民主党
第三回定例道議会報告
2009.10.9
道議会民主党・道民連合議員会
政 審 会 長   斉  藤   博

 第3回定例道議会は、9月15日(火)に開会、道補正予算案、道消費生活条例改正案、「総合交通体系の確立を求める意見書」、「ほたてがい養殖の付着物被害対策を求める意見書」などを決め、10月9日(金)に閉会した。
 わが会派は、代表質問に三津丈夫(帯広市)議員が立ち、衆院選による政権交代への対応、財政課題、地方分権課題、地域医療対策、景気・雇用対策などについて質疑を行った。
 一般質問には、梶谷大志(札幌市清田区)、小林郁子(札幌市中央区)、田島央一(宗谷支庁)、中山智康(伊達市)、橋本豊行(釧路市)、勝部賢志(江別市)、高橋亨(函館市)、蝦名清悦(札幌市北区)、林大記(札幌市南区)の9議員が立ち、当面する道政課題、地域課題について道の取り組みを質した。


主な審議経過について
採択された意見書案
代表質問の要旨
一般質問者の質疑内容
委員会等における主な質疑
当面する課題と会派の対応

.主な審議経過について

第3回定例会直前の8月30日の衆院総選挙で、政権が交代した。定例会開会の翌日の9月16日には、鳩山政権が誕生、民主党が選挙に際して示した政権公約、マニフェストに基づく政策の実現が動き出した。
 会派は、新政権が取り組もうとする政策転換に向けた知事の対応、自民党や中央省庁に依存して道政運営や選挙対応にあたってきた知事の政治姿勢等を論議した。知事は、新政権について「国民や道民の暮らしを守る基本的な考え方は、私の基本姿勢と方向性を一にする」、「北海道は、過疎化等の地方が抱える諸問題が顕著に現れており、地方再生のモデルとして支援いただきたい」と述べるなど、道政運営も大きな転換を迫られているにもかかわらず、真しな姿勢に欠ける発言で終始した。
 麻生政権の解散先送りによって、新年度予算編成作業のやり直しなどは、日程的にも極めて厳しい作業になっており、今年度補正予算の見直しも含め、施策・事業の選択や、今後の財政運営をめぐっては、日々、様々な激しい動きが続いている。新政権が政権公約の軸として掲げる「地域主権の確立」が、地域活性化や道民生活向上につながるように、北海道としても地域や道民の声を背景とした、適時適切な国への提言、情報発信が求められている。
 また、道の対応が迷走を続けてきた、支庁制度改革をめぐって、道が会期最終盤で、条例の施行時期を来年4月1日とした上で、地域との協議を定めた条項を3定直後に先行して施行するとの方針を打ち出し、さらに迷走が重ねられることになった。道は、支庁制度改革の必要性を、地方分権改革と行財政改革の二つの視点で進めると説明してきたが、地域には、道の都合である行財政改革の視点ばかりが、一方的に地域に押しつけられ、道が地域行政に果たす役割を縮減、放棄しているとの反発が根強く残っている。
 総合振興局と振興局の間での広域事務のあり方などをめぐっては、道町村会などとの間の溝は、なおも深いままだ。会派は、支庁制度改革を実効あるものとするためには、拙劣な見切り発車ではなく、地域との間で手順をつくした、ていねいな協議を進めることが条例施行の前提となるなどとの主張を展開した。
 なお、3定で提案・可決された補正予算は、一般会計139億円、特別会計3,400万円。これで21年度の道予算規模は、一般会計3兆771億円、特別会計7069億円、合計3兆7,840億円となった。
 提案された補正予算のうち、道が国の経済対策に呼応して積み上げてきた第3次緊急総合対策分は、123億円。これによって、第3次緊急総合対策の規模は、2,003億円になり、知事が表明していた2千億円に到達したとされているが、うち約半分は国からの資金を積み上げた13基金の造成、積み上げによるものだ。
 麻生政権の経済対策との関係では、国の判断待ちで現時点では未計上の「地域医療再生基金」を含めて、各都道府県で14基金が造成、積み増しされることになっているが、会派は、今定例会でも、複数年度を想定した基金の実効性などについて議論した。会派として、今後の新政権の国補正予算見直し作業に伴う、検証、道との論議、国への提言などに取り組んでいく。

up

.採択された決議・意見書
は政審発議、は委員会発議は自民会派等発議=民主反対
直轄事業負担金廃止に伴う財政措置等を求める意見書
道州制特区に関する意見書
警察官の増員を求める意見書
北海道の自衛隊体制維持を求める意見書
改正貸金業法の早期完全施行等を求める意見書
重大犯罪の公訴時効廃止を求める意見書
ヒブワクチン及び肺炎球菌(七価)ワクチンの定期接種化の早期実現を求める意見書
「児童売春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」の改正を求める意見書
北方領土問題の解決促進等に関する意見書
総合交通体系の確立を求める意見書
北海道新幹線の建設促進を求める意見書
私学助成制度に係る財政措置の充実強化に関する意見書
ほたてがい養殖の付着物被害対策を求める意見書
地方財政に配慮した国の予算執行及び予算編成を求める意見書
温室効果ガス削減の国民的合意を求める意見書
国の出先機関に関する意見書
日米FTA交渉に反対する意見書
道路整備に必要な財源の確保を求める意見書
高規格幹線道路ネットワーク整備の推進を求める意見書
ダム事業の推進を求める意見書
全国学力テストの継続とさらなる充実を求める意見書
 
 ※「地方財政に配慮した国の予算執行及び予算編成を求める意見書」以下の8本については、自民党が、民主党の政権公約批判のために地方議会からの意見書の大量提出を求めている動きに沿った内容。政権公約実現に向けての、従来の政策の点検作業や見直しへの議論が動き出したばかりでの意見書は、時期尚早、拙速であるなどとして会派は反対した。
   
up

3.代表質問の要旨
は質問者発言、は答弁者発言)
三津 丈夫 議員(帯広市)
1.知事の政治姿勢について
(1)衆議院選挙結果について
政権交代の是非が最大の焦点となった衆議院選挙は、民主党の圧勝で政権交代が実現した。歴史的な政権交代となった選挙結果に示された民意を、どう受け止めているか。
様々な課題に対する民意が反映された結果として、政権交代が選択されたものと受け止めている。
(2)今後の新政権への対応姿勢について
鳩山政権が本格的にスタートしたが、新政権に対してどういう姿勢で臨んでいくのか。
道民本位の道政の基本姿勢のもと、厳しい実情や諸課題など地域の切実な声を伝え、本道がわが国に貢献できる可能性を踏まえた提案や要請を適時、的確に行っていく。
(3)政権公約について
政権交代によって、これまでの知事の道政運営基盤が揺らぐことになるが、民主党の示した政権公約についての所見は。
生活者の立場に立った、様々な施策が掲げられているが、国民や道民の暮らしを守る基本的な考え方は、私の基本姿勢と方向性を一にするものだ。
2.当面する道政課題について
(1)道財政について

