民主党
第一回定例道議会報告
2009.3.31
道議会民主党・道民連合議員会
政審会長  木村峰行

  第1回定例道議会は、2月24日(火)に開会、21年度道予算案、「北海道総合振興局及び振興局の設置に関する条例」、「北海道障がい者及び障がい児の権利擁護並びに障がい者及び障がい児が暮らしやすい地域づくりの推進に関する条例」、「北海道地球温暖化防止対策条例」などを可決し、3月31日(火)に閉会した。

  わが会派は、代表質問に沢岡信広(北広島市)議員が立ち、財政運営、支庁制度見直し、雇用対策、新幹線等の社会資本整備、地域医療確保等について知事の見解を質した。

  また、一般質問には、稲村久男(空知支庁)、梶谷大志(札幌市清田区)、河合清秀(岩見沢市)、小林郁子(札幌市中央区)、橋本豊行(釧路市)、福原賢孝(檜山支庁)、長尾信秀(北斗市)、岡田篤(釧路支庁)、田村龍治(胆振支庁)、日下太朗(網走支庁)、三津丈夫(帯広市)の11議員が立ち、当面する道政課題、地域課題について道の取り組みを質した。

主な審議経過について
採択された決議・意見書
代表質問の要旨
一般質問者の質疑内容
委員会等における主な質疑
当面する課題と会派の対応

.主な審議経過について

  今定例会の会期は、当初は25日に閉会予定だったが、延長に延長を重ね、年度末ギリギリの31日夜に閉会した。大幅延長の要因は、支庁見直しをめぐっての知事の対応。昨年2定で強行提案・可決して以来、9ヶ月にわたっての混乱を経て、道内地方4団体と今定例会会期中に協議を重ねて、条例を一度も施行しないまま、内容を大幅に変更し、実質的に現行の14支庁体制を維持する条例修正案が提案された。また、地域振興条例案についても、地方4団体との協議で、振興局地域の振興策部分を削除して、提案された。修正検討の段階から、知事与党の自民会派との調整等で、議会運営は空転を重ねたが、会派は、今回の修正が地方4団体との合意に基づいて修正されたとの観点から、両条例に賛成した。

  また、道の新年度予算案に対しては、会派対応として組み替え動議を提出し反対したが、個々の議員の対応については、会派の拘束を解き、採決への判断を委ねた。

  さらに、今議会では、会派が他会派や障がい者団体等と協力して策定、議員提案した、「北海道障がい者及び障がい児の権利擁護並びに障がい者及び障がい児が暮らしやすい地域づくりの推進に関する条例」、昨年2定で会派が提案して継続協議になっていた「北海道地球温暖化防止対策条例」が、それぞれ成立した。

