民主党
第三回定例道議会報告
2008.10.3
道議会民主党・道民連合議員会
政審会長  木村峰行

  2008年第3回定例道議会は、9月9日(火)に開会、道補正予算案、北海道循環型社会形成推進条例、「生活品の物価高騰に対する緊急対策を求める意見書」などを可決し、10月3日(金)に閉会した。
 わが会派は、代表質問に林大記(札幌市南区)議員を立て、地方分権課題、石油・各種資材の高騰対策、地域医療対策、公共事業のあり方などについて質疑を行った。
また、一般質問には、稲村久男(空知支庁)、梶谷大志(札幌市清田区)、田島央一(宗谷支庁)、橋本豊行(釧路市)、高橋亨(函館市)、北準一(空知支庁)、佐々木恵美子(十勝支庁)の7議員が立ち、当面する道政課題、地域課題について道の取り組みを質した。

主な審議経過について
採択された決議・意見書
代表質問の要旨
一般質問者の質疑内容
委員会等における主な質疑
当面する課題と会派の対応

.主な審議経過について

 今定例会は、昨年の3定とまったく同様に、2代続けての首相の政権放り出しの中での開会になった。経済・雇用対策、原油・諸資材高騰対策を急がねばならないにも関わらず、その対策を無責任に放棄した責任は重大だ。
 会派は代表質問、一般質問、予算特別委員会を通じて、迫る冬を前にした道民生活、窮迫する産業への原油・諸資材高騰の対策実施を求めた。積雪寒冷、厳冬の条件を踏まえれば、道が率先して対策を打ち、国の対策をうながし、市町村の対策をリードすべきと主張したが、知事は、「国の動向見極め」、「国に要望」と、主体性に欠けた答弁に終始した。
 提案された補正予算での対策は、中小企業向け制度融資、福祉灯油支援の見直し、木質ペレット暖房機の補助が三本柱で、不十分な内容と言わざるを得ず、国、地方が連携しての速やかな対策拡充が急がれる。
 第2回定例会で、地域の反対を無視して提案、与党が強行採決した支庁制度見直しに伴い、急きょ、策定されることになった地域振興条例についての論議も行われたが、策定に向けた方向性、財政的支援の根拠などは、明確にならないまま。その一方で、市町村合併をうながす知事書簡の市町村への送付や、財政要素一辺倒での地域公的医療機関の再編構想など、苦しむ地域や道民に冷たい対応が続いている。
 また、当別ダムの工事入札をめぐって、知事が指名停止処分の要領の特例を適用、指名停止処分対象の業者を含めての入札が実施されたことが、処分の形骸化を招くなどとして論議となった。道は、要領の見直しに取り組むとしたが、透明性や公平性の確保や、社会資本整備の適切な取捨選択などの点で、実効ある見直しとなるよう今後も論議を進める。
可決された補正予算は、一般会計42億4千万円、特別会計7500万円の合計43億1500万円。原油等高騰対策は、新設制度融資原資15億2800万円、福祉灯油対策費増加2億円、ペレット暖房機器補助2100万円など。
 なお、会派が第2回定例会で提案した、北海道地球温暖化防止対策条例案の取り扱いは、最大会派の自民会派内の協議が進まず、さらに継続審議扱いになった。

up

.採択された意見書
は政審発議、は委員会発議
生活品の物価高騰に対する緊急対策を求める意見書
「安心実現のための緊急経済対策」に関する意見書
学校耐震化に関する意見書
消防の広域化と消防無線のデジタル化に関する意見書
新たな過疎対策法の制定に関する意見書
第2期地方分権改革に伴う道路、河川の権限移譲に関する意見書
事故米の不正流通及び中国産加工食品へのメラミン混入事案に関する意見書
独立行政法人雇用能力開発機構が設置する公共職業能力開発施設の存続に関する意見書
太陽光発電システムのさらなる普及促進を求める意見書
公共交通機関の路線の維持・確保に関する意見書
私学助成制度に係る財源措置の充実強化に関する意見書
農業生産資材の高騰対策及び米の集荷円滑化対策に関する意見書
up