解散先延ばしによって、政権交代に伴う新年度予算編成作業は、極めて窮屈な日程で進む。今後の予算編成にどう対処し、新政権に何を要望、提言していくのか。
一刻も早い景気・経済の回復のために、来年度の国費予算編成に向けて提案・要望を行ってきた。本道が抱える課題や実情について、時機を失することなく発信していく。
20年度道一般会計決算は、かろうじて黒字だが、依然として綱渡りの財政運営が続いている。20年度決算についての所見は。
前年度実質収支額と同程度の3億200万円の黒字となったが、道財政は、引き続き厳しい状況。「新たな行財政改革の取り組み」に沿って、財政状況の改善に努める。
21年度の道の実質公債費比率は22.3%、将来負担比率は346.0%で、早期健全化基準に大きく近づいている。実質公債費比率の悪化要因は。
悪化の主な要因は、満期一括償還方式による道債償還額が大きく増加したこと。今後とも道債発行の抑制など、中長期的な公債費負担の適正化に取り組む。
20年度決算による道債残高は5兆5,558億円で、前年度を438億円下回り減少に転じたが、21年度末の残高見込では5兆6,685億円で過去最高額となる。知事は、国の事情による1,300億円は、道債残高削減目標の別枠にするとしているが、健全化判断等では通用しない理屈だ。今後の道債管理のあり方への所見は。
必要な対策を講じるためには、国の緊急経済対策に連動した補正予算債や地方財政対策としての臨時財政対策債などの特例的な地方債を活用することもやむを得ないことから、地方債は通常の道債とは別に示している。「新たな収支対策」に基づく取り組みを着実に実行し、新規の道債発行額を最大限に抑制していく。
指定管理者については、道のほとんどの対象施設が来年度から次期指定期間に入る。導入開始以来約4年間を経て、道民サービス向上、運営効率化などの効果がどう果たされ、次期の指定に際して解決すべき課題をどう認識しているのか。
制度導入前と比較して、46施設で年間約17億3千万円の削減につながっている。今回の更新では、指定管理者の選定委員を道職員以外の者、審査・選定の配点割合の見直し、決定方法の明示など、透明性、公平性を確保し民間企業参入の促進を図る。
麻生政権は21年度補正予算に伴い、地方負担の9割を補てんする、地域活性化・公共投資臨時交付金の第一次交付額を内示した。道分の交付額は341億円だが、通年での交付額をどう見通しているのか。
2定で予算計上した約380億円に加え、福祉施設等の整備に関する補助金の地方負担額などが算定、合計され最終的な交付額総額が決定される。
道内では1億円以上の事業追加は19市町にとどまり、68市町村は交付額ゼロだ。国が地方負担の面倒を見ると旗を振っても、深刻な財源難で、ついていけない、ついていかない自治体が増えている状況への所見は。
市町村の第一次分の交付限度額は、112市町村で約91億円。この交付金が公共事業の円滑実施と、経済や雇用対策に十分に活かされるよう適切に助言していく。
(2)北海道の自治の姿について
「道総合振興局・振興局設置条例」は、10月1日施行が見送られた。私たちは、難航しているのは、道の都合ばかりを地域に押し付けようとしているからだと主張してきた。政権交代を受けて「地域主権」のビジョンを再構築する必要がある。
これまでの中央集権型から転換し、地域のことは地域で決めることができるようにする、地域主権型社会の実現に向けた取り組みを着実に進める。
振興局の産業振興部門の集約化が、地域の反発によって撤回され、現行体制継続へと修正となった。基幹産業である農林水産業を振興するとしていたにも関らずの集約化方針は、振興局地域の意見の軽視であり、行革の標的にした簡素化に他ならない。
地域における産業施策の一体的推進のために、農林水産業と製造、商工労働観光分野を所管する「地域産業課」の設置案を示した。この基本フレームの素案に対する分野別の独立した窓口が必要との意見を踏まえ、現行の「課」体制を維持することとした。
支庁再編に向けた一連の混乱の原因は、協議が整わない中で提案に及び、拙速的な対応を繰り返したことにある。
地方4団体と合意した最終確認事項に基づく、オープンな形での協議は重要であり、正式な公開による「協議の場」を中心に協議を進めていく。
「道総合振興局・振興局設置条例」の施行時期をどう考える。
「協議の場」を早期に開催し、双方向での対話・協議を重ね、できるだけ早期に施行できるよう努める。
道州制については、極めていびつな政策形成過程をたどってきたことを、わが会派はかねてから指摘してきた。政権交代に際して、道州制論議、道州制特区構想も仕切り直しを求められることになると考えるが、今後、どう対応していくのか。
中央集権型から地域主権型に大胆につくりかえ、国が担ってきた役割を広域自治体としての道州へ移し、基礎自治体を行政の中心的役割を担うものとして強化し、コミュニティの役割などを活発化していくことが重要。
夕張市の「財政再建計画」は徹底した歳出削減の上に成り立っている。市民生活や行政体制に関る様々な課題も明らかになってきており、抜本的な見直しが必要と考える。
新たな財政再生計画の策定にあたっては、老朽化した公共施設のあり方、行政執行体制確保などの課題を検討整理した上で、修正を加えるとされており、道として積極的な助言・協力、国との調整に努める。
地方公共団体財政健全化法施行に伴い、夕張市は「財政再生団体」に移行、今年度中に「財政再生計画」を策定する。夕張市の再生を考えるならば、人口流出を止め、財政再建に取り組める「体力」をつけることが何よりも重要。知事として、新計画に反映させようとしている事務事業と財政負担を、どう考えているのか。
夕張市の現状や、これまでの再建計画の取り組みなどを踏まえ、財政の再建と地域の再生が着実に図られるよう、必要な助言・協力を行っていく。
道は、夕張市側の立場で、地域再生に向けた計画を作ろうとする意思・姿勢が必要だ。
市の主体的な計画策定に向け、市民が安心して暮らせる計画となるよう対応していく。
夕張市の財政再生計画策定に際し、歳入見込との差で約150億円の収支不足になるとされているが、道としてどう対応すべきと考えのか。また、この計画案が総務省に上がっているのであれば、道としてもこれを認めたということなのか。
素案で示されている市の考えを聞き、必要な助言・協力を行っていく。
自治体財政は、当該自治体の自己責任と自助努力という観点のみで片付けられる問題ではない。苦しむ自治体とともに抜本的解決策を模索し、国にも対応を求めるべきだ。
多くの市町村では、市町村立病院経営悪化や過去の地方債償還負担などで厳しさを増している。財政基盤強化を図るには、地方税充実強化や地方交付税増額が不可欠であり、一般財源総額の確保や地方財政措置充実について、国に強く求めてきた。
歳出削減だけに解決策を求めるのは、あまりにも単純。人口流出食い止め、産業振興、魅力ある地域づくり促進など、自治体としての存続性や財政的体力を重視した解決策を、どう見い出すかが重要だ。財政難の市町村に、どういう視点で助言しているのか。
市町村における財政健全化を進めていくには、施策重点化や行政執行体制効率化に取り組んでいくことが重要だ。
市町村への道職員派遣の新規選定要件に、権限移譲への積極的な対応がある。道州制や支庁制度見直しが変質しているにもかかわらず、道の都合優先で進められている事務・権限移譲を強制に導きかねない手法になると危惧するが。
権限移譲推進とともに、職員派遣制度を有効に活用し、多様化、複雑化する地域課題解決や、地域活性化に向け市町村と連携をすることによって、地域主権型社会の実現を目指した取り組みを着実に進めていく。
地域振興条例制定検討の軸となっている地域政策総合補助金は、各種補助金を統合しながら総額は減ってきた経緯がある。地域で活用しやすい制度とすることが見直しの基本と考えるが。
地域の課題解決や活性化を図るためには、創意と主体性、協働、相互連携や補完の取り組みを一層促進することが重要であり、こうした視点で、地域政策総合補助金など既存施策を見直し、制度の枠組み全体のあり方を検討している。
(3)経済・雇用対策について
最近の経済状況についての知事の認識は道民感覚とかい離していないか。知事が最近発言している「明るい兆し」、「底打ち」は、何を捉えてなのか。
新車登録、輸送機械工業や電気機械工業の生産指数などに明るい兆しが見られている。しかし、鉱工業生産指数は著しく低い水準であり、有効求人倍率が25ヶ月連続で前年を下回るなど、本道経済を取り巻く状況は依然として厳しい。
「明るい兆し」という発言は、麻生首相の認識と軌を一つにするものに聞こえる。半年間で4度に及ぶ対策を講じた国の経済対策の効果についての認識は。
国の対策に呼応、雇用関連交付金を活用し、約3,800人の雇用創出につながる取り組みを進めてきた。緊急保証制度も、約4千億円の保証が実行された。投資的事業については、7月末時点で公共事業や投資単独事業を約2千億円執行した。
国の追加経済対策に呼応した、総額2,003億円の道の第三次緊急総合対策の約半分は、13の基金の創設、積み増しで、国からの交付金を積み上げたものだ。経済対策の実効を語るには、この基金で地域や道民にどういう効果がもたらされたのかが問われる。13基金のうち、第3回臨時会までに予算化された9基金の執行状況を伺う。
9基金については、事業実施に取り組んでいる。補正予算の組み替えや執行停止については、国の動きを注視していく。
21年度の雇用創出推進計画は目標数を2万5千人人から2万7,500人に引き上げたが、20年度実績は目標を下回る2万4,432人だった。目標未達成の要因をどう分析し、21年度の目標を、どう達成しようとしているのか。