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.採択された決議・意見書
は政審発議、は委員会発議)
支庁制度改革に関する決議
雇用対策の充実・強化とセーフティーネットの拡充を求める意見書
地域医療の確保と公的医療機関等の安定経営を求める意見書
不採算地区病院の適用要件の改正に伴う激変緩和のための経過措置を要望する意見書
肝炎対策のための基本法の制定を求める意見書
タクシー分野の規制緩和路線の抜本見直しを求める意見書
「協働労働の労働組合法」の速やかな制定を求める意見書
「緑の社会」への構造改革を求める意見書
福祉・介護における人材確保対策の充実を求める意見書
「混合型血管奇形」の難病指定を求める意見書
2010年APEC分野別担当大臣会合の北海道開催を求める意見書
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3.代表質問の要旨
は質問者発言、は答弁者発言
沢岡 信広(北広島市)
1.知事の政治姿勢について
(1)国政へのスタンスについて
支庁制度見直しの頓挫は、道政執行に悪影響を与えている。新幹線への対応など、知事の国政への対応は、相も変わらず与党有力議員を回る手法だ。国会の現状の中、与党に偏った対応を今後も続けるのか。
新しい北海道づくりに全力で取り組むことが知事の責務。幅広い立場の方々の理解と協力をいただく努力を積み重ね、道民本位の道政を進める。
(2)正当性を有しないままで進む国の政策転換について
わが国の政治、経済、社会が大きく混乱しているのは、ここ三代の自民党政権が、選挙による有権者からの審判を受けないままで政策転換を図ってきたため。こうした難局だからこそ、国の方向性について、有権者、国民に判断の機会を提供する衆議院総選挙が早急に実施されるべきだ。
政府は、国民生活と日本経済を守ることを最優先に、景気回復や雇用安定に努めてほしい。
先に、麻生首相がロシア大統領との会談の際に行った発言は、4島返還というわが国の領土問題の基本の変更が危惧されるもの。旧島民や北海道の頭越しで行われた首脳会談への所見は。
日露間の首脳レベルでの政治対話の加速によって、北方領土問題の早期解決に向けた外交交渉の一層の進展を期待する。
(3)道政運営のあり方について
北海道自らが、日本の中での北海道の「グランドデザイン」を描き、主張していかなければ、国の地方切り捨てのターゲットにされ続けると危惧する。北海道の重要性、北海道の持つ価値を訴え、道民世論を背景に国と対峙すべき。
「新・北海道総合計画」を策定し、北海道の重要性や役割を強く発信、国が策定する計画に反映させてきた。ドクターヘリの配備、ポスト・サミットの推進、食の安全・安心の確保など、価値を高める多様な施策を、主体的な取り組みとして展開している。
支庁制度見直しは、地域の激しい反発により、地域行政に大きな停滞を招いている。また、行財政改革では、道経連会長から、道債削減一辺倒の行革路線を見直すべきとの発言があった。批判が相次ぐのは、知事が道民の声を聞き道政に反映する手続きを欠き、政策形成に際しての説明責任を軽視しているからではないか。
記者会見、地域づくり推進会議、まちかど対話等で意見交換や意向把握に努めてきた。
増田前総務相の顧問起用が、地方分権、地域主権の政策形成に際して、なぜ必要なのか。それは同氏の業績をどのように評価してなのか。
地方の立場から分権改革の推進に積極的に取り組み、総務相として、地域再生政策や定住自立圏構想の推進や特区提案の実現に尽力してきており、道州制特区実現や自治のあり方議論を活発化させる上で、大変有益。
(4)不適切経理への対応について
会計検査院から指摘された不適切経理問題における知事の責任は。
指摘された14年度から18年度分、独自調査の19年度ともに年度内に返還する。事態を重く受け止め、知事給与を減額する条例案を提案し、責任を明らかにする。
2.財政運営について
(1)新年度道予算及び道行財政改革について
21年度道予算は、財源不足のため直轄事業負担金90億円の計上を保留している。19年度100億円、20年度90億円と3年連続で当初予算が事実上の赤字編成だが、こうした事態についての、財政運営への責任を踏まえての所見は。
政策評価と連動し、歳入・歳出の徹底した見直しを進め、行政改革推進債の活用や歳出平準化対策を講じ、収支不足の解消に努めている。しかし様々な対策を講じても収支不足額の全額を解消することは困難。収支不足額の解消に向け、道税収入や地方交付税の確保に努力する。
直轄事業負担金は、21年度当初予算でも1,214億円が計上され、公共事業総体が縮減する中で、前年を上回っている。道は直轄負担金廃止を国に提案しているが、国の検討は全く進まず、たなざらし状況だ。この提案の取り扱いへの所見は。
直轄事業負担金制度の廃止を求める旨を提案、重要性・必要性を訴えている。
直轄事業負担金をめぐっては、大阪府知事が支払い拒否を表明。新潟県、佐賀県、福岡県の各知事らからは、新幹線建設負担金のあり方に疑問の声が出された。国の検討、対応を促す意味からも、道として支払い拒否も辞さない強い姿勢を示すべき。
直轄事業負担金の廃止は、開発予算要望など、あらゆる機会を通じ国に要請。特に維持管理に係る直轄事業負担金の廃止について、道州制特区推進法に基づき国に提案した。全国知事会等と、一層連携を密にし国に強く働きかける。
道税の伸び悩み、落ち込みは、知事の経済・雇用対策が誤っていたからではないか。道民所得の低下は、来年度以降の個人道民税に大きなダメージとなる。道税の現況と見通し、今後の確保への取り組みについての所見は。
企業収益の急激な悪化に加え、法人事業税の一部が国税に振り替わった影響で法人二税は前年度当初予算を13.1%下回る5,282億円。この一方で、税制改革に伴い、地方法人特別譲与税が345億円見込まれ、実質的には前年度比7.5%の減収。今後も緊急雇用対策など必要な施策を充実、道税収入確保に努力する。
道債のうち1,281億円を分離としているが、こうした手法は26年度末で5兆円の道債削減目標数値の破綻をごまかすものでしかない。こうした手法をなぜ講じるのか、なぜ財政規律維持と言えるのか。
世界的な景気後退に対する、国の景気対策や地方財政対策が講じられることとなった結果、道においても補正予算債や臨時財政対策債などが、予想を大幅に上回った。予想し得なかった事態であり、中長期収支試算では、従前の枠組みに基づく残高見込額とは区分して示した。
行財政改革計画は、道民や地域への痛みをかさ上げしながら進められてきた。最大唯一の目標数値が破綻しようとしているのに、なぜ計画の抜本変更をしないのか。
収支全体としては、数値の増減はあるものの、昨年の収支不足額に変動がないことから、現在の「新たな収支対策」を着実に実行しながら、持続可能な行財政構造の確立を図るという方針を変更するまでには至らない。
膨大な道債残高の原因は、バブル崩壊後の公共事業型の景気対策。政府は第一次・第二次補正予算、新年度予算、さらに21年度補正予算編成の可能性に言及、さらに多額の地方債を抱え込ませようとしている。今後の道債発行にどう対応するのか。
景気・雇用対策が最優先という判断の下、国の景気対策に呼応、道債を活用しながら、緊急的な対応策を講じてきた。一方、過去に発行した道債が財政の収支不足の大きな原因となっていることを踏まえ、新規道債発行抑制、道債償還費縮減という目的や趣旨を保持しながら、持続可能な行財政構造確立に、大きな負担とならないよう取り組んでいく。
知事は、記者会見で、予算に余裕があれば医療や福祉に配分したいと述べた。しかし、知事が真っ先に削減してきたのは、医療、福祉。事業、施策の取捨選択の中で、医療や福祉に、どう配慮したというのか。
住み慣れた地域で、安心して暮らせる環境を整えることは、道政の重要課題で、医療や福祉の取り組みは、その基本。ドクターヘリ追加配備、新生児集中治療室整備支援、地域医療を支える医師確保、福祉・介護での人材確保等の施策充実に努めた。
(2)国の地方財政運営について
予算案での地方交付税は6,890億円で、前年度当初予算を3.5%も下回っている。臨時財政対策債は、前年度当初の2倍で過去最大規模の1,650億円を計上し、9年間の発行額の累計は、8,446億円に及ぶ。臨時財政対策債は全額を基準財政需要額に算入するとされていても、結局は後年度交付税の先食いで、道債残高増加の大きな要因。将来の財政運営への悪影響が懸念されるが。
臨時財政対策債の、想定を上回る増発で、結果として道債残高が増加することとなり、今後の道財政運営に少なからず影響も考えられる。地方交付税等の一般財源総額が適切に確保されるよう国に要請していく。
地方交付税について、原資となる諸税の減収、経済悪化に伴う不交付団体の減少が予想される。地方交付税総額確保に向け、原資の法定配分率引き上げ等の見直しを、国に強く求めていく必要が生じていると考えるが。
地方団体の安定的財政運営には、地域偏在性の少ない税体系の構築による税収格差是正や、地方交付税総額の増額による地方交付税制度の財源保障機能や財源調整機能が十分に発揮され、個別団体ごとの実態を踏まえた一般財源総額確保が重要。
(3)公共事業、社会資本整備のあり方について
経済・雇用対策の主軸は、依然として公共事業というのが北海道の状況。公共事業予算の編成に際して、地域経済、地域での雇用確保の観点を、どう盛り込んだのか。
「地域活力基盤創造交付金」の活用により、投資的経費全体では、前年度当初予算と同規模の予算を計上。補正予算と併せて、20年度の事業量を確保した。
道路特定財源の一般財源化について、麻生首相は「歳入が一般化したことで、特定財源の一般財源化は終わっている」と国会答弁したが、道路特定財源の一般財源化は、使用使途こそが一般化されるべきであり、結局は骨抜きにされたと考えるが。
21年度税制改革で、揮発油税等が一般財源化として扱われることとなり、道路整備に関しては、社会保障など他の費目と同様に、特定の財源を前提とせず、国の歳出全体の枠組みの中で、執行されるものと理解している。
鉄路網の大幅な廃止、フェリー航路や航空路線の撤退の動きの中、本道の交通状況への認識、課題解決への取り組みは。
10年間を見越した「北海道交通ネットワーク総合ビジョン」を策定、経済活性化に資する、航空ネットワークの形成や新幹線整備を図るとともに、バス交通、フェリー等、地域や離島の交通ネットワーク形成を重点的に推進する。
新幹線が開通すれば、航空路線やJR、バス輸送やフェリー運航などに大きな影響が出ることは、容易に予想される。新幹線札幌延伸を契機に、開通に伴う北海道の交通体系のグランドデザインを道民とともに検討すべきだ。
新幹線札幌延伸は、航空路線に一定の影響が見込まれるが、東北、北関東との新たな交通需要創出、冬期における交通手段選択の確保などが期待できる。広域分散型の本道では、高速交通ネットワークと地域交通ネットワークとの連携や結節機能を高め、移動の円滑化を図ることが重要。
新幹線建設について、今日的な財政状況を鑑み、負担見直し、道財政への影響見通し、道財政の中での位置づけを道民に明確化すべきだ。
「ほっかいどう社会資本整備の重点化方針」で道新幹線は、優先度が高いと位置づけ、財源の重点的・効率的な配分に努めることとしている。地元負担については、歳入・歳出全体の中で調整を図り着実に対応するとともに、軽減措置を国に要望している。
与党ワーキンググループでの、「スーパー特急」方式の採用合意が、札幌延伸展望の根拠。こうした手法は、道内では一切議論してきていない。この手法は、財政負担急拡大、建設効果減少、開通遅延等を招きかねないが、手法への評価、所見は。
新幹線の効果を最大限発揮させるためには、できるだけ早くフル規格による全線開業を実現することが必要。
並行在来線の取り扱い、地元負担、貨物輸送などの課題についての論議は、建設具体化以降との協議先送りとせず、速やかに開始すべきではないか。
JR江差線木古内-五稜郭間については、「道南地域並行在来線対策協議会」を設置、地域住民の足を守ることを主眼に検討中。札幌延伸に伴う並行在来線については、区間が確定後、沿線自治体と協議会を設置する。
道北、道東では新幹線への関心が低い。全道への波及効果や開通後の総合交通体系の維持整備、地域振興へのデザインが示されていないことが大きな要因。道民全体の理解を得るために、どう取り組んできたのか。
「新幹線フォーラム」の開催、署名活動、各種PR等の取り組みを展開してきた。
新千歳空港の深夜・早朝枠拡大、滑走路延長実現については、住民との合意が進展せず、苫小牧市側との協議再開を目指す動きも、住民側の拒否で暗礁に乗り上げた。知事公約でもある新千歳空港整備についての所見は。
国際拠点空港としての機能強化は、経済活性化にとっても重要。国際線旅客ターミナルビル整備、空港アクセス充実、国際航空路線開設、深夜・早朝の発着枠拡大、滑走路延長等が必要で、住民理解を得るために、地域協議会の開催に向けて調整中。
3.北海道の自治のすがたについて
(1)国との役割分担について
国・都道府県・市町村の役割分担、機能分担の論議が、あいまいなままで出先機関の統合、出先職員の削減論議が先行している。地方分権改革推進委員会の議論への所見、国道、直轄河川移譲の見通しは。
国と地方の役割分担の明確化が基本。事務・権限の移譲は、権限と財源がセットでの移譲が前提。国道、河川の移管は、これまでの整備や維持管理水準が確保できるよう、北海道特例も含めた財源措置が確実に講じられることを前提条件として、今後の制度設計の状況を見極めた上で、適切に対応していく。
道州制特区についても、役割分担・機能分担の論議の欠落が、道民が議論に参加せず共感を得られない原因。また提案処理のスローペースさを見れば、国の意欲も、さらに減退している。道州制特区、その先の道州制実現に、どう取り組むのか。
道州制特区推進法に基づき、検討委員会で協議、地域医療、食品表示、水道、環境、観光、地方自治と地域再生の各分野から提案を行った。国への提案を積み重ね、その実現を図ることで、道州制特区の意義を実感してもらう取り組みを進めていく。
(2)道が地域で果たす役割について
支庁制度見直しは条例施行の見通しは全くたっていない。地域との協議、合意を怠り、地域に区別を持ち込み、道の地域行政からの撤退を拙速に進めようとした知事の判断の誤りは明らか。条例を撤回した上で、地域協議を再構築するのが筋。知事は手続きを誤ったことを認めながら、4月施行は「あきらめない」との趣旨を述べ、真意が全くわからない。膠着した状況をどう解決しようとしているのか。