3.代表質問の要旨
は質問者発言、は答弁者発言)
林  大記 議員(札幌市南区)
1.知事の政治姿勢について
(1) 福田首相辞任について
様々な課題が未解決なままでの二代続けての短期間での政権放り出しは無責任極まりない。
原油高騰対策など、様々な課題が山積している中、辞任による政治的な空白が生じないよう、しっかりとした対応を期待する。
道民にとって燃油高騰対策など、切迫した課題が山積している中で、この時期の政治空白は国民、道民に不安を拡大させ、生活にも大きな影響を生じさせている。
道民生活への影響が最小限になるよう対応するとともに、政府には原油・原材料価格の高騰対策など国民生活に影響が生じないよう、早急に着実に取り組むことを期待する。
2.地方分権について
(1) 国との関係について
国の支分部局について、地域でできることは地域でとの方向は一致していても、個々の機能、業務の検証は不十分と考える。国と道との、「二重行政」解消への認識は。
「二重行政」を解消し、分権型社会にふさわしい効率的な執行体制を確保していくためには、業務の検証を通じて、国と地方の役割分担の見直しを行っていくことが基本。事務・権限が移譲される場合には、事業執行に係る権限と財源がセットで移譲されることが大前提で、地方6団体や市町村と連携し適切に対応。
知事は開発局存続を求める趣旨の発言をしているが、北海道開発局が廃止された場合の影響を、どう想定しているのか。また開発業務と、地方分権、地域主権との関係についての所見は。
開発局の拙速な存廃論は、高規格幹線道路網や新千歳空港の国際拠点空港化など、基幹となる社会資本整備の遅れや、地域経済への影響が懸念されることから、慎重な対応を求めていく。
社会資本の整備計画、整備実施、維持管理を、北海道という自治体で一元的に担うことが可能かという検討、検証が前提になるのではないか。
国の事務・事業の権限の移譲にあたっては、北海道開発の意義や必要性を踏まえ、財源移譲も含めた将来にわたる、しっかりとした制度設計について、今後の議論の推移を注視していく。
(2) 地域との関係について
知事に就任して5年半が経過している。なぜ、今の段階で地域振興のための条例を検討する決断をしたのか。
新生北海道の実現に向けて、活力ある地域づくりに向けた総合的な取り組みを、市町村や道民と一体となって一層強力に推進していくことが不可欠。地域振興に関する基本的な考え方や推進方策などを道民共有の指針として定めることが重要と考え、条例の制定に取り組んでいる。
条例制定に向け、道内各地域の状況の検証、課題把握をどう進めていくのか。
「政策展開方針」においては、地域の現状と課題を具体的に示しているが、さらに 地域の声を聞くことが大切。また全支庁で開催する「地域振興に関する意見交換会」や有識者などによる「検討懇話会」でも課題把握に努める。
地域振興は、これまで縦割りバラバラで進められていた諸施策を、総合的に束ねるものでなければ実効性は持ち得ない。振興のための地域課題をどう描くのか。
「政策展開方針」と各分野の計画を連動させ推進していくことが必要。「地域づくり推進本部員会議」を開催し、「政策展開方針」に基づく政策提案を行い、全庁一体となって、施策の推進をはかっていく。
道財政の制約を理由に、地域振興や道民生活に関わる事業、予算が急激に整理縮小、一方的に削減されている中で、地域振興支援の根拠となる財源対策をどうするのか。
地域政策総合補助金など既存の制度の見直しや、地域再生チャレンジ交付金の活用のほか、振興局地域に対する新たな財政支援制度についても検討している。「新たな行財政改革の取組方針」に基づき、予算編成に際して「選択と集中」の視点にたった施策の重点化と財源の重点配分を図る。