急激な経済雇用情勢悪化の影響を受け、雇用創出数に至らなかった事業もある。今年度推進計画では、離職者を対象にした職業訓練の大幅な拡充、ふるさと雇用再生特別対策推進事業への取り組みなどを見込んで、目標数を引き上げた。
緊急雇用創出事業では6ヶ月間程度、ふるさと雇用再生特別対策事業では原則1年程度の雇用対策の期間終了後の雇用継続が課題だが、どう取り組んでいるのか。
ふるさと雇用再生特別対策推進事業では地域における安定的な雇用の場づくり、緊急雇用創出推進事業では、再就職に資する事業となるよう関係機関と連携を図る。
道内の最低賃金の時給は11円引き上げられ、678円となるが、依然として最低賃金が生活保護水準を下回る「逆転現象」が起こっている。まじめに働いている人が生計を立てられるようにするには、全国最低賃金800円の設定などの措置が必要と考える。最低賃金改定に対する所見は。
最低賃金制度がセーフティネットとして十分に機能すべきで、生活保護水準との整合性を勘案する必要がある。中小企業の生産性向上を促進し、最低賃金引き上げが行われることで、経済的に困難な状況にある労働者の賃金底上げが図られることが重要。
雇用状況の急激な悪化に伴い、失業から再就職までの期間長期化の影響が生じている。手当付き職業訓練制度を、恒久的な、自営業廃業者等も対象にする幅広い「第2の雇用セーフティネット」として制度を構築すべきだ。
失業者の早期再就職を支える雇用のセーフティネットの整備は重要。今後、財源問題など具体的な制度設計について幅広い議論が必要。
(4)医療・福祉対策について
新型インフルエンザの感染が急速に拡大している。本道における対応ワクチン・治療薬の確保・備蓄、医療提供体制の整備についての所見は。
タミフルなどの治療薬は、現状、約135万人分、23年度までに約254万人分を確保。市町村や医師会などと連携し、入院病床の確保など医療提供体制整備に努める。
既往の季節性インフルエンザも流行時期になるが、新型と季節性のワクチン確保や医療提供体制等への対応は。
新型ワクチン接種は、国が医療機関と委託契約し、医療従事者、妊婦、基礎疾患を持つ人を優先実施するとしており、道は、相談窓口設置や接種医療機関の周知を担う。
関係する医療機関や団体などとの連携の進め方は、またどのような意見や要望が寄せられ、対応しているのか。
「新型インフルエンザ対策市町村等連絡会」を通じて、医療体制確保や地域住民への情報提供に取り組んできた。こうした協議の中で、医療従事者の感染防御への支援、迅速なワクチン生産と接種範囲明確化などを、可能な限り対策に反映させてきた。
いまだに設置できない地域医療再生基金は、効果に疑問が寄せられている事業だ。全道の第二次医療圏域から提示されたプランを、ふるい落とすだけでなく、道として実現に向け取り組むべきだ。
国の策定方針に基づき、地域の現状や課題を踏まえた医療再生の必要度、事業効果、実現性の観点で、対象地域の選定を行い、地域医療再生計画を策定する。
道立紋別病院について、5市町村に移管するために必要な関連条例改正案の今定例会提出見送りで、来年4月移管実施は事実上不可能になった。条例改正見送りの理由は。
地域と道による移管条件の基本合意を経て、必要な関連条例の改正案を議会に提案することとなるが、現時点では、基本合意には至っていない。
地元から出された協議書への道の回答は、要望内容と大きくかい離している。地域住民の不安払拭、地域医療の維持・確保のために、双方が歩み寄ることが必要だ。
医療資源や将来にわたる安定的な経営を念頭に置きながら、地域にとって真に必要な医療の内容を的確に把握し、医療提供のための医療機関のあり方の検討が重要。
(5)一次産業対策について
夏場の低温、長雨、日照不足により全道的に農業での影響が出ており、地域経済に与える打撃が懸念されている。水稲、麦、畑作、酪農飼料などへの影響をどう把握し、どのように対策を講じるか。共済の年内支払いの見通し、畑の排水改良の考え方は。
低温や降雨被害を最小限にとどめるため、普及センターを中心に技術指導を行う。共済金は、事務処理体制を整備、早期支払いを各共済組合に指導した。被害状況調査を踏まえ、越冬用飼料確保、既往貸付金償還猶予、営農資金融通などの対策を検討する。
知事は、従来の議会議論で民主党の政権公約である「戸別所得補償制度」への転換に消極的な姿勢を示してきたと承知するが、あらためて所見は。
食料供給地域としての役割、大規模専業農家を中心に展開されている状況について配慮を求め、関係団体と連携しながら適切に対応していく。
(6)地域交通対策について
新幹線建設問題も政権交代での様変わりも予想される。道新幹線札幌延伸の展望は。
新規着工区間の整備については、早期に検討が進められることを期待する。
国内外と結ぶ航空路線の廃休止、減便の動きがやまない。地方空港からの路線撤退は、地域間格差をさらに助長することが危惧される。道民の空の足を守る取り組み、地域の航空ネットワークを守るための取り組みは。
航空路線の休止・減便は地域に与える影響が大きい。北海道地域航空推進協議会などの活動を強化しながら、航空路線の維持・確保に向けた取り組みを、一層進めていく。
全日空グループによる丘珠空港発着道内路線の新千歳空港への集約化は、道内航空路線の不便化となり、将来的には道内路線の減便、廃止を招くとの危惧が、関係市町村に広がっている。丘珠発着便の継続についての所見は。
新千歳空港への集約によって、利用者の利便性低下や、道内路線の休止・減便につながることが懸念される。関係自治体と連携し、維持・存続に向けた協議を行っていく。
全日空が集約化に向けて主張する、後継機に掛かる費用負担、滑走路延長の困難性をどうとらえ、対処してきたのか。路線維持に向けてどう取り組んでいくのか。
維持・存続に向け、利用者数の増加の具体的な目標・期間を定め、利用促進方策を実施し、その結果を検証するよう提案してきた。
日本航空のHACに対する出資比率引き下げ問題で、道は、同社に対し49%を出資しているが、道内地域航空ネットワークや丘珠空港存廃にも影響しかねない。HACの今後の経営にどう対処していくのか。
道内航空ネットワークの中核を担う航空会社として、存続させていくことが重要であり、HACが安定的に事業運営が継続できるよう全力で取り組んでいく。
(7)アイヌ政策について
知事は第2回定例会で、「有識者懇談会の報告に基づき総合的アイヌ政策の推進が大変重要」と答弁しているが、有識者懇談会の報告書の具体化に、どう取り組むのか。
報告書に盛り込まれた、立法措置、国民理解の促進、空間の整備などは国が主体的となって取り組むべきと考えるが、道が設置した「アイヌ政策を考える懇談会」においても、具体的な提案や協議を行い、積極的に働きかけていく。
イオル再生事業の施設整備補助金2億円が今定例会に提案されているが、道費で措置する理由は。また、今後のアイヌ政策における国と道の役割分担、道の関り方についての所見は。
白老町と平取町が国から指定されているイオル再生事業に向け、地域が望んでいる姿を、具体的に国に提示することが必要と判断した。道としては、生活向上推進方策や文化の伝承・保存、生活実態調査を引き続き実施していく。
国連や衆参両院決議を受け、アイヌ政策は動き出したがアイヌの人々への差別や偏見が解消されたわけではない。学校教育などを通じ、差別や偏見の払拭に努めるべきだ。
偏見や差別が生じないようにするためには、教育活動を通して、歴史や文化を正しく理解させ、認識させることが大切。初任者研修、10年経験者研修においても、教員の指導力の向上を図るとともに、歴史や文化に関する学習プログラムの開発の実践研究を行っている。
(8)消費者行政について
9月1日、消費者行政一元化の司令塔となるべき消費者庁がスタート。今定例会には「北海道消費生活条例改正案」が提案された。道の消費者行政一元化への体制整備をどう進めるか。
道民にとって分かりやすい組織体制としていくことが必要。消費者事故等の被害の発生状況・拡大防止のための、情報提供や情報共有、事故対応の整備などの検討を進めており、来年度の組織見直しに反映していく。
国は消費者庁を監視する「消費者委員会」を設置したが、道においても、「北海道消費生活審議会」における消費者行政監視機能を強化すべき。
条例改正に基づく基本計画の策定や推進状況、消費者行政一元化に伴う集約業務について意見を聞き、審議会の運営を充実させていく。
悪徳商法等による被害者に代わって、消費者の利益を守る「適格消費者団体」の設立を支援するとともに、「訴訟の援助」の支援対象にすべきだ。
適格消費者団体については、消費者団体訴訟制度による差止請求などにより、事業者の不当な行為による消費者被害の発生、拡大防止のため、果たす役割は重要である。
(9)北電泊原発について
昨年11月に1号機、今年8月2日に2号機の定期点検を保安規定を順守しないで点検を実施した北電に、どう対処したのか。数々のトラブルが繰り返される北電の管理体制不備や管理意識の希薄さを指摘せざるを得ない。どう指導、対処するのか。
立入調査を行い、原子炉の安全性確保は確認したが、保安規定違反は遺憾で、再発防止を厳しく申し入れた。厳しい姿勢をもって、法令や安全協定の遵守、社員教育の徹底などを求めていく。
知事は、本年3月、時期尚早との指摘の中でプルサーマル導入を事前了解した。しかし、電気事業連合会がプルサーマル計画達成実施を5年先送り、北電もプルサーマル発電を23年以降に延期と報じられているが、状況をどう把握しているのか。安心、安全の確認にもっと時間をかけることができたのではないか。
知事は、本年3月、時期尚早との指摘の中でプルサーマル導入を事前了解した。しかし、電気事業連合会がプルサーマル計画達成実施を5年先送り、北電もプルサーマル発電を23年以降に延期と報じられているが、状況をどう把握しているのか。安心、安全の確認にもっと時間をかけることができたのではないか。