地方4団体との理解を深める中で、改革に関する課題の解決に向けた方策について、道議会にも示し十分な議論をいただきたい。
協議を進めるにあたって、地方4団体の中でも特に反発が根強い町村会の主張をどうとらえているのか。次の協議で何を提示しようとしているのか。
町村会からは、出張所への格下げや三重行政への懸念が示された。新しい支庁の組織体制や地域振興への対応について、考え方を説明理解が深まるよう努める。
地域振興条例の提案見送りは、総合振興局条例が見送りになった以上、当然だ。地域の様々な課題解決に、道が責任ある立場で取り組むことを内容とする条例として再検討すべきだ。
支庁制度改革との関連を含め、さらに検討を行う必要があると考え冒頭提案を見送った。地域課題解決と活性化に取り組むため、早期の条例施行を目指していく。
「自治のあり方条例」については、「行政基本条例」や、これを発展させ制定すべきとされる「自治基本条例」との関係が未整理で放置状態だが、どう取り扱うのか。
市町村との意見交換を定期的に開催し、権限移譲や基礎自治体のあり方、地方分権改革、道州制などについて議論を深め、条例制定の気運を高めていく。
道立試験研究機関の独法化は、一元化への説得力、説明が欠けたままで、地域には合理化、撤退への懸念ばかりが広がっている。一次産業の再構築や地域の活性化、産業おこしのためには、試験研究機関の機能強化、連携強化こそが図られるべきだ。
研究開発機能の強化や行財政改革の視点から、抜本的な改革に取り組む必要があると考え、質の高い研究や効果的・効率的な業務運営が可能となる地方独立行政法人制度を導入したい。
(3)市町村行政について
人口規模が小さい自治体が多く残る本道の地域事情にそった市町村行政のあり方検討の必要性が、否応なく生じていく。小規模自治体が担うべき役割等について議論し、それを補完する仕組みの構築を検討していく必要があるのではないか。
多様な行政サービス提供には行政基盤確立が必要。市町村合併支援や権限移譲を進め、広域連合や定住自立圏等、市町村相互の連携への助言や支援に努めてきた。道州制特区制度を活用、市町村が人口規模に関らず幅広い事務・権限移譲を受けられる仕組み創設や、コミュニティ活性化のための町内会事業活動促進の制度を国に提案してきた。
夕張市では、計画を上回るペースの職員退職による人件費減や、全国からの寄付等で、財政再建計画は何とか進んできたが、こうした効果は長続きするものではなく、職員の急激な減少で行政サービスは著しく低下している。夕張市の現状への所見は。
財政再建計画は、必要な行政サービスを確保する観点で策定されたもの。職員大量退職で厳しい状況となっているが、必要な行政サービスの提供のため、市長を先頭に職員が一丸となって、地域再生への取り組みが進められていると認識している。
行政サービス維持のため、道からの職員派遣は徐々に増加せざるを得ない状況。国の具体的な支援措置も講じられていない。今後の道の支援のあり方への所見は。
赤字相当額の低利貸付、道職員の派遣、医療給付事業や地域バス路線維持への補助等、できる限り支援してきた。また、国は、道からの借入に伴う利子負担への特別交付税措置、老朽化した公営住宅の再編等の支援・協力を行っている。
21年度中に、地方自治体財政健全化法に基づく再生計画策定に進むが、国、道の責任、役割を明らかにし、夕張市の実情を踏まえた計画策定であるべきだ。
市は、老朽化公共施設の維持修繕、公営住宅集約化、行政執行体制確保等に取り組んでいる。道としては、夕張市の主体的な財政再生計画の策定に向け、積極的に助言・協力するとともに、国に対し、協力要請や調整を行っていく。
健全化法によって、再生振替特例債の発行が認められることになっているが、道からの貸付金の今後の取り扱いにも関る問題だ。特例債の具体化に向けての所見は。
詳細については明らかになっていないが、夕張市の再生振替特例債活用に向け、市の利子負担額が増加しないよう、国に特例債償還利子への財政措置を要請している。
4.当面する道政課題について
(1)経済・雇用対策について
自動車を中心とした企業誘致や観光重視の知事の描いてきた経済戦略の主軸は崩壊状態と考えるが、経済・雇用施策が遅々として進まないできたことへの所見は。
当面、経済・雇用対策に全力で対応するが、その一方、中長期的な視点に立って、経済活性化に向け、民間が主導する力強い経済産業構造への転換を目指す取り組みを、粘り強く展開していくことが不可欠。
本道の優位性である、「食」、「環境」をあらためて主軸に据え、地域を重視した経済戦略の早急な再構築を図るべきだ。
雇用対策や中小企業対策を切れ目なく実施するとともに、民間主導の力強い経済産業構造実現のため、本道が比較優位を有する付加価値の高い商品づくり等による食や観光といった地域産業の振興をはじめ、ITやバイオ、環境関連の新産業等の中小企業育成と、ものづくり産業集積促進等に粘り強く取り組み、バランスの取れた経済産業構造構築を目指す。
知事は、セーフティネット抜きで進む規制緩和を認める趣旨の発言をしてきた。これは結果的に、道内の労働条件悪化放置につながったと考えるが、現状を踏まえての、雇用への所見は。
均衡処遇確保や正社員化促進等、ふるさと雇用再生特別交付金等の活用も最大限図りながら、雇用創出や維持・安定に最善を尽くす。
安易な解雇や雇止めを防ぎ、雇用のセーフティネット構築のため、派遣先の責任の強化、派遣労働者との契約ルールの明確化、派遣元事業主・派遣先が構ずべき措置に関する指針など、道として企業や経済団体に遵守するよう指導すべきだ。
派遣労働者の雇用安定を図るために、国の指針に基づき事業者を対象とした説明会開催や、「企業の経営・雇用状況に関する緊急調査」を実施、周知啓発に努めてきた。労務管理の専門家を派遣し、非正規労働者の就業環境改善の取り組みを支援するなどして、派遣労働者の雇用安定や安心して働ける環境づくりに取り組む。
雇用のミスマッチ解消に向け、人手不足業種への労働条件等の課題解決のため、関係団体や事業者と連携を図り、具体的な支援策を講じていくべきだ。
人手不足の企業に対して、労働条件や作業環境等の改善に関し、専門家で構成する個別支援チームによる助言や具体的取り組みへの助成など、地域にある雇用の機会を求職者の雇用に結び付けていく取り組みを推進していく。第一次産業についても、制度資金の融通や研修事業を通じて、担い手の育成確保を図るほか、就業環境改善のための施設整備への助成により、安全衛生の確保を図っていく。
非正規労働者、季節労働者などの雇用対策として職業訓練、資格取得に関する支援を拡充・強化する必要がある。また、人材活用のためには地場中小企業が受け入れできる体制・体力の強化支援策を講じるべきだ。
離職者が就職に必要な技能を身につけるための職業訓練を実施、新年度は、介護福祉士を養成する2年訓練を設定するなど、職業訓練を大幅に拡充する。道立高等技術専門学院では、雇い止めとなった非正規労働者の特別受入枠を設定、再就職を支援していく。さらに、「産業振興条例」や「中小企業応援ファンド」の活用、制度融資など資金面の支援などを通じ、中小企業の体質強化や求職者の受け皿を確保していく。
(2)地域における医療・福祉について
公的病院広域化連携構想は、道が責任を持って調整に汗をかき、財政面や人材面での支援姿勢を示すことが必要。連携構想推進、地域医療確保に向けての所見は。
構想実現に多くの課題を抱える地域を重点的に支援することとしており、地域医療アドバイザーを派遣、地域の議論を促進させるとともに、広域化に伴い病床の適正化等を行う市町村における訪問診療用機器等の整備に対し支援するほか、医師確保や病院間の診療機能分担等の課題について、市町村間の調整に努める。
健全化判断比率で、道内21自治体で連結実質赤字が発生しているが、うち19自治体は病院会計が原因での赤字だ。市町村財政健全化のためには、病院会計健全化が急務。公立病院に関する国の特別交付税措置の見直し案による市町村病院への影響をどう把握し、対応していくのか。
改正要綱は、不採算地区病院運営費、産科、小児科、救急医療等への財政措置充実や、経営形態多様化を踏まえた財政措置拡充等の内容。公立病院改革を進める措置として、病院建物整備での建築単価の上限設定が行われるほか、21年度以降の病床利用率の状況反映を検討する方向が示されている。地方財政措置では、不採算地区病院の要件改正により、交付税措置対象外となる病院も見込まれている。
道立衛生学院の存廃問題で、医療スタッフの養成機関を行政改革一辺倒で縮減することは問題。ましてや地域医療が危機的な状況の中では、学院の機能充実が求められており、道や知事の姿勢が問われる対応と考えるが。
札幌圏においては、看護師等養成施設の充実が図られていることから、学院の養成課程の役割は終え、機能を他に移管することで養成数は確保できる。札幌圏の準看護師養成の動向に対応、廃止年度を1年延長し、24年度末で学院を廃止する。
介護保険については21年度の見直しで、介護職員に月額2万円の報酬増加を見込んでいるが、勤務実態からすれば、待遇改善にはつながらない。報酬改定による職員の待遇改善についての所見は。
介護報酬の改定は、介護従事者の人材確保、処遇改善を基本とし、資格のある職員配置、夜間勤務への加算などの見直しが行われる予定だ。
報酬見直しを確実に職員の待遇改善につなげるために、改善状況について、調査・公表が必要と考えるが。
処遇改善の反映状況について、国は「調査実施委員会」を設置し検証を行うとしている。道は、事業者や関係団体から意見を聞き状況を把握の上、国に提言していく。
障害福祉サービス事業者への報酬改定でも、介護職場と同様人材確保が急務。事業者実態を踏まえて、職員の待遇改善や事業者の経営効果についての所見は。
現状を改善するため、専門性ある人材の評価を高め、事業者の経営基盤安定に向けては、基金事業を活用した従前の収入の9割を補償する事業についても継続する。
障害者自立支援法の改正について、与党PTでは「応益負担」から「応能負担」へ転換を図るなど、制度の根幹に及ぶ見直しが検討されている。制度が理念にそぐわないことを国が認めたものだ。抜本見直しへの所見は。
障がい者や家族、事業者の声を聞き、国に対して、利用者負担の軽減、事業者の経営基盤強化等について提言・要望してきた。
(3)一次産業対策について
国の食料・農業・農村基本計画の見直し方向によっては、本道農業の将来に大きな影響を与える。目指すべき姿について関係団体と十分に議論を行い、北海道経済の基幹的役割を果たしていることを踏まえ、国に具体的な提案をすべきだ。
部内の検討チームによる政策検討、北海道農業・農村確立連絡会議の議論を踏まえ、オール北海道としての政策提言を取りまとめ、積極的に国に働きかけていく。
国は水田・畑作経営所得安定対策で、衆院選を意識して、手直し的な上積み措置を重ねるばかりだ。経営安定対策を抜本的に見直し、道として戸別の直接所得補填制度の充実強化を強く求めるべきだ。
農業の持続的な発展を図るためには、意欲を持って営農に取り組むことができる農業所得の確保が重要。道としては、低コスト生産、新技術導入への支援を支援するとともに、水田・畑作経営所得安定対策においては、交付金単価が現状に即した内容となるよう、国に要望していく。
(4)プルサーマル計画について
知事は、「住民理解を大切にし慎重な検討が必要」と答弁してきたにもかかわらず、自民党会派の質問に、「近く北電に対し正式に文書で回答したい」と、事実上、計画に同意したと受け止められる答弁を行った。これまでの知事自身の議会答弁にも矛盾し、慎重検討を求める道民の期待を裏切る、拙速的な判断と言わざるを得ず、強い憤りを覚える。受け入れを妥当と判断した経緯と根拠、そして議会議論が始まろうとしているこのタイミングで、議論を封殺するかのような判断をした理由は。
安全性の重要性を前提に、有識者検討会議の提言、議会での議論、国や事業者への意見聴取、地元4町村の「事前了解」の意向などを踏まえ総合的に勘案し、安全協定に基づき事前了解することを、北電に対し正式に文書で回答したい。
道民の中には、安全性や必要性に疑問を持つ人が多数存在している。道民全体の十分な理解が得られてから、判断を行うべきではなかったか。
「ご意見を伺う会」や公開シンポジウムにより、全道に意見を求め、情報提供に努めてきた。有識者会議の提言や4町村長の「事前了解」の意向等も勘案し総合的に判断した。今後も国や事業者に説明責任を求め、関連情報を発信していく。
真に道民の安全と安心を確保するためには、単に国への要望だけ足りるものではない。国の安全審査の実施状況把握や評価、道民への情報公開等で、道民の安全と安心を確保するために、どう責任を果たしていくのか。
有識者検討会議の付帯意見を真摯に受け止め、安全協定に基づき設置している泊発電所環境保全監視協議会を活用し、道民の安全・安心を確保していく。
有識者検討会議では、平常時、事故時においてプルトニウムの環境中への放出はないことから、環境放射線のモニタリングの変更は必要ないとしつつ、安心確保の観点から、環境モニタリングのあり方を検討していくべきと勧告している。プルトニウムを対象とするモニタリングの強化を図るべきだ。
安心・安全のためには、環境放射線監視の充実・強化は重要。早期にプルトニウムに係るバックグランド調査を含むモニタリングを、関係機関とともに進めていく。
5.教育課題について
(1)本道における教育のあり方について
教育再生会議が提起した教育改革によって、学校現場は学力至上主義の場と化し、体力調査でも体力や運動能力を数値化し競争をさせている。道教委は、国の方針を一途に実施しようとしており、子どもたちをどう育て、どんな子どもに育てていくのか、理念が見えない。教職員に対しても説明が不十分であり、教員免許更新制度、新しい職の導入、人事評価制度の導入など、競争至上主義、管理強化一辺倒で進む教育施策への所見、また教育環境整備、超過勤務の削減、教職員の定数増、教育費増額等、教育環境をどう整備し、学校現場をどう活性化するのかの所見は。
学力や体力、また規範意識の低下、生活習慣の未確立、いじめ、不登校問題等の、解決すべき多くの課題があり、このことを踏まえ、変化の激しい社会において、自立し相互に支え合う共生の精神を持って、より良い社会を築いていくことができるよう、「北海道教育推進計画」を策定し、各種教育施策を進めている。子どもたちの成長を促す学校の主体的な取り組みを支援するとともに、教員がこれまで以上に、子どもたちと向き合う時間を確保できるよう、時間外勤務縮減に向けた検討や地域ぐるみで学校を支える体制整備等で、教育環境を充実していく。