道は、現過疎法期限切れの21年度末以降も、国の過疎対策支援の必要性を求める方向だが、合わせて、条件不利地域への道による対策上置きは欠かせない。
「過疎地域を考える懇話会」などの意見を受け、指定要件の見直しや過疎対策の充実・強化の観点から、国に要望していく。地域振興については、「地域再生チャレンジ交付金」を創設し、適切な運用に努めるとともに、「地域政策総合補助金」の見直し検討を行う。
地域の道行政を縮減し、地域に等級付けをした後で、後出しジャンケンのように、地域振興や自治のあり方を検討するのは順番が逆。検討を待って見直すべき。
支庁制度改革は、社会経済情勢の変化や地方分権改革の進展を踏まえ、新・北海道総合計画に沿って、広域的な観点から地域政策を展開していくため、その体制を整備しようとする取組であり、今後も地域の意見等を踏まえ取組を進める。
支庁制度見直しについて、市町村自治体が基本であり、支庁は過渡的組織としてきた中で、知事は、基礎自治体の体力をどうつけようとしているのか。また自治行政権、自治立法権、自治財産権を、どのように保障、支援していくのか。
市町村合併の推進、権限の移譲、職員の交流や合同研修の実施などで市町村の体制整備・強化を支援してきた。また国に対して、事務・権限の移譲や国の関与の廃止・縮小、地方税財政の充実・強化など、様々な提言や要望を行ってきた。
知事が市町村送付した、合併推進を促す趣旨の文書は、合併新法で知事に付与された勧告等の強制的な権限に類するものなのか。
合併の検討や議論は、地域が主体的に行うことが重要であることから、市町村と住民が一体となって積極的に議論を行い、そうした主体的な取組を道としても全力で支援していくことを伝えた。
市町村等から合併の検証がないと指摘がある。合併後の地域活性化、行財政改革の進展、特例債の効果及び財政への影響などの総括・分析があってしかるべき。
本年2月、合併市町村に対して、地域の活性化、行政の効率化、地域自治組織の取組状況、住民の一体感の醸成や旧団体間の制度の統一などの調査を行った。内容については合併推進審議会に報告、また市町村や道民に情報提供を行った。
多様な自治の姿を認めることが、今後の地域活性化につながると考えるが、合併が進まない状況を踏まえれば、基礎自治体に対して、地域の実情や主体性に基づく選択を可能とする選択肢を提示すべき。
市町村が連携して広域的に取り組むことにより効果が期待される事務については、広域連合など広域行政制度の活用促進に向け、地域の実情に応じて、積極的に助言するなど必要な支援を行っていく。
3.道の財政状況について
(1) 平成19年度決算の状況について
19年度一般会計決算は約3億円の黒字だ。17年度に赤字転落、18年度決算で黒字転換したが、黒字幅は縮小。実質公債比率は21.7%と前年度より悪化。初めて算定された将来負担比率は335.6%。地方公共団体財政健全化法の早期健全化基準の設定は実質公債費比率25.0%、将来負担比率が400%。道の指標は都道府県で最も悪い。財政運営への所見は。
道債残高やその償還費が、これらの比率を押し上げる要因となっていることから、厳しい財政状況を踏まえ改訂した「新たな行財政改革の取組み」に沿って、道債発行の抑制など、中長期的な公債費負担の適正化に取り組む。
(2) 道税について
19年度の道税収入は予算を割り込んだ。原油・各種資材価格高騰などによる業界、消費者への影響、これによる景気減退等を踏まえると、道税を取り巻く状況は、なおも悪化している。20年度の道税見込みと確保のための対処は。
原油、原材料価格の高騰などが、道民生活や経済産業活動に深刻な影響を及ぼしており、予算計上額の確保は厳しい。収入未済額が大幅に増加した個人道民税について、賦課徴収を行っている市町村との連携強化や、自動車税の未収金対策の実施など、最大限の努力をする。