3.教育課題について
(1)今後の教育行政について
自民党政権の教育行政は、小泉政権は教育予算を削りながら教育現場に競争原理を持ち込み、安倍政権、麻生政権は、国主導での管理強化ばかりを推進しようとしてきた。こうした状況を変え、全ての子どもたちに教育を受けるチャンスを作るというのが民主党の政権公約。総選挙で示された民意を踏まえ、今後の教育行政への所見は。
教育に携わる者が「すべては子どもたちのために」の思いを共有し、市町村や学校における現状や課題を踏まえ、将来を担う子どもたちの健やかな成長を図っていくことが何よりも大切だ。
(2)全国学力調査について
順位を競う手法は変更すべきとの声が根強い。実施頻度や参加規模、対象教科など実施手法見直しを求める意見などに対する見解は。
教育水準の確保、子どもや保護者にとって、どの程度、学習内容を理解しているかを、今回の調査結果を踏まえながら、学力向上の取り組みを進めていくことが大切。
地域規模による「格差」の存在、就学援助率の高い学校ほど平均正答率が低いなど、経済的格差が学力格差に反映されている調査結果が出ている。こうした結果を踏まえれば、単に順位上げや指導方法づくりだけに取り組むのではなく、学習権を十分に補償していくための財政的支援に力を尽くすべきだ。
基礎・基本を確実に習得させるとともに、生活習慣や学習習慣を定着させることが必要。家庭教育への支援など「北海道まなび環境づくりプロジェクト事業」を実施するとともに、「学力向上対策チーム」で施策総点検を行い、集中的・重点的な支援に努める。経済的理由で就学困難な児童生徒には、市町村で就学援助を実施している。
(3)教員免許更新制について
受講した教員からは、講義内容が学校現場で直面する課題とはかい離し、授業準備や部活指導を犠牲にしてまで受講するような内容ではないとの感想があるが、更新講習の内容についてどう把握しているのか。
国が定める免許状更新講習規則等に基づき、各大学において適切に対応されていくものと考えている。
受講費、宿泊費、旅費などの経済的負担は大きな課題であり、10年経験者研修との重複の解消などの課題が未解決だが、今後、どう対処していくのか。
国に対して、受講者の負担軽減措置を要望してきた。10年経験者研修については、研修内容の見直しを図り、校外研修の日程を短縮するなど、教員の負担軽減を図った。
(4)高校適正配置計画と石狩1学区制について
生徒の学習環境や生活環境の変化、肉体的・精神的な負担、家庭の経済負担増などについて、募集停止になった地域の子どもの状況、たとえば進学の断念、学習意欲の低下などについて検証する必要がある。
遠距離通学等となる生徒も想定したことから、通学費等補助制度を創設し、保護者の経済的負担の軽減を図り、生徒の修学機会の確保に努めてきた。
石狩の1学区化により、最寄りの高校に通学できなくなった生徒、遠距離通学、下宿を余儀なくされた生徒、学校の序列を大きく感じる生徒など多くの問題点が引き起こされている。子どもたちの進路動向の追跡調査や学習機会の均等の状況、生活実態などの調査分析をすべきだ。
通学区域拡大は、生徒の進路選択幅が広がる利点があるが、遠距離通学者増加や学校序列化を懸念する声もある。今後の進路動向を把握するとともに、石狩管内の中学校、高等学校の校長からも、アンケートなどで意見を聞いている。
(5)学校現場での超過勤務縮減について
多忙化対策は、学校現場から業務を具体的に減らすことが本筋。事務処理改善対策の柱がパソコンや校内LANの整備など機器整備では、教職員が子どもたちと触れ合う時間を増やす取り組みと逆行するのではないか。
有識者会議において、事務処理体制改善、調査業務見直し、部活動指導の実施体制検討など、時間外勤務縮減に向けた取り組み方策を決定した。
部活休止日の設定、学校徴収金の現金取扱縮減、調査等業務の見直しなどは、地域や学校現場の理解がなければ実現できない。協議はどう進められているのか。
時間外勤務縮減を進めるには、市町村教育委員会や学校現場の理解と協力が重要だ。
(6)学校現場の指導性の自主性について
道立高校の授業で、教材として使用した新聞社説が中立性を欠いたとして、道教委が各校に新聞活用実態報告を求めているが、余りに過度な反応。また、2紙以上の活用であれば、中立が保たれるという理由も全く理解できない。今回の対応は、教育現場での指導の自主性を萎縮させ、自主的、自律的教育行政の展開という流れに逆行するもので、教育現場への必要のない介入はすべきでない。
今回の調査は、政党の政策を論じた新聞の社説を教材としたことがきっかけ。選挙期間中であったことから、授業での使用においては相当の配慮が求められていたが、指導上の工夫や配慮がなく、中立性を確保するための慎重さを欠いていた。