<再質問>

1.知事の政治姿勢について
(1)国政へのスタンスについて
参議院の与野党逆転、衆院選以降の政権の行方等を踏まえれば、知事の政治的立ち位置に、多くの道民から不安・不満が増大している。「総合振興局設置条例」等を見ても、知事の政治センスの悪さ、政界を見通す力不足が混乱に拍車をかけている。あらためて知事の政治姿勢、国政へのスタンスを問う。
本道の活性化と道民福祉の向上を図るため、幅広い立場の方々の理解と協力をいただく必要があり、そうした努力を積み重ね道民本位の道政を進めていく。
(2)正当性を有しないままで進む国の政策転換について
麻生首相と自公政権が迷走しているのは、基盤である国民の信頼が地に墜ちていることが最大の要因であり、経済対策が遅々として進まないのは、政権基盤が正当性を持てず、国民の支持が得られないからだ。衆院総選挙の必要性についての所見は。
政府には、国民生活と日本経済を守ることを最優先に、景気回復や雇用の安定に、しっかり対応してほしい。
(3)道政運営にあり方について
知事の道政運営が批判されるのは、道職員や出先の現場の声に耳を貸さず、施策が道民の気持ちを組み込んだものになっていないからだ。道民の生の声、市町村長の前向きな助言や真摯な意見の道政への反映についての所見は。
道政の推進にあたっては、市町村や地域との対話を大切にし、施策等に関する丁寧な説明や政策への反映に努めていく。
増田前総務相の顧問起用は、誰に何を助言するためなのか。また、知事が就任以降置いてきた顧問の成果は。
増田氏からは、地域づくりや自治のあり方に助言をもらい、議論活発化につなげたい。大田原元顧問からは農業の将来について、島田元顧問からは団塊世代の移住促進や中小企業情報の内外への発信について助言を受け、3人の元行政改革顧問からの助言は、「新たな行財政改革の取り組み」に反映した。
2.財政運営について
(1)新年度予算及び行財政改革について
直轄事業負担金の計上見送りは、最終整理補正で、歳出切り詰めによって帳尻を合わせる状態。予算が成立した途端に、事務費等の執行保留を命じるような手法は繰り返されるべきでない。新年度は、赤字をどう処理しようとしているのか。
道税収入や地方交付税などの歳入確保、事務事業の効果的・効率的執行に取り組むことで財源を確保していく。
国は、新年度予算も成立しないうちに追加経済対策の検討を開始、その中で、地方財政に配慮した地方負担を軽減した直轄事業の実施も言われている。こうした恣意的な取り扱いであってはならない。全国の1割以上の直轄事業負担金を計上している道が先頭に立って発信、発言すべき課題。早急な廃止縮減の実現に向けて、どう臨んでいくのか。
全国知事会の直轄負担金プロジェクトメンバーとして、北海道の実状を踏まえ、直轄負担金や社会資本整備に係る国と地方の役割分担のあり方等について議論を重ね、地方の意見を発信していく。
道債縮減目標の別枠化は理解しがたい。今後も国の経済対策が積み重ねられようとしている状況で、5兆円の目標をおろす必要はないのか。
道民生活の安定向上や経済・雇用対策等の財源確保のため、これまでの見通しを超えた道債発行は、地方財政対策等を踏まえたもので、やむを得ない。
医療や福祉に配慮しているとの答弁だったが、高齢者医療助成カットで高齢者の医療費負担が増加し、難病対策は「国の基準並み」を理由に後退、私学助成は国まかせで道の上置き措置は縮減しているではないか。道民生活、地域が困窮を強める状態解決のためにも、道民生活への圧迫を見直すべきだ。
暮らしに関わる分野に重点を置き政策展開に努めてきた。今後も誰もが安心して暮らせる北海道づくりに向け最善を尽くす。
(2)道路特定財源一般財源化について
窮迫する財政の中で、巨額の財源が道路に固定化し続けることへの判断を避けたままだ。言い訳のように設定されたソフト事業も、使途を含め全く具体化されていない。福田前首相までの一般財源化指示は使用使途の一般化こそを求めたもので、麻生首相の対応は、明らかに食い違っているが。
道路整備に関しては、特定の財源を前提とせず、国の歳出全体の枠組みの中で、執行されることになったと理解している。
(3)新幹線、新千歳空港等の総合交通体系整備について
道の財政状態は「火の車」状態で新幹線への財政負担を強いられ、関係自治体は、駅周辺整備や住民の足確保対策に新たな財政負担が必要となる。新幹線の「光と影」の影の部分が問題。知事は、先の九州新幹線視察の際、第三セクターに移行した「肥薩おれんじ鉄道」の視察はしたのか。札幌延伸に際しての課題の克服に対する所見は。
肥薩おれんじ鉄道は視察していないが、経営状況は厳しいと承知。既に開業している他の第三セクター鉄道についても、利用者は減少し、経営環境は厳しくなっている。地方負担の軽減を引き続き国に働きかけるとともに、関係自治体やJR北海道とも連携し、経営分離後の生活交通確保に努める。
「新青森―新函館」間の建設費について、道は150億円の追加負担を求められるとされている。新たな多額負担にどう対応するのか。
「新たな行財政改革の取り組み」に沿って、建設に係る地元負担については、歳入・歳出全体の中で調整を図っていく。また地方負担については、軽減措置と併せ、地方財政余地の充実・強化を国に強く要望していく。
札幌延伸の必要性に関するレポートは、マイナス影響への深堀りが極めて不足している。道民理解、合意のために、道民が広く納得できる評価・検証レポートが不可欠だ。
札幌延伸に伴う経済効果は、道経連が中心となって調査・分析している。取りまとめ作業には、道、沿線自治体、JR北海道等も参画、少子高齢化等の社会情勢の影響も踏まえ、客観的な視点で評価されていると考える。
新千歳空港は、周辺住民との調整、地域協議会再開の目途が立っておらず、隣接する自衛隊千歳飛行場の国防上の理由として国際路線の拡大、増便が厳しく規制されていることが、空港の機能強化に大きな障害となっている。膠着している局面打開に、知事が先頭に立つ用意があるのか。
国際拠点空港としての新千歳空港の機能強化のためには、周辺地域住民の理解と協力が大切。自ら強いリーダシップを発揮、地域協議会開催に向けて努力を重ねる。
知事は中国訪問の際、航空路線の拡大、増便を中国側に要請したが、国防上を理由とする「乗り入れ規制」を撤廃させなければ、航空機能の強化、充実は到底無理。今後の路線拡大の見通し、乗り入れ規制の緩和、撤廃に関する認識は。
海外からの観光客の増加を図る上で、中国路線の充実は重要。道としては、増便に向けての乗り入れ制限の緩和を、経済界とも連携して国に強く働きかけていく。
滑走路延長は、自衛隊千歳飛行場の活用との関連等、別の代替策検討はできないのか。
自衛隊千歳飛行場の活用は、新千歳空港の航空需要増大に対処して、自衛隊と民航機の分離を図るために整備された等の経緯があり、実現には様々な課題がある。
3.北海道の自治のすがたについて
(1)国との役割分担について
国の支分部局見直しは、国と道や市町村との役割分担、開発行政の検証、北海道の位置づけや特殊性等の課題の検討抜きで、支分部局再編や国道、河川の移譲ばかりが先行しようとしている。国道や河川の移譲には、道内での意思統一が図られるべきだが。
国と地方の役割分担について、道の考えを整理し、道民を対象としたアンケート調査の結果等を踏まえ、移管の協議対象を定める道素案を取りまとめることにしており、移管に係る制度設計の状況を見極め、最終的な判断を行う。
(2)道が地域で果たす役割について
支庁制度見直しについては、一方的に譲歩を求めたり、町村会や道議会に解決を求めるかのような発言が続いており、膠着状態を自ら解決しようとする意志が全く感じられない。4団体に対し、どう臨むのか。
4団体の意見は、地域の懸念や不安を踏まえたものであり、率直に話し合っていく。
試験研究機関では、老朽化した機器や施設の整備が喫緊の課題。地域に役立つ研究に欠かせない機器、施設の整備に、今後どう対応していくのか。
道民生活向上、道内産業振興に寄与する研究や技術開発、技術支援の実施のため、必要な機器や施設については、財政状況を考慮の上、計画的な整備を図っていく。
(3)市町村行政のあり方について
合併したくともできない小規模自治体が数多く残る北海道では、否応なく市町村行政のあり方の検討が求められる。広域行政の推進や、事務・権限によっては市町村から道や国への逆移譲という観点も含め、今後の小規模自治体維持の北海道モデルと言うべき検討を急ぐべきだ。
市町村が行政の主役として、住民のニーズに応え、多様な行政サービスを提供していくには、行財政基盤の確立が重要。こうした観点で、市町村合併への支援、道からの権限移譲、広域連合や定住自立圏等、市町村相互の横の連携への助言や支援、コミュニティ活性化に向けた取り組み等、地域の実情を踏まえた方策を講じてきた。
4.当面する道政課題について
(1)経済・雇用対策について
知事の答弁は、「地域で生じた芽を大事に育てる」という、昨年の1定と同じものであり、急迫する現在の状況については、「世界的な百年に一度の経済危機」との認識で片付けている。就任以来の、自動車関連の企業誘致等、外需依存へのシフトが今の事態を招いたのであり、地元の資源、力をどう活かすのかという視点に欠けている。取り組んできた経済・雇用施策の破たんを認め、施策の再構築を進めるべきだ。
本道経済を持続的に発展させていくには、厚みと広がりのある産業経済構造への転換が不可欠。19年度に策定した経済活性化戦略ビジョンによって、ブランド化による付加価値向上や、地域資源を活用した連携・協働の強化等の戦略的視点に立ち、優位性のある食や観光、地域産業の振興、IT、バイオ、環境関連等の新産業、ものづくり産業育成の施策展開に努めてきた。
民主党が掲げる6次産業化、政府・自民党の言う農商工連携には、北海道こそが率先して取り組むべきであり、道が主体的に提示し進めるべきだ。
地域資源活用プログラムや一村一雇用おこしに取り組んできた。新年度は、農商工連携ファンドを組織し、新商品開発や販路開拓を支援し、「地域こだわり食品」の発掘・発信の支援、食品産業での人材育成・確保の取り組みを加速化していく。
(2)地域における医療・福祉について
地域医療確保への道の対応は傍観者にしか見えない。地域からは、「支庁制度より公立病院」との声すらある。医療スタッフ確保、再編を進めるための財政措置等でどう責任を果たしていくのか。
地域医療支援センター事業や緊急臨時的医師派遣事業等で、必要な医師確保を支援する。また、21年度から、広域化に伴い病床見直しを行う市町村の訪問診療用機器等整備を支援する。さらに、地方財政措置充実、診療報酬見直しを国に要望する。
看護師、助産師、保健師が不足している中で、道が養成、研修の責任から撤退することは、知事の執行方針にも反する。道立衛生学院は存置、整備に向け検討すべき。
札幌圏では民間養成施設が充実、看護職員は一定の養成数確保が図られていることから、24年度末の廃止を決定した。
介護保険見直し、障がい者自立支援見直しに関して、現場の実態は、報酬改定の実態を見極めないと、働く人の待遇改善には踏み込めない状況にあり、早急な雇用への効果には疑問がある。実効の確保に向けどう対応するのか。
改定後の介護報酬が、介護従事者の処遇改善等につながっているかといった点を早い時期に事業者や関係団体から聞き取りして状況を把握、国に提言していく。
介護保険や障がい者自立支援等の国の施策は、猫の目のように変わり混乱を起こし続けている。社会的に弱い立場の人たちが振り回される国の施策をどう認識するか。
社会保障制度のような、国民生活に密接に関連する国の施策は、十分に論議を尽くし、安心できる安定的な制度設計が行われるべきと認識している。
(3)食料・農業・農村基本計画の見直しについて
WTO交渉の動向、農水相の減反政策見直し発言等、農業政策の根幹が問われている。一方、地域経済・雇用の側面から、大胆な農業政策の展開が求められている。北海道農業は、食料生産や環境の視点から、国民的役割を果たさなければならず、国の基本計画に北海道の課題が踏まえられるような提言とすべきだ。
本道農業が、食料供給などにおいて果たしている役割をさらに高めるため、担い手の育成・確保や農業経営の安定をはじめ、食料自給力強化や農村地域活性化等、実態に即した検討を進め、国に積極的に政策提言していく。
(4)プルサーマル計画について
事前了解の経緯や根拠は到底、納得できない。反対署名や計画反対の行動が続くなど道民理解は進んでいない。議会での論議を前にしての知事判断は議会軽視で、拙速のそしりは免れない。
地元の意向に反して判断を遅らせることがあってはならないと考え事前了解した。計画には住民や道民理解が重要であり、今後も計画の進捗状況を情報発信する等、理解を得る努力をしていく。
国内における実証例がほとんどなく、道民には大きな不安がある。安心と安全を確保するために、事業者の申請内容や国の安全審査等を道民に分かりやすく情報公開することが重要。北電が構成員である「泊発電所環境保全監視協議会」には限界があり、新たな仕組みを検討すべきだ。
有識者検討会議の検討結果等を検証・確認するフォローアップの仕組みは重要。有識者検討会議の付帯意見の趣旨を踏まえ、国の安全審査や手続きの進捗状況を的確に確認し、道民に分かりやすい形で発信する新たな仕組みを設ける。
5.教育課題について
(1)学校を取り巻く状況について
教育長の教育行政執行方針は、現場や地域で、自ら考えて行動しようとする主体性、自発性を奪い萎縮させるだけのものだ。学校現場において児童生徒は、学力テストに代表される競争主義、学力主義に追われ、教育長が言う「学ぶ楽しさ」からはほど遠い現状だ。さらに新設の「授業力向上セミナー」など、研修漬けが進み、学校現場の多忙化は止まらない。こうした状況下で、本来目指すべき教育活動が円滑に進められ、道教委が目指している教育効果が上がると確信しているのか。
子どもたちが夢や希望の実現に向け心豊かにたくましく成長していくには、学校、教育関係機関、家庭、地域が連携・協力していくことが重要。学校の主体的な取り組みを支援、教員の子どもと向き合う環境整備、時間外勤務縮減の検討、退職教員の活用を進め、子どもたちの未来づくりを保障する教育環境充実に取り組んでいく。
昨今の経済情勢を見たとき、保護者の所得は目減りし、経済的な格差が、教育格差を招くことが懸念される。しかし子どもたちには、夢の実現や明日への希望を確信させたい。そのためにも教育予算を増額し、経済的な格差、地域間格差を是正し、教育環境の整備、充実に投資すべき。教育への投資は未来への投資、子どもへの投資という観点にたって、新年度の教育予算をどう自己評価しているのか。
財政見通しは依然として危機的な状況であり、事業の必要性、優先度、緊急度について見直した。直接、児童生徒に影響のある事業や、学校教育に直接的に必要となる経費は、ほぼ盛り込めた。限られた予算の中で、最大の効果があがるよう効果的な予算執行を工夫していく。