(3) 地方交付税等について
交付税については、基礎的な行政サービスを確保するための地方の固有財源でありながら、国のさじ加減で終始している。今年度の普通交付税算定への所見、今後の地方財政の抜本改善に向けて、国にどう主張するのか。
「地方再生対策費」創設により、道分は、普通交付税と臨時財政対策債合計で4年ぶりに前年度実績を上回る見込み。安定的財政運営のためには、地域偏在性の少ない税体系の構築による税収格差是正や、地方交付税総額増額により、個別団体ごとの実態を踏まえた一般財源総額の確保が重要と考える。
4.当面する道政課題について
(1) 地域医療確保について
国の医師養成増員計画での、道内医育大学の定員増をどう展望するか。また、将来的な医師養成増が、地域医療の充実、地域の医療資源確保に結びつくわけではなく、地域偏在、診療科偏在の解決の施策、仕組みづくりを提案していくべき。
医育大学のさらなる定員増について要望するとともに、道州制特区で札医大の入学定員のあり方を検討する。過疎地域や特定診療科の医師不足解消については、病院・診療所の管理者要件に、地域での診療経験を付加することや、特定診療科に対する診療報酬充実を国に要望。今年度からは、一定期間の地域勤務を要件とする奨学金制度や、都市部医療機関からの医師派遣などに取り組んでいる。
地域医療充実に向け、臨床研修制度の研修課程、あるいは研修終了後の、へき地勤務の義務化など、法整備も含め国に提案すべき。また医育大学と協力して在学中のへき地、離島などでの実習を検討すべき。
過疎地等での医師確保のため、卒後臨床研修制度の見直しや病院等の管理者要件に、地域における一定期間の診療経験を付加することなどを国に要望してきた。また医育大学では、離島などの医療機関における学生の実習を実施している。道としては、離島の道立診療所、道立病院を学習施設として提供、さらには体験実習の際の交通費助成など、医学部学生の地域体験を支援している。
広域分散型の道内での自治体病院は、否応なく不採算部門も担当、財政健全化法やそれに基づくガイドラインを単純に当てはめての健全化を強いるべきでない。
公立病院改革は、経営効率化、再編・ネットワーク化、経営形態見直しの視点での改革を一体的に推進、ガイドラインを踏まえつつ、地域医療の確保と経営健全化をめざしている。
自治体病院の広域化・連携構想について、検討及び課題解決に道が参画することが必要であるが、地域からは、道の取り組みが不十分との指摘がある。各圏域の作業の進捗状況をどう把握し、課題解決にどう臨もうとしているのか。
広域化・連携を進めるために、各地域に「検討会議」を設置したが、地域によっては協議が十分に進んでいない状況にある。地域の主体性を尊重しつつも、課題解決に積極的な役割を果たし、地域医療の確保に最大限の努力をする。
後期高齢者医療制度への不安・不満・不信の声はやんでいない。制度を廃止した上で、抜本的な見直しを行うべき。
地方公共団体や加入者等に過度の負担が生じないよう、制度の設計維持に責任を負う国において、十分な財政措置を講じることなど、種々の要望を行ってきた。
65歳から74歳までの重度心身障害者を、強制的に後期高齢者医療制度に誘導した問題で、厚生労働省の見直し通知に、道はどう対応しているのか。
対象者の多くが後期高齢者医療制度に加入し、道の重度心身障害者医療費助成を受けている状況。国において、後期高齢者医療制度の低所得者の保険料の軽減が図られ、さらに70歳から74歳までの方の窓口負担の軽減継続が検討されていることから、重度心身障害者医療給付事業については、現行制度の維持に努力する。
(2) 石油等の価格高騰対策について
本格的な冬を迎える前に、道自らが積極的な支援策を講じ、具体的な提案をして、国の施策をリードしていかねば