〈再質問〉

1.知事の政治姿勢について
(1)政権交代への所見について
知事が自民党候補者の当選を訴えていたのは事実であり、民主党の政策ではダメだという自民党の選挙戦略に知事は大きな役割を果たした。民主党の政権公約は知事が求めてきた政策と違うと言ってきた姿勢について道民に説明責任を果たすべきだ。
各党のマニフェストについて優劣の差は基本的にはない旨を話してきた。民主党のマニフェストの一部については、地方の声を大切にしてほしいと申し上げてきたが、掲げられた施策が実行に移されていく中で、本道の実情や課題を踏まえた提案・要望を行い、北海道の活性化が図られるよう努めていく。
(2)知事の政治スタンスについて
新政権に対応する次のステップに進むためには、北海道に関する自民党政治の評価と総括、そして自民党政治と共に歩んできた知事自身の政治スタンスの総括が必要だ。知事自身の総選挙への対応についての総括的な所見は。
これまでの付き合いを総合的に判断し、一人の政治家として対応してきた。政権交代の結果については、しっかりと受け止めなければならない。
(3)「北海道の再生」及び「地域再生モデル」について
疲弊した地域の再生と持続可能な北海道づくりを民主党の掲げる政策で実現していこうとするのであれば、これまで同様な知事の基本姿勢では通用しない。鳩山代表に、北海道の再生を地域再生の全国のモデル的位置づけとして取り組むよう申し入れたようだが、「北海道の再生」及び「地域再生モデル」とは何を意味し、それによって北海道の課題解決をどう描こうとしているのか。
新生北海道創造を掲げ、将来の北海道づくりに向けて努力してきた。新政権には、食料や環境などの役割のみならず、地域主権国家の創造に向け地域が抱える諸課題解決のモデル地域としての可能性について、十分に認識していただきたい旨を述べた。
2.道の財政運営について
道財政悪化の要因を過去の財政運営に求め、公共事業の効果に疑問を呈しながら、自身の財政運営については、別枠の借金の概念を持ち込むのは矛盾した対応。26年度末5兆円の道債残高が、唯一最大の数値目標である「新たな行財政改革の取り組み」は早急に見直されるべきだ。
経済情勢や国の方針によっては、発行額が大きく変動する可能性があることから、道債残高目標の目的や趣旨を見失うことのないよう、削減目標の対象である通常の道債とは、別に示しているも。基本的な姿勢としては、「新たな収支対策」に基づく現在の取り組みを着実に実行し、新規の道債発行を最大限抑制していくことが重要。
3.北海道の自治のすがたについて
(1)地方分権のビジョンについて
政権交代によって、地方財政や道州制への対応は、大きく変わろうとしている。道の地方分権政策の基本ビジョンである「地域主権型社会のモデル構想」を抜本的に再構築する必要があるのではないか。
構想で示した「地域主権型社会」は、民主党政権公約で示された「地域主権国家」と相通ずるもの。国の地域分権を巡る議論を注視するとともに、地域と対話を重ねながら、地域主権型社会実現に向けた取り組みを着実に進めていく。
(2)支庁制度の見直しについて
地方4団体が求めるものと、道のスタンスとの間には大きな距離がある。実施時期が先にありきの対応では、同じ轍を踏むことも懸念される。条例施行は、地域や地方4団体との十分な議論を行い、道民の理解を得てから行うべきだ。
公開による正式な「協議の場」を設け、広域事務への理解、関係機関への周知期間の確保などを基本に、できるだけ早期に条例が施行できるよう努める。
(3)夕張問題について
財政再建計画策定後の課題を克服・解決するため、新たな財政再生計画は、抜本的な見直しが必要と考えるが。
市民が将来にわたり安心して暮らせる計画となるよう、適切に対応していく。
「枠組み案」で示された約150億円の収支不足は、検討整理を進めても額が大幅に変わることはない。必要不可欠な財政需要にどう応えていくべきかが問題であり、そのための有力な方法としての、国への特別な財政支援についての見解は。
現段階での「一次集計」をもとに、さらに検討整理が進められ、計画素案が作成される。その素案で示される市の意向を踏まえ、必要な支援のあり方を検討していく。
この問題は、まさに政治問題であって、問題解決には、知事の強力なリーダシップが欠かせない。知事は今後、夕張市や国に対して、具体的にどう行動を展開するのか。
市との認識を共有しながら、市民が将来にわたり安心して暮らせる計画になるよう、全力で取り組んでいく。
(4)地域支援について
歳出削減だけに解決策を求めるのは、あまりにも短絡的な対応であり、地域再生を困難にさせるばかりだ。人口流出をどう食い止め、産業振興にどう取り組み、地域の特性をいかした魅力ある地域づくりをどう進めるかに悩む市町村に、どのような視点で助言を行っていくのか。
市町村財政の健全化と地域の活性化が図られるよう、各種補助金や交付金制度による支援、過疎債など交付税措置のある地方債の活用、借換債の発行などを助言してきた。
4.経済・雇用対策について
(1)本道経済の現状への認識と対応について
知事の現状認識は極めて限定的。雇用情勢の一段の悪化や農産物の収穫減少によって、さらに底割れしていく懸念がある。制度融資や雇用助成でつないできた道内企業経営が、年末、年度末に向けてどう推移すると考え、どう対策を講じようとするのか。
経済雇用情勢は依然として厳しく、予断を許さない状況が続く。道としては、事業の早期実施や効果的・効率的な執行に努め、全庁一丸となって取り組む。
(2)経済対策の効果について
国の経済対策は極めて限定的であり、その効果を見るためにも、総合対策予算の約半分を占める基金事業の執行による地域や道民への効果が明らかにされねばならない。あらためて基金の執行状況を問う。
基金事業は、雇用創出、介護職員待遇改善、福祉施設耐震化など、道民の期待があるものであり、道民の安全・安心の観点からも取り組む必要がある。
「緊急人材育成・就職支援基金」の道内での制度利用の現状、見込は。
受給資格認定を申請している人は9月13日現在で388名、今後、利用は倍加すると見込まれる。
(3)雇用創出推進計画について
経済対策が効果を発揮できず、雇用情勢も一段と悪化する中で、引き上げられた今年度の目標2万7,500人をどう達成しようとしているのか。
離職者を対象とした職業訓練枠の大幅な拡充や、ふるさと雇用再生特別対策推進事業など施策の効果的な展開に努め、雇用創出に向け全庁あげて取り組む。
5.地域医療について
(1)地域医療再生について
地域医療再生基金の事業が実施されたとしても、危機に直面する地域医療への万能薬ではない。各医療圏域からの計画を、ふるい落とすだけでなく、道が実現に向け主体的に取り組むべきだ。
計画策定にあたっては、地域医療の確保に効果が高く、全道的に波及効果が見込まれる事業についても、できる限り加えていく。また、医療資源の偏在が著しい本道の実情を踏まえ、国に対し、交付金の重点的な配分を強く要望していく。
(2)道立紋別病院について
地元の移管条件提示を待つ受身の姿勢ではなく、道自らが条件を提示し、差を埋める努力が必要。病院の将来像をどのように描き、地域住民の安心のための地域医療確保に向け、地元とどう議論し、理解を得ようとするのか。
医療の安定的確保や持続的経営を可能にするためには、「自治体病院等広域化・連携構想」や「公立病院改革ガイドライン」を踏まえる必要がある。
6.農業の所得対策のあり方について
民主党の「戸別所得補償制度」を、系統農業団体あげて批判してきたが、農業地帯も含めての民主党の勝利は、農政の転換を有権者が選択したものだ。新年度からのモデル事業実施も視野に、所得対策の制度再構築が急務となるが、どう対応するのか。
大規模で専業的な農家が多い本道の特色を踏まえた制度検討が行われるよう、国に提言していく。
7.地域航空ネットワーク対策について
ANKの丘珠撤退、HACの出資率見直しは、極めて切迫した状況。課題解決への時期的な目途などを含めた所見は。
全日空は次回の協議会終了後に方針を決定、日航は9月末を目途に経営改善計画の策定を進めており、自治体、経済団体、航空会社と連携・協議し、航空ネットワークの維持・確保に全力をあげる。
地方路線確保に向けた取り組みの手法は。
道管理空港における着陸料の軽減措置など、地域と一体となった利用促進や観光客誘致などを進めている。
HACについては、道運営か新たなパートナーを探すかの選択しかないのではないか。
日航に、示された提案の再考を申し入れている。道内航空ネットワークの中核を担う航空会社として、HACが存続できるよう全力で取り組む。
8.教育課題について
(1)今後の教育行政について
今回の政権交代で教育政策が様変わりしようとしているが、この転換をどう受け止め、こうした状況を受け、どのような教育行政を推進していこうとするのか。
予算や制度の具体的な内容が示されていないが、将来を担う子どもたちの健やかな成長を図っていくことが何よりも大切である。
(2)全国学力調査について
政権交代で、教育の地方分権、学習指導要項の大綱化などの動きが進もうとする中で、テストをもって順位を争うことが何の意味を持つのか。
調査は、義務教育の水準、児童生徒の理解度、定着度を客観的に把握し、それによって、どのような対策が有効かを考え、取り組みを検証し、施策の充実や学習指導の改善を図る上で意義あるものだ。
(3)教員免許更新制度について
任命権者である道教委としては、免許更新制度が教員の資質向上に資する内容かどうか検証する責任がある。
受講者の意向を講習の事前、事後のアンケートによって把握し、当該意向を反映するよう努めなければならないとされている。道教委として、教員に対して制度や講習内容の周知を図るために学校に働きかける。
(4)学校現場の指導の自主性について
過度の反応で教育内容の詳細にわたって点検し、全道調査まで実施するなどしては、学校現場の指導の自主性を萎縮させ、創造的な教育の取り組みに影響を及ぼし、教育の硬直化につながることになると考えるが。
自主性や創意工夫を生かした教育活動を行っていくことは、子どもたちの確かな学力や豊かな心など、「生きる力」を育む上で大切。教育の中立性確保にかかる問題が見られた場合は、適切に対応する。
up