<再々質問>

1.知事の政治姿勢について
道政の実態を見れば、支庁制度の見直し、地域医療の確保、経済戦略、雇用確保、プルサーマルへの同意等は、答弁のあった「理解、協力、対話」とはなっていない。なぜ増田氏に顧問就任してもらうのか。知事が、依拠すべきは、道民、市町村、職員ではないのか。
地域づくりや自治のあり方の議論を活発化させていくためにも、分権改革や地域再生、定住自立圏などに積極的に取り組んできた増田氏の助言が重要である。
2.財政運営について
中長期収支試算において、最終的な収支見通しに差異は生じないと答弁したが、これまでの道政運営を見れば、容易に信頼できない。自信の根拠はどこにあるのか。
変動要素を加味したローリングの結果、最終的な見通しと差異がなかった。しかし、歳入・歳出は国の施策や制度改正等の動向で影響を受けることから、諸情勢を踏まえ、必要な見直しや追加対策を講じ、収支均衡がとれた財政運営に最大限努力する。
3.新幹線、新千歳空港等の総合交通体系整備について
(1)道の財政環境の認識について
道の会計は、金融機関への借用書、返済計画の覚書ばかりが残っている状況だ。新幹線への道の財政負担への認識は。
札幌延伸に伴う地方負担については、今後とも、国に対して地方財政措置の充実・強化を強く要望していく。
(2)「特定政策評価」について
道内で展開される事業については、国の施策であっても、「時のアセスメント」の精神を適用し、客観的、厳格に評価すべきだ。新幹線札幌延伸問題は、今後の道政運営に多大な影響を与える事業であり、「特定政策評価」にかけて結果を公表して、最終判断すべきではないか。
特定政策評価は、道が企画立案・実施する事業を対象とするもので、国が法律に基づく整備計画に沿い実施する事業は政策評価条例での評価対象としていない。国は新幹線建設にあたって、費用対効果や時間短縮効果等を十分に確認、許可している。
(3)新千歳空港への対応について
自衛隊千歳飛行場の活用方策等の大胆な検討がなければ現状は打開できない。延長想定の先行取得用地は、無策のまま長期間、放置されている。こうした状態でも、見通しの立たない滑走路の500m延長にこだわるのか。道土地開発公社が抱える「塩漬け」状態の用地の現状と見通しを含めた認識と今後の対応は。
滑走路延長は、空港機能の充実・強化を図る上での課題であり、事業化の前提となる長距離国際線の就航実現など、環境整備に努めることが重要。土地開発公社の保有地については、各用地ごとに事業目的に沿った利用が行われるよう、国に働きかけていくこととしており、新千歳空港用地についても、滑走路延長の事業化の際に、国に売却する方針だ。
4.支庁制度見直しについて
与党内にも、条例の修正、凍結、白紙撤回の意見がある。知事の対応は、与党に判断を委ねていると見えるが、知事自身の判断が求められているものであり、自らの責任で解決しなければならない。道民の声を第一義的に受け止め、早期に決断すべきだ。
4団体の考えを聞き、互いの理解を深める中で、できる限り早期に改革に着手できるよう最大限の努力をする。
5.北海道の特性に応じた経済・雇用対策の展開について
道内の雇用状況は元々回復できないところに急激な悪化が加速している。緊急、つなぎではなく、地域に根付いた安定雇用創出のためにどう取り組むのか。
地域実情に応じ、創意工夫をこらした雇用の場づくりを支援するなど、産業施策と雇用施策を両輪とし、一人でも多くの雇用創出が図られるよう全庁あげて取り組む。
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一般質問者の質疑内容

