再生、農山漁村の活性化
安全な食料の供給や地域経済の基盤としての農山村・漁村を維持し地域の活力を引き出していくため、担い手の確保や「6次産業化」の推進をはかるとともに、市町村と協働して医療・福祉・教育など社会的基盤の整備による定住環境を改善し、持続的な農山漁村の活性化に取り組むこと。
(2)国際交渉への対応
関税撤廃を原則とするTPP協定について、国民合意、道民合意のないまま参加を行わないよう国に求めていくこと。
安全・安心の食の供給や国内食料自給率等への北海道の農林漁業が果たす大きな役割を全国に発信し、その裏付けとなる農業再生等の取り組みを加速すること。
(3)エゾシカ対策と資源活用
ハンター減少の中で、科学的根拠に基づいた駆除計画、エゾシカの資源活用策の推進など有効な対策を講じること。
5 医療と福祉の確保について
(1)地域医療の再生
地域で暮らす基盤である医療は極めて深刻な状況にある。広域化連携構想や道立病院改革、医師確保対策等の諸施策を検証し、地域で安心して暮らし、子育てをする最重要基盤である地域医療再生に向けた施策の充実強化に北海道として主体的に取り組むこと。
(2)実効性あるがん対策
「北海道がん対策条例」に基づき、がんの予防、早期発見、地域における医療体制確保等の実効性確保に向け、適切な財政措置も伴なった施策を展開すること。
(3)福祉の充実
「北海道障がい者条例」に基づく地域づくり委員会の活動を活性化させ、障がいがあっても生き生きと働き、生活ができるよう、当事者の声を聞いた地域づくりを進めること。
6 交通対策について
住民生活に必要不可欠な地方バス、離島航路等、地域における公共交通の維持・確保を支援すること。
新幹線と貨物列車の共用走行区間、札幌延伸に向けた並行在来線対策等の課題解決を急ぐこと。函館延伸に向けた、道内交通ネットワークを整備すること。
7 教育環境の整備について
(1)教育環境の確保
きめ細かい教育の推進のため、少人数学級編制を進めること。
授業料軽減補助拡大や給付型奨学金制度の積極的導入など、私学助成を充実すること。
特別支援教育や情報教育等の多様な教育内容に対応した施設整備に取り組むこと。
教育現場における「通報制度」を撤廃し、保護者や地域が安心し、子どもたちが伸び伸びと学習できる環境づくりに努めること。
(2)安全な教育環境
東日本大震災の検証を踏まえた地域防災拠点としての学校耐震化や津波等からの避難路の点検整備等、地域における安全で安心な学校づくりを支援すること。
8 道の行財政運営について
(1)地域主権改革への取り組み
地域主権改革に向け、国と道や市町村との役割分担、広域行政のあり方、他都道府県との連携を道民や地域とともに検討し、取り組むこと。
北海道としての地域支援策の拡充を図ること。
(2)道財政の再建
 道は、道民福祉の向上のための独自施策の廃止・休止をはじめ、13年間にも及ぶ職員給与の独自削減など、痛みや我慢を道民や地域、職員に求める財政健全化策を進めてきた。それにもかかわらず、財政の状況は、道債残高が5兆8千億円に達する一方で、道税収入が大幅に落ち込むなど深刻さを加えている。こうした中で、自公政権は、地方財政を圧迫するかの動きを見せている。
安定した地方財政確立に向け、国と地方の間のより一層の税財源見直しに取り組み、国に主張していくこと。
税源かん養に向けた経済雇用政策の展開、地方税の未納・滞納対策強化などで道税収入を確保すること。
特別会計事業、天下り・関与団体等について抜本的に見直す行財政改革を実施すること。

 
2 TPPについて
 安倍首相は、先の日米首脳会談後の記者会見で、TPP交渉への参加を事実上表明、3月15日に行った記者会見で正式表明した。
 安倍政権は、TPP交渉について、課題は農業分野だけであるかのように描き出そうとしているが、わが国の社会システムの根幹からの変更につながりかねないものだ。農業をはじめとする一次産業ばかりでなく、医療や社会福祉、金融保険、労働市場、食の安全、公共事業など広範に及ぶものであり、わが国の産業、経済、社会の基盤に抜本的な変化が生じるような課題だ。
 正式表明時に示された国内影響試算は、様々な疑問がある内容だが、一次産業については、関税即時撤廃の場合、現状で7兆1千億円の生産額から4割に当たる3兆円が失われるとした。これでは、北海道をはじめとする地域においては、農林水産業や関連産業が壊滅的な打撃を受け、地域社会が崩壊、消滅することが危惧される。
 安倍首相、自民党の姿勢は、同党の衆院選時の公約に即して見ても、明らかに前のめりで乱暴と言うしかないものである。先行する交渉の内容を含めて、情報が一切明らかにされない中での交渉参加姿勢によって、地域切り捨てへの不安がつのるばかりだ。
 交渉ありきの政権の対応にブレーキをかけるためにも、東京発の「国益」優先論に対して、北海道の実状や北海道を守るための主張を、道内外や世界に発信していくよう取り組んでいかねばならない。

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