一般質問者の質疑内容

梶谷 大志議員(札幌市清田区)

 1 財政運営について
  (1)道税の収入未済額について
  (2)税外収入未済額について
  (3)地方財政制度について
  (4)道の財政再建と地域経済の活性化について

 2 社会医療法人について
  (1)認定状況等について
  (2)道の取り組みについて
  (3)社会医療法人の位置付けについて

 3 電子自治体の推進について
  (1)自治体クラウド開発実証事業と北海道電子自治体プラットフォーム構想の関係について
  (2)自治体クラウドの市町村負担について
  (3)自治体クラウド導入の効果について
  (4)自治体クラウドの取り組みについて

 4 データセンターの誘致について
  (1)データセンターを巡る情勢について
  (2)データセンター誘致の取り組みについて
  (3)技術者の確保について
  (4)データセンターの市場動向と誘致について

 5 認定職業訓練校のあり方について
  (1)認定職業訓練の位置付け等について
  (2)民間訓練推進費の内訳について
  (3)認定職業訓練校の今後について

<再質問>

 1 電子自治体の推進に関わる業務の標準化について

 2 データセンターの技術者確保について

 3 認定職業訓練校への北海道職業能力開発協会等の関わりについて



小林 郁子議員(札幌市中央区)

 1 札幌を活用した北海道の発展について
  (1)道と札幌市の交流・連携の場の創設について
  (2)食や観光分野における連携について
  (3)地域づくりの関する連携の取り組みについて
  (4)道と札幌市の連携強化について

 2 市民との協働の推進について
  (1)NPO法人に対する減免措置について
  (2)寄付の受け皿となる基金の設置について
  (3)協働化テストについて
  (4)行政とNPOとの協議の場の設置について

 3 ハンセン病問題について
  (1)ハンセン病問題の検証について
  (2)道職員としての意識の確立について
  (3)医療行政に関する講座について
  (4)道民への普及啓発等について

 4 特別支援教育について
  (1)発達障がいのある児童生徒に対する取り組みなどについて
  (2)今後の取り組みについて
  (3)高等学校における取り組みについて
  (4)視覚障がい教育のセンター校について

<再質問>

 1 道と市町村との協議の場の設置について



田島 央一議員(宗谷支庁)

 1 長雨低温・日照不足による農作物被害への対応等について
  (1)飼料作物の品質低下対策について
  (2)排水対策について
  (3)野菜農家に対する支援について
  (4)肥料価格高騰対策について

 2 新たな森林環境政策について

 3 支庁制度改革について

 4 地方分権について

  (1)市町村における法令解釈について
  (2)国における補正予算の見直しについて

<再質問>

 1 一括交付金について



中山 智康議員(伊達市)

 1 鳩山新政権の発足と北海道の今後の可能性について
  (1)鳩山新総理の北海道に対するメッセージについて
  (2)温室効果ガス削減目標について

 2 ポストサミットの取り組みについて

 3 世界ジオパークについて

  (1)観光資源としての活用について
  (2)効率的な活用策の推進について

 4 新エネルギーの導入促進に向けた道の取り組みについて
  (1)「北海道省エネルギー・新エネルギー促進行動計画」の達成について
  (2)行動計画に定める「道の行動」について

 5 環境産業の振興等について
  (1)新エネルギー関連メーカーの誘致について
  (2)次代の本道産業を支える人材の育成について
  (3)北海道版グリーン・ニューディール政策の策定について

 6 ホタテ貝付着物の対策について
  (1)道の支援について
  (2)国の事業の適用について

<再質問>

 1 温室効果ガス削減目標について

 2 世界ジオパークの効率的な活用策の推進について

 3 北海道版グリーン・ニューディール政策の策定について



橋本 豊行議員(釧路市)

 1 雇用確保対策の充実・強化について
  (1)雇用対策について
  (2)雇用対策の認識について
  (3)雇用創出推進計画について
  (4)雇用交付金事業の効果について
  (5)地域会議について

 2 非正規労働者対策について

 3 若年者雇用確保対策について

 4 職業能力開発の推進について

  (1)通年雇用化の対策について
  (2)離職者などの職業訓練について

 5 産炭地域の振興及び「産炭国石炭産業高度化事業」の推進と継続実施について
  (1)「産炭国石炭産業高度化事業」の継続実施について
  (2)産炭地域の振興について

 6 介護職員の処遇改善等について
  (1)介護報酬の引き上げについて
  (2)介護職員処遇改善交付金について
  (3)介護職員の定着について
  (4)特別養護老人ホーム等の整備について