稲村 久男議員(空知支庁)
1 地域医療の確保について
 (1)公立病院の「改革プラン」の影響について
 (2)自治体病院等広域化・連携構想について
   ア)現状と今後の推進状況について
   イ)モデル地区の設定について
 (3)自治体病院への財政支援について
   ア)公的病院等との比較について
   イ)今後の財政支援について
 (4)周産期医療について
   ア)周産期医療の体制について
   イ)今後の整備方針について
 (5)市町村病院の経営健全化について

2 道立試験研究機関の地方独立行政法人化について
 (1)道立試験研究機関の役割について
 (2)行財政改革との関係について
 (3)独法化のスケジュール等について
 (4)道民の意見聴取について
 (5)市町村等からの意見への対応について
 (6)職員の処遇について

3 夕張市の財政再生計画の策定について
 (1)財政再建計画における課題について
 (2)財政再生計画策定に向けた考え方について
 (3)将来の行政執行体制確立に向けた夕張市職員の処遇改善について

<再質問>
1 地域医療の確保について

(1)周産期医療について

2 道立試験研究機関の地方独立行政法人化について
 (1)法人化のスケジュール等について
 (2)法人化の進め方について


梶谷 大志議員(札幌市清田区)
1 道債のあり方について
 (1)市場リスクについて
 (2)道債の発行について

2 農業振興について
 (1)新規就農希望者に対する支援について
 (2)農業生産法人の育成について
 (3)持続的な畑作農業の展開について
 (4)輸入小麦から道産小麦への利用転換に向けた取り組みについて
 (5)食料・農業・農村基本計画の見直しに向けた対応について

3 水産問題について
 (1)オットセイ・ゴマフアザラシの漁業被害の把握について
 (2)オットセイ・ゴマフアザラシの実態調査について
 (3)オットセイ・ゴマフアザラシの漁業被害軽減対策について

4 官公需適格組合について
 (1)官公需適格組合制度の周知について
 (2)今後の取り組みについて

5 物流の効率化について
 (1)物流に関する実態について
 (2)物流効率化の取り組み等について

6 人材育成について
 (1)認定職業訓練について
 (2)技術専門学院との役割分担等について


河合 清秀議員(岩見沢市)
1 先住民族であるアイヌ民族に対する北海道の政策について
 (1)アイヌ施策の取り組みについて
 (2)アイヌの人たちの雇用について
 (3)雇用の拡大について
 (4)アイヌ子弟の教育について
 (5)教育面の人的支援について
 (6)アイヌ民族への理解について

2 犯罪者を再度つくらない社会の実現に向けて
 (1)刑務所出所者に対する生活支援について
 (2)地域生活定着支援センターについて
 (3)刑務所等出所者に対する就労支援について

3 地場産業の育成について
 (1)地域産業と連携したものづくり産業の振興について
 (2)農業用機械製造業の振興について

4 農業政策パワーアップ事業の継続について
 (1)パワーアップ事業の成果について
 (2)23年度以降の対応について

5 北海道の教育について
 (1)本道における人づくりについて
 (2)超勤問題について
 (3)教員免許更新制について
 (4)本道教育のあり方について


小林 郁子議員(札幌市中央区)
1 ソーシャルビジネス、コミュニティビジネス振興とNPO活動推進について
 (1)道の取り組みについて
 (2)NPO活動の推進について
 (3)庁内各部の連携について

2 消費者行政について
 (1)消費者被害の現状について
 (2)北海道消費生活条例の見直しについて
 (3)消費者行政の組織について
 (4)相談体制の構築について
 (5)ネットワークづくりについて

3 食の安全・安心について
 (1)北海道食の安全・安心条例について
   ア)食の安全・安心条例について
   イ)食品の原料原産地表示について
   ウ)食の安全・安心基本計画について
 (2)遺伝子組換え作物の栽培等による交雑等の防止に関する条例(GM条例)について
   ア)GM条例の持つ意味について
   イ)交雑等防止措置基準について
   ウ)遺伝子組換え技術に関する試験研究について

4 教育課題について
 (1)フリースクール支援について
 (2)特別支援教育について
   ア)発達障がいのある子どもへの取り組みについて
   イ)盲学校のあり方について
 (3)定時制高校について
   ア)少人数学級について
   イ)スクールソーシャルワーカー等について

<再質問>
1 GM条例について

 (1)リスクコミュニケーションについて
 (2)地方独立行政法人における試験研究について


橋本 豊行議員(釧路市)
1 雇用対策について
 (1)雇用情勢の認識と対応について
   ア)現状認識について
   イ)非正規労働者への対応について
   ウ)生活支援について
   エ)緊急雇用創出事業について
   オ)ふるさと雇用再生特別対策事業について
   カ)緊急非正規労働者マッチング促進事業費について
   キ)採用内定取り消しを実施した企業に対する指導などについて
   ク)雇用創出基本計画の見直しについて
 (2)季節労働者対策について
   ア)通年雇用促進支援事業について
   イ)通年雇用化の具体策について

2 産炭地域振興対策について
 (1)産炭国石炭産業高度化事業について
   ア)産炭国石炭産業高度化事業の評価について
   イ)産炭国石炭産業高度化事業の継続について
 (2)産炭地域の課題について
   ア)産炭地域対策について
   イ)基金の活用について

3 プルサーマル計画について
 (1)計画の進捗状況を確認する仕組みについて
 (2)安全管理体制について

4 全国健康保険協会管掌保険について
 (1)保険料の地域格差について
 (2)国への要望について

<再質問>
1 雇用対策について

 (1)雇用情勢の悪化の要因等について
 (2)緊急非正規労働者マッチング促進事業費について
 (3)季節労働者対策について


福原 賢孝議員(檜山支庁)
1 地方分権について
 (1)道州制特区について
   ア)国直轄事業負担金について
   イ)水道事業の監督権限の移譲について
 (2)道から市町村への権限移譲について
   ア)権限移譲交付金について
   イ)権限移譲の進め方について

2 支庁制度改革について
 (1)地方4団体の要請について
 (2)総合振興局、振興局の機能について
 (3)振興局の機能について
 (4)改革への取り組み姿勢について

3 自治体財政健全化法と市町村財政について
 (1)道の助言・協力について
 (2)市町村立病院の経営健全化について
 (3)市町村の財政運営について

4 地域医療対策について
 (1)自治体病院等広域化・連携構想における道立病院の役割について
 (2)道立病院の医師確保対策について

5 一次産業振興について
 (1)農業問題について
   ア)本道農業の現状と課題について
   イ)水田・畑作経営所得安定対策について
   ウ)農地・水・環境保全向上対策等について
   エ)農産物の付加価値向上について
 (2)日本海地域の振興について
   ア)磯焼け対策について
   イ)魚を育む森づくりについて

6 北海道の教育について

<再質問>
1 支庁制度改革について

 (1)地域の理解について 


長尾 信秀議員(北斗市)
1 新型インフルエンザ、鳥インフルエンザの危機管理体制について
 (1)道独自の取り組みについて
 (2)新型インフルエンザ発生段階の判断について
 (3)プレパンデミックワクチン接種について
 (4)抗インフルエンザウイルス薬の備蓄について
 (5)ライフライン確保のための働きかけについて
 (6)市町村並びに道民への働きかけなどについて
 (7)鳥インフルエンザ対策について

2 試験研究機関の独立行政法人化について
 (1)地域との信頼関係について
 (2)基礎的な研究や技術支援について
 (3)長期的視点に立った研究について
 (4)法人の機能について
 (5)普及事業との連携等について
 (6)地域の理解等について
 (7)法人の運営費について
 (8)法人の運営について


岡田 篤議員(釧路支庁)
1 財政問題について
 (1)道債残高の見込額について
 (2)別枠扱いにする道債について
 (3)新規道債発行額と道債残高について
 (4)除雪の委託契約について

2 国への負担金について
 (1)北海道新幹線建設の追加負担金について
 (2)新幹線建設に係る負担割合について

3 ふるさと納税制度について
 (1)申込実績について
 (2)特典制度等について
 (3)取り組みの強化について

4 農林業の振興と雇用創出について
 (1)国の農林業における雇用対策について
 (2)農林業の新規就業対策について
 (3)酪農における新規就農対策について

5 コンブ漁業の振興について

6 エゾシカ被害対策について

 (1)エゾシカ被害の現状に対する道の見解について
 (2)捕獲目標達成の可能性について
 (3)エゾシカの防護柵の整備について
 (4)調査方式の改善について

<再質問>
1 道債残高の別扱いについて
2 北海道新幹線建設の追加負担金について
3 ふるさと納税制度について
4 農林業振興に向けた体制強化について
5 コンブ漁業の振興について
6 エゾシカ被害対策について

<再々質問>
1 道債残高の別扱いについて
2 北海道新幹線建設への地方負担について


田村 龍治議員(胆振支庁)
1 雇用対策について
 (1)道の雇用対策予算について
 (2)ふるさと雇用再生特別対策事業について
 (3)緊急雇用創出事業について
 (4)緊急非正規労働者マッチング促進事業について

2 季節雇用労働者対策について
 (1)通年雇用促進支援事業について
   ア)支援事業の実効性について
   イ)国への要請について
   ウ)道独自の対策について
 (2)通年雇用化特別対策事業について

3 アイヌ施策の取り組みについて
 (1)これまでのアイヌ施策の取り組みについて
 (2)今後の取り組みについて
 (3)アイヌ文化の継承について
 (4)イオル再生事業について
 (5)重点的な施策について

<再質問>
1 季節労働者対策について

 (1)緊急雇用創出事業の活用について
 (2)通年雇用化特別対策事業について


日下 太朗議員(網走支庁)
1 地球温暖化対策について
 (1)温室効果ガスの削減目標の達成状況等について
 (2)道における温室効果ガス削減に向けた取り組みについて
 (3)地球温暖化防止対策条例について

2 試験研究機関の独立行政法人化について
 (1)法人化の基本的な考え方について
 (2)法人化の進め方について
 (3)職員の勤務条件等について
 (4)議会の関与等について
 (5)法人に対するチェックについて
 (6)今後の対応について

3 支庁制度改革について
 (1)支庁制度改革に関する道の考え方について
 (2)地方4団体との協議について
 (3)地方4団体の受け止めについて
 (4)道の「基本的考え方」に対する認識について
 (5)地域への説明について
 (6)14支庁体制との違いについて
 (7)地域振興条例について
 (8)知事の責任について

<再質問>
1 支庁制度改革について

 (1)地域の理解について
 (2)協議の進め方について

<再々質問>
1 支庁制度改革への地域の理解について


三津 丈夫議員(帯広市)
1 地方財政について
 (1)国の行財政改革について
 (2)消費税及び地方消費税について
 (3)市町村の実質公債費比率について
 (4)国庫補助事業について

2 雇用対策について
 (1)本道における雇用環境のとらえ方について
 (2)雇用創出基本計画の20年度実績について
 (3)推進計画の抜本的な見直しについて
 (4)21年度の取り組みについて
 (5)雇用開拓のための組織づくりについて
 (6)緊急非正規労働者マッチング促進事業について

3 過疎地域等における集落対策について
 (1)本道の集落の現状について
 (2)集落問題に対する道の取り組み姿勢について
 (3)関係市町村への対応について
 (4)集落対策に係る財政支援について

<再質問> 
1 地方財政について

 (1)地方税の充実強化について
 (2)市町村の実質公債費比率について

2 雇用対策について
 (1)新たな産業の創出について
 (2)雇用開拓の取り組みについて
 (3)緊急非正規労働者マッチング促進事業について

3 過疎地域等における集落対策について
 (1)市町村と支庁の連携について
 (2)地域振興条例との関係について
 (3)地域における雇用の確保について

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委員会における主な質疑

(1) 第1回臨時道議会
  国の20年度第2次補正予算に伴う、総額731億円の20年度道補正予算案を審議する21年第1回臨時道議会が、2月20日に開かれた。わが会派からは、佐々木恵美子(十勝支庁)議員が経済・雇用状況の認識について、補正予算の経済・雇用への効果について、政府の経済対策の対応遅れについて、中川財務・金融相辞任について、定額給付金について、国のさらなる追加経済対策について、補正予算編成への基本認識について、雇用対策について、消費者行政活性化について、妊婦健診について、障がい者自立支援について質疑した。
(2) 常任委員会・特別委員会
総務委員会では、稲村久男(空知支庁)議員が1月6日に会計検査院から指摘を受けた旅費の調査結果について、2月3日に国庫補助事業事務費について、3月2日にプルサーマル計画の対応状況等について、日下太朗(網走支庁)議員が1月15日にプルサーマル計画における有識者検討会議からの提言について、2月3日に道有財産の取得について質疑。
総合企画委員会では、福原賢孝(檜山支庁)議員が2月3日に北海道地域振興条例(仮称)及び「最近の経済動向及び企業経営者意識調査結果」について、北口雄幸(上川支庁)議員が2月3日に最近の経済動向及び企業経営者意識調査結果について、2月23日に公立病院改革について質疑。
環境生活委員会では、蝦名清悦(札幌市北区)議員が1月6日に2009北海道マラソンの大会概要について質疑。
保健福祉委員会では、高橋亨(函館市)議員が1月6日に第2期北海道障がい福祉計画の策定及びNPO法人と歯科診療所及び在宅療養支援診療所について、2月23日に自治体病院等広域化・連携構想について、道下大樹(札幌市西区)議員が1月6日にドクター・ヘリ事業について、2月3日に生活保護費不正受給について、市橋修治(後志支庁)議員が2月3日にインフルエンザ流行の対策及び医療機関におけるレセプトの電子化について、2月23日に衛生学院及び高等看護学院のあり方について質疑。
経済委員会では、橋本豊行(釧路市)議員が1月6日に現下の雇用情勢に対応した取り組みについて、2月3日に丸井今井の民事再生手続き開始決定及び緊急雇用対策の追加実施について、佐野法充(札幌市豊平区)議員が2月3日に丸井今井の民事再生手続き開始決定及び平成20年季節労働者実態調査結果の概要について質疑。
農政委員会では、北準一(空知支庁)議員が1月6日に会計検査院から指摘を受けた旅費の使途の調査結果について、2月3日に道産野菜の振興について、2月23日に第3次食料・農業・農村基本計画について、3月18日に平成21年度畜産物価格等について質疑。
水産林務委員会では、段坂繁美(札幌市中央区)議員が1月6日に会計検査院から指摘を受けた旅費の調査結果について、滝口信喜(室蘭市)議員が2月3日に国庫補助事業事務費について質疑。
建設委員会では、田村龍治(胆振支庁)議員が1月6日に会計検査院から指摘を受けた旅費の調査結果について、2月3日に国庫補助事業事務費について質疑。
文教委員会では、佐々木恵美子(十勝支庁)議員が1月6日に英語教育について、3月27日に集団でのフッ化物洗口の実施について、平出陽子(函館市)議員が2月3日に全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果について、3月27日に幼児教育すこやかプラン、教職員の時間外勤務等削減及び学校におけるフッ化物洗口について、河合清秀(岩見沢市)議員が3月27日にフッ化物洗口について質疑。
道州制・地方分権改革等推進調査特別委員会では、木村峰行(旭川市)議員が1月7日に「道州制に向けた道から市町村への事務・権限の移譲方針」の改定案について、池田隆一(小樽市)議員が2月4日に支庁制度改革について、広田まゆみ(札幌市白石区)議員が2月4日に市町村合併及び権限移譲方針について、田島央一(宗谷支庁)議員が2月23日に支庁制度改革について質疑。
食と観光対策特別委員会では、佐々木恵美子(十勝支庁)議員が1月7日に食の安全・安心に係る取り組みについて、2月4日に平成20年度上期の観光入込客数調査の概要について、小林郁子(札幌市中央区)議員が1月7日に食の安全・安心に係る取り組みについて、2月4日に平成20年度上期の観光入込客数調査の概要について質疑。
産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会では、星野高志(札幌市東区)議員が3月2日にプルサーマル計画の対応状況等について質疑。

※北電泊発電所におけるプルサーマル計画についての、総務委員会及び産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会の連合審査会が1月15日に開かれ、岡田篤(釧路支庁)議員、星野高志(札幌市東区)議員が質疑。

(3)平成19年度決算特別委員会
 平成19年度決算特別委員会は、19年度分の国交省、農水省所管の国庫補助事業に係る事務費に関する道独自調査を待って再開され、2月12日に国庫補助事業事務費に関する集中審議が行われ、三津丈夫(帯広市)議員が会計検査院の指摘について、道独自調査結果について、適正執行のための改善策について、今後の返還等の対応について質疑した。

  翌13日に行われた総括質疑では、林大記(札幌市南区)議員が障がいのある人の権利擁護について、高齢者の医療・介護連携について、廃止廃棄物焼却炉対策について、三津議員が支庁制度について、道の顧問について、新幹線について、国庫補助事業事務費について知事に質した。

  19年度道決算の認否について、会派は、国庫補助事業事務費での不適切な会計処理が明らかになり、道財務規則違反事例等も含まれたことなどから、不認定を主張した。なお、決算委員会、本会議での討論は、田村龍治(胆振支庁)議員が行った。

(4)第1回定例会予算特別委員会
  第1回定例会予算特別委員会は、3月18日~27日に開かれた。委員会冒頭で行われた20年度道予算の最終整理補正案の先議質問には、福原賢孝(檜山支庁)議員が立ち、財政運営について、企業立地について、道有地売却について、札幌市の消防ヘリコプター更新整備への助成について、会計検査院検査等に伴う国庫等返還金について、直轄事業負担金について質疑した。

  また、第1分科会では道下大樹(札幌市西区)議員が介護保険について、医師確保対策について、高橋亨(函館市)議員が道立子ども総合医療療育センターについて、三井あき子(旭川市)議員が少子化対策について、滝口信喜(室蘭市)議員が介護職員の人材確保について、消防行政について、道有財産の活用について、道州制特区について、支庁制度改革について、地域振興条例について、直轄事業負担金について、広田まゆみ(札幌市白石区)議員が財政健全化法を契機とした監査体制の強化について、行政システム改革について、小さな自治体の自治のあり方と道庁の役割について、木村峰行(旭川市)議員が財政問題について、道立試験研究機関の独立行政法人化について、支庁制度について、新幹線の課題について、夕張市の再建について、第2分科会(福原賢孝委員長)では田島央一(宗谷支庁)議員が公共土木施設の維持管理について、高齢者運転免許証自主返納について、外来種対策について、エゾシカ対策について、林大記(札幌市南区)議員が道営住宅の指定管理者について、低公害車の導入について、須田靖子(札幌市手稲区)議員が薬物乱用防止対策について、蝦名清悦(札幌市北区)議員がアイヌ施策の推進について、市橋修治(後志支庁)議員が「学力向上」にむけた取り組みについて、教職員の時間外勤務の縮減について、学校における健康診断等について、第3分科会で北口雄幸(上川支庁)議員が林業振興について、新たな食料・農業・農村基本計画について、農家の経営安定化対策について、担い手対策について、耕作放棄地の実態調査について、夢と希望を持てる農業政策について、勝部賢志(江別市)議員が緑の雇用対策について、経済・雇用対策について、北準一(空知支庁)議員が漁業経営対策について、森林整備の促進及び森林資源の活用について、担い手対策及び農地政策について、農商工連携及び地域産業の取り組みについて、道立試験研究機関の独立行政法人化について、中山智康(伊達市)議員が農地・水・環境保全対策について、観光振興について、雇用対策について、新エネルギーについて、斉藤博(函館市)議員が経済・雇用対策について質疑した。

総括質疑では、木村議員が財政問題について、新幹線の課題について、夕張市の再建について、直轄事業負担金について、道立試験研究機関の独立行政法人化について、支庁制度改革について、地域振興条例について、勝部議員が医師確保対策について、経済・雇用対策について知事に質した。

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当面する課題と会派の対応

(1)支庁制度見直しについて
  今定例会は、冒頭から議事運営が混乱し、年度末ギリギリまで開催する異常事態になったが、この混乱は、知事がいたずらに総合振興局条例修正案の年度内成立にこだわったためだ。これに伴って、開会冒頭から、審議を迷走させた果てに、3月27日になって、やっと条例修正案、地域振興条例案が提案された。