<再質問>

 1 緊急雇用創出事業の今後の対応について

 2 季節労働者対策の効果について



勝部 賢志議員(江別市)

 1 地域医療対策について
  (1)これまでの医師確保対策の評価について
    ア)奨学金制度について
    イ)貸付金制度について
    ウ)緊急臨時的医師派遣事業について
  (2)指導医の確保と研修プログラムについて
    ア)指導医の確保を支援する仕組みについて
    イ)総合医の養成に関する支援について
  (3)地域医療の確保について
    ア)地域医療再生計画について
    イ)医療の連携体制について

 2 インフルエンザ対策について
  (1)新型インフルエンザの患者数について
  (2)ワクチンの接種について
  (3)病院の受診体制について
  (4)肺炎球菌ワクチンの接種について
  (5)学校等における対策について

 3 教育課題について
  (1)公民科における指導内容等に対する道教委の対応について
    ア)授業の展開について
    イ)授業で使用する補助教材について
    ウ)通知による調査について
    エ)教育現場の自主性・創造性について

<再質問>

 1 地域医療対策について

  (1)貸付金制度について
  (2)指導医の確保などについて

 2 肺炎球菌ワクチンの接種について

 3 公民科における指導内容等に対する道教委の対応について

  (1)授業の展開と使用した補助教材について
  (2)通知による調査について
  (3)教育現場の自主性・創造性について


高橋  亨議員(函館市)

 1 支庁制度改革について
  (1)支庁制度改革の大義について
  (2)道が得たものについて
  (3)各支庁が得たものについて
  (4)地域が得たものについて
  (5)今後の見直しについて
  (6)知事の目指す支庁制度改革について

2 水産振興と就業支援について
  (1)水産業への就業支援について
    ア)漁業就業者の高齢化や後継者問題についての認識について
    イ)漁業者入門研修の開講目的などについて
    ウ)就業支援への取り組みについて
  (2)水産業への就業対策について
    ア)マッチング事業について
    イ)実質操業が出来るまでの問題について
  (3)漁業の協業化について
    ア)協業化の目的等について
    イ)今後の取り組み、方向性について
  (4)魚価の安定と消費の拡大について
    ア)魚価安定への対処について
    イ)「さかな」の消費拡大について

 3 コンビニエンストアに関わる諸問題について
  (1)賞味期限切れ前の値引きについて
  (2)コンビニが担う公的サービスと加盟店の負担について
  (3)24時間365日営業の実態について
  (4)コンビニ強盗誘発及び青少年の健全育成について

<再質問>

 1 支庁制度改革について

  (1)知事の目指す支庁制度改革について
  (2)改革の進め方について
  (3)条例の施行について

 2 コンビニエンストアに関わる諸問題について
  (1)フランチャイズ法の制定について


蝦名 清悦議員(札幌市北区)

 1 政権交代に伴う道政運営等について
  (1)衆議院選挙結果について
    ア)選挙戦支援に係る知事の政治スタンスについて
    イ)政権交代となった選挙結果について知事の認識について
    ウ)選挙結果と道政評価について
  (2)政権公約について
    ア)マニフェストが道政運営に与える影響について
    イ)「国民生活が第一」について
    ウ)「脱官僚政治」について
    エ)予算編成についての認識と対応について
    オ)地方財政の確立について
  (3)新政権への対応について
  (4)地域再生モデルについて

 2 教育格差について
  (1)格差拡大と教育費の公的支出・私費負担について
  (2)就学援助に係わる課題について
  (3)高校授業料の実質無償化について
  (4)教育委員会の財政権能について
  (5)教職員定数増と少人数学級の実現について
  (6)全国学力調査の見直しについて



林  大記議員(札幌市南区)

 1 政権交代への対応について
  (1)新政権に対応を求める道政課題の優先順位について
  (2)地域主権について
  (3)経済対策に伴う基金の執行状況について
  (4)地方財政の見直しについて
    ア)補助金の一括交付金化について
    イ)地方交付税の見直しについて
    ウ)直轄事業負担金について
  (5)国と地方の協議のあり方について

 2 児童養護体制の整備について
  (1)職員の配置基準について
  (2)虐待の再発防止について
  (3)施設退所児童への自立支援について
  (4)児童養護施設に対する道の今後の取り組みについて

 3 広報紙「ほっかいどう」について
  (1)市町村との連携について
  (2)今後の取り組みについて


up

委員会における主な質疑

(1)第3回臨時道議会
 平成21年第3回臨時道議会が8月5日(水)に開かれ、国の補正予算に対応する道補正予算案が審議された。わが会派からは、福原賢孝(檜山支庁)議員が立ち、国の経済対策手法への所見、道内経済雇用状況への認識と対応、具体的な雇用対策、天候不順対策、予算計上基金事業の実効性確保、予算化が遅れている基金事業への対応について質した。

(2) 常任委員会・特別委員会
総務委員会では、小林郁子(札幌市中央区)議員が8月4日に災害時要援護者対策について、9月14日に21年度政策評価の結果について、滝口信喜(室蘭市)議員が9月14日に20年度札幌医科大学の業務実績に係る評価結果及び泊発電所における保安規定違反について質疑。
総合政策委員会では、段坂繁美(札幌市中央区)議員が7月3日に増田道顧問の提言について、北口雄幸(上川支庁)議員が10月8日に20年度道内市町村における決算概要速報値及び健全化判断比率等速報値について質疑。
環境生活委員会では、星野高志(札幌市東区)議員が7月3日に22年度国の施策及び予算に関する提案・要望について、9月14日に温室効果ガスの削減目標について、中山智康(伊達市)議員が10月8日に北海道地球温暖化防止対策条例について質疑。
保健福祉委員会では、福原賢孝(檜山支庁)議員が8月4日、9月1日、10月8日に新型インフルエンザ対策について、河合清秀(岩見沢市)議員が10月8日に地域医療再生計画及び出産育児一時金の医療機関への直接支払について質疑。
経済委員会では、橋本豊行(釧路市)議員が7月3日に丸井今井旭川店及び室蘭店の閉店に伴う地域・雇用対策について質疑。
農政委員会では、北準一(空知支庁)議員が7月3日に水資源問題について、8月4日に農作物の生育状況等について、9月14日に現地調査の実施について、市橋修治(後志支庁)議員が9月14日に現地調査の実施について質疑。
文教委員会では、佐々木恵美子(十勝支庁)議員が7月3日に高校授業料減免事業等支援臨時特例交付金について、10月8日に青少年教育施設について、道下大樹(札幌市西区)議員が9月1日に新型インフルエンザへの学校での対応について、沢岡信広(北広島市)議員が9月14日に政権交代と教育行政のあり方について、10月8日に道徳教育用教材活用支援事業費及び地域課題調査のための移動委員会開催について質疑。
産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会では、星野高志(札幌市東区)議員が9月14日に泊発電所における保安規定違反について質疑。
新幹線・総合交通体系対策特別委員会では、沖田龍児(苫小牧市)議員が7月3日に新千歳空港の滑走路延長について、池田隆一(小樽市)議員が7月3日に新千歳空港の滑走路延長について、林大記(札幌市南区)議員が10月8日に丘珠空港の航空路線の確保について質疑。
道州制・地方分権改革等推進調査特別委員会では、段坂繁美(札幌市中央区)議員が8月4日に支庁制度改革について、木村峰行(旭川市)議員が8月4日に市町村への職員派遣の充実について、9月2日に支庁制度改革について、10月8日に道州制に向けた道から市町村への事務権限の委譲について、河合清秀(岩見沢市)議員が9月2日に支庁制度改革について質疑。
少子・高齢社会対策特別委員会では、道下大樹(札幌市西区)議員が10月8日に「ねんりんピック北海道・札幌2009」について質疑。

(3)第3回定例会予算特別委員会
  第3回定例会予算特別委員会は、10月2日〜7日に開かれ、第1分科会で田村龍治(胆振支庁)議員が道営電気事業について、市橋修治(後志支庁)議員が地域医療再生計画について、新幹線の札幌延伸に伴う並行在来線について、広田まゆみ(札幌市白石区)議員が、子どもの社会的養護について、アスベストについて、地球温暖化対策について、環境財団について、地球温暖化防止対策を契機とする北海道の社会経済システムづくり及び政策の重点化について、社会資本整備のあり方について、政策の形成過程における透明化について、道州制特区について、予算編成について、岡田篤(釧路支庁)議員が子育て対策について、後期高齢者医療制度について、障害者自立支援法について、道立紋別病院移管問題について、知事の政治姿勢について、支庁制度について、道州制特区について、国直轄事業負担金について、地域交通対策について、道の財政運営について、暫定税率について、国の補正予算見直しについて、福原賢孝(檜山支庁)議員が地球温暖化防止と北海道のグリーンニューディール政策について、市町村財政について、地域交通対策について、北海道財政について、稲村久男(空知支庁)議員が夕張市の財政再建について、市町村財政の課題について、第2分科会(池田隆一委員長)で河合清秀(岩見沢市)議員が道立公園の運営・造成について、水田直播栽培の拡大について、新型インフルエンザ対策について、教員採用のあり方について、国際的な教育環境状況と道教委の認識について、公民科等の指導内容と道教委の対応について、本道教育の将来像について、道下大樹(札幌市西区)議員が公営住宅におけるユニバーサルデザインについて、ダム事業について、道有林等の管理並びに森づくりに関する普及啓発について、北口雄幸(上川支庁)議員が長雨低温被害対策について、道産米の普及について、高校適正配置計画について、伊藤政信(札幌市厚別区)議員が農商工連携について、ものづくりについて、蝦名清悦(札幌市北区)議員が特別支援教育について質疑した。

  総括質疑では、市橋議員が地域医療再生計画について、新幹線の札幌延伸に伴う並行在来線について、岡田議員が知事の政治姿勢について、子育て対策について、後期高齢者医療制度について、障害者自立支援法について、暫定税率について、道の財政運営について、市町村財政について、支庁制度について、道立紋別病院移管問題について、地球温暖化防止と北海道のニューデール政策について、地域交通対策について知事に質した。


<附帯意見>
1. 依然として厳しい経済・雇用状況を踏まえ、補正予算に計上された第3次緊急総合対策事業の速やかな実施とともに、国に対しては、これまでの緊急的な対策に加え長期安定的な展望ができる政策の確立と、地方財政の運営が安定的に継続できるよう強く求めるべきである。
1. 支庁制度改革については、関係条例が本年第一回定例会において可決成立後、道と関係市町村との意見交換・協議を通じて総合振興局において扱う広域事務などの課題について整理されてきているが、引き続き市町村を含む地方4団体の意見聴取に努め、道民の理解を得ながら、3つの理念を踏まえ、改革を速やかに推進すべきである。
1. 今夏の本道は長雨に加え低温・日照不足により、農作物に甚大な被害が発生している。道は、被害状況を早急かつ的確に把握し、共済金の支給、資金の貸付、貸付金の償還猶予などの対策が年内に実施され、来年の営農計画の策定に影響を及ばさないよう迅速に取り組むべきである。
1. 本年ホタテの養殖地である噴火湾において「ザラボヤ」などが異常発生し、漁業者に大きな被害を与えている。「ザラボヤ」などの処理費用への措置として「地域政策総合補助金」の活用や近代化資金の融資、借入金の償還猶予などの対策を早急に実施するとともに、「有害生物漁業被害防止総合対策事業」の適用について国に強く働きかけるべきである。
  1. 本道における航空ネットワークについては、厳しい経営環境にある航空会社が航空路線の休止・廃止や新千歳空港への集約化を打ち出し、縮小化が懸念される状況にある。広域分散化の地域である本道における道民生活を支え、本道経済の核をなす観光振興を図り、他都府県との活発な地域間交流を進めるため、道内空港を発着する航空ネットワークの維持確保に積極的に取り組むべきである。

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当面する課題と会派の対応

(1)政権交代への対応について
  衆院選挙によって、政権が交代した。暮らしのための政治、中央集権から地域主権への転換、霞ヶ関(官僚)依存からの脱却等を掲げた、民主党の政権公約、マニフェストが多くの有権者からの共感を呼んだ結果だ。
  有権者の期待を背に受けて誕生した鳩山新政権は、これまで長年続いてきた、事業・施策のあり方の抜本的な見直し、麻生政権の景気対策補正予算の見直し、来年度予算編成の見直し等を急ピッチで進めている。
  政権発足が、定例会開会の翌日ということもあって、政権への対応への論議は、いわば現在進行形で進められたが、知事は、選挙に際して、自民党候補の応援に奔走し、民主党が掲げる政権公約への批判を重ねたにもかかわらず、選挙結果について「様々な課題に対する民意が反映された」、今後の政権への対応について「生活者の立場に立った様々な施策での国民や道民の暮らしを守る基本的な考え方は、私の基本姿勢と方向性を一にする」等と誠実さが感じられない答弁で終始した。
  国と地方の協議の場の法定化などに見られるように、今後の国との関係は、陳情・依存型から、提言・協議型と言うべきものに転換していくことになる。各自治体にとっては、「国民の生活が第一」を掲げる政権公約に沿った中央の様々な見直しに沿っての行政運営、財政運営の抜本的な見直しを迫られていく。
  麻生首相の解散先延ばしによって、新年度予算作業は、極めて厳しい作業日程で進んでいくことになり、これまでは夏の各省庁の概算要求を基盤にしながら行われてきた道をはじめとする各自治体の予算編成作業のあり方も抜本的な変化を求められている。さらに、政権公約に盛られた子ども手当や、高校授業料実質無償化等の施策の新年度実施に際しては、各自治体の協力は欠かせない。
  会派は、今後、民主党北海道などと協力して、各地域で「地域主権民主党政策懇談会」を開催、民主党北海道が道内各界と政権公約について協議する「政策懇談会」にも積極的に参加し、地域や道民の声を政権に伝える提言活動に取り組んでいく。

(2)道財政について
 第3回定例会には、20年度の道決算が報告された。それによると、一般会計では歳入が2兆9,307億3,700万円、歳出が2兆9,301億7,200万円で差し引き5億6,500万円の黒字。このうち繰越事業の財源に2億6,300万円を充当した結果、実質収支額は前年度と同程度の3億200万円の黒字と言う、綱渡りと言うべき財政運営が続いている。
20年度決算による道債残高は5兆5,558億円で、前年度を438億円下回り減少に転じたが、21年度末の残高見込では5兆6,685億円で過去最高額となる。
 また、21年度の道の実質公債費比率は22.3%、将来負担比率は346.0%で、早期健全化基準(実質公債費比率=25%、将来負担比率=400%)に大きく近づいている。20年度決算確定に伴い修正された今後の実質公債費比率の見通しでは、22年度24.3%、23年度25.2%、24年度25.0%、25年度24.3%、26年度24.4%。金利の安定傾向で、従来の見通しを0.1ポイント程度下回る修正となっているが、23、24の両年度は、早期健全化基準に到達する厳しい運営が続く見込みだ。
 20年度決算については、今定例会で設置された、決算特別委員会(伊藤政信委員長)で、今後審査していく。

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