  そもそも、支庁制度見直しをめぐっては、昨年6月の第2回定例会で、地域の反発を押し切る形で、総合振興局設置条例の提案、採決の強行をしたあげくに、施行の条件として設定された公選法改正の展望が開けないという事態に陥り、知事側が、地方4団体に打開を要請するような事態になった。一連の経過によって、道庁と地域の間に大きな亀裂を生じさせたことで、今後の道政運営への深刻な影響が危惧されている。

  地方4団体との協議等を踏まえた修正の結果、振興局を出張所としない、総合振興局の名称はオホーツクと変更される網走を除き従来に戻す、所管区域から市部を除くなど大きく変更された。知事は、修正に際して、「分権対応」、「広域政策」、「行政改革」の3つの理念を堅持するとしたが、混乱の大きな原因は、地域行政で果たすべき道の役割の論議が道民や地域との間はもちろんのこと、道庁内部においても極めて不十分であった、つまり知事理念のうちの「分権対応」が極めて不足しているためだ。この反省を踏まえれば、「分権対応」を最も重要に位置付けて、道内における地方分権の論議を根底から、やり直す必要が生じている。

  「広域政策」については、今後、地域と協議することになり、修正条例には、広域行政について、「あらかじめ関係する市町村の長の意見を聴く」との条項が置かれた。しかし、道行政基本条例には、「道は、市町村にかかわる重要な課題に関する政策の形成過程において、関係する市町村の意見を求め、これを政策に反映するよう努めなければならない」との条項があり、支庁制度見直し論議過程で、町村長や道民から、この条項に基づてあった不服審査請求が門前払いされたような経緯もあり、地方4団体との論議経過を踏まえて、今回の条項に基づき、少なくとも地域が納得することを、途方4団体が求めた「合意」の内容として位置付けていかねばならない。また、知事は修正条例成立後、各地域を回るとしている。昨年2定の条例提案前に、地域との論議を十分に行わず、その後も、地域との修正協議をていねいに行わないできたことの反省を踏まえて対応すべきだ。

  また、今回の地域の大きな反発を招いたのは、道の行財政改革の都合を、地域、それも衰退が激しい地域に一方的に押しつけようとしたことだ。地方4団体が、地域との合意を強く訴えたのも、道の対応が一方的だったためだ。道が地域で果たす役割について、地域との手続き、手順を踏まず、結果、合意を得ない一方的なものだったことにある。現行の機能を機械的に縮小していく対応を重ねるならば、地域の不満、不信は今後も続き、道と地域の信頼回復は望めない。今後、再検討される支庁の機能や組織については、道が、いかに地域に責任を持てるのかの観点で、地域とていねいな協議を進める必要がある。

  今後定められる施行期日までの間に、こうした様々な課題について地域との溝を埋めるための、取り組みが進められるよう、会派としても取り組んでいく。

  一方、地域振興条例については、発想の第一歩が、支庁制度見直しに際しての振興局地域説得の材料であったこともあって、地域振興の理念と、振興局地域への特別措置の間を揺れ動いてきた経過がある。結果として、振興局地域への対応を定めた部分を削除して提案されたが、それによって、この条例が何を目的とするかの理念が、ますます不透明になった。道内各地域の現下の厳しい状況を踏まえて、振興局地域はもとより、過疎化の進行や地域産業の低迷により疲弊している地域を「特定地域」として、特別な支援を講じていくべきで、苦しむ地域の実態を見据えての道の地域支援策の拡充強化が速やかに行われる必要がある。

  なお、両条例に対する本会議での質疑は福原賢孝(檜山支庁)議員、道州制・地方分権改革等推進調査特別委員会での総合振興局条例修正案の質疑は広田まゆみ(札幌市白石区)議員、田島央一(宗谷支庁)議員、木村峰行(旭川市)議員が、総合企画委員会での地域振興条例案の質疑は北口雄幸(上川支庁)議員、木村議員がそれぞれ行った。

  また、道州制・地方分権改革等推進調査特別委員会での北海道総合振興局及び振興局の設置に関する条例の可決に際しては、一連の混乱の経過を踏まえて、以下の意見を附した。


<附帯意見>
1. 北海道総合振興局設置条例が、制定後半年余を経ながら関係者との意思疎通を欠き、何ら施行されることなく改正されるという前代未聞の事態に至ったことは、極めて遺憾である。
1. 道は、支庁制度改革に対する道民の理解が得られるよう、より一層の努力を重ねるとともに、議会の議論を十分に踏まえながら、支庁制度改革の理念を着実に実現するよう努めるべきである。

(2)道予算案について
  提出した道予算案への組み替え動議は以下の通り。予算委員会、本会議での提案は福原賢孝(檜山支庁)議員が行った。

議案第1号平成21年度北海道一般会計予算については撤回し、
組み替えの上再提出を求める動議

 議案第1号平成21年度北海道一般会計予算については撤回し、次により組み替えの上再提出を求める。


 昨秋以来の米国初の世界的な経済危機は、それでなくとも回復が遅れていた本道の経済・雇用を直撃している。ところが、そうした中で示された、21年度道予算案は、「新たな行財政改革への取組み」に基づき、地域や道民に負担や痛みを転嫁し続ける、冷淡な予算である。
 最優先課題であるべき雇用対策が、国まかせ、地域まかせであることに見られるように、道が道民や地域と手をたずさえ、この苦境を乗り越えていこうとする意思が見えないもので、「住民の福祉の増進を図る」という地方自治の本旨を放棄し、道民の生命やくらしを守るという知事の責務を放棄した予算である。
 しかも、相も変わらず、国の、さじ加減一つで、知事がこだわる「新たな行財政改革への取組み」の前提が揺らぐ、ぜい弱な構造の予算である。
 よって、以下の内容を中心に、平成21年度予算案(第1号)を、組み替えの上、再提出すべきである。


組み替えの主要項目

1 経済・雇用対策について

 道内においては、経済・雇用対策はかねての懸案事項であるが、昨秋以来の世界的な経済危機によって、一段と深刻さを加えており、とりわけ雇用問題においては、雇止め、解雇、採用取り消しなどが相次いでいる。
 このような状況の下、新年度予算では、雇用に関わる国からの多額の基金の活用や道独自事業について実効の得られるものとしなければならない。
 非正規労働者を中心とした雇止め、解雇を防止し、雇用維持・安定のためには、派遣先の理解と協力がなくてはならず、道としても事業所への周知徹底等を行うべきである。「緊急雇用創出事業交付金」及び「ふるさと雇用再生特別交付金」の効果的活用については、道と国の職業安定機関はもとより市町村、経済団体、労働団体等と協力して地域ごとに協議体を設け、雇用実態の詳細な把握に努め、地域に根付いた雇用の拡大につなげていくべきである。
 道民が望んでいる、本道の長期的発展を目指す、強力な雇用創出事業の展開にあたっては、特に医療、介護、福祉、教育等の分野の人材育成と安定雇用の確立に努めるべきである。

2 道民の安全・安心の確保について
 地域医療機関再編に係わり、新年度予算では、「自治体病院等広域化・連携促進費補助金」1千万円が計上されているが、地域医療機関の置かれた切迫した状況を踏まえ、医療確保のための機器等整備、医療スタッフ確保支援策を拡充強化すべきである。
 道民の生活を取り巻く状況が急激に悪化する中で、学校に通うことが困難な児童生徒が増えていながら、道が運用する奨学金制度の貸付額等は見直されていない。学びたくとも学べない状況の発生を防ぐために制度の拡充強化を行うべきである。

3 「新たな行財政改革への取組み」について
  「新たな行財政改革への取組み」の数値目標である平成26年度末の道債残高5兆円にこだわる余りに、道債1,280億円を「別枠」とすることは、容易に理解しがたい対応である。国がさらなる経済対策を検討するなどの状況を踏まえ、道財政の中期試算の見直しを速やかに行うべきである。

4 地方交付税について
  新年度予算編成においては地方交付税が大幅に減少し、それを将来の財源先食いと言うべき、臨時財政対策債の大量発行で埋めている状況にある。地方交付税が地方公共団体の固有かつ共有の財源である原則を踏まえ、地方交付税の確保に早急に取り組むべきである。

5 直轄事業負担金等について
  直轄事業負担金等の国の事業への巨額の地方負担が、請求内容も明らかにされないままで続けられている。新年 度予算においても、急激な事業抑制方針の中にあっても直轄事業により事業量を確保するという知事の方針によって、直轄事業負担金は、1,200億円もの規模に達しており、今後の国の経済対策の推移、道新幹線建設の推移等によっては、さらなる財政への圧迫要因となることが強く懸念される。全国の直轄事業負担金の1割以上を負担している道として、支払い拒否も辞さない姿勢をもって、国との廃止縮減の議論を早急に進めるべきである。

6 道路特定財源一般財源化について
  国の道路特定財源の見直しは、まったくの骨抜きとなっている。新年度予算に計上されている「地域活力基盤創造交付金」は、「地方道路整備臨時交付金」の看板の掛け替えでしかなく、その使途が、道路整備に固定化されたものでしかない。地域が切望している、医療や福祉、環境等に活用できる仕組みに速やかに作りかえることを国に求めるとともに、道が率先して、その使途を道路以外に振り向ける取り組みをすべきである。

7 支庁制度改革について
 支庁制度見直しをめぐり、道と地域に大きな亀裂が生じたことは、今後の道政運営への深刻な影響が危惧されるところであり、知事は、自らの取り組みを真摯に反省すべきである。
 この混乱が引き起こされた原因は、地域行政で果たすべき道の役割の論議が不十分であったこと等の反省を踏まえ、今後は道内における地方分権の実現を見据えた地域支援策の拡充強化を行うべきである。

8 道立試験研究機関について
  道立試験研究機関については、地域に根付いた試験研究、豊富なデータの蓄積を道民の共有財産として活かしていくために、人材の確保、施設、機器の整備を含めた試験研究予算を十分に確保すべきである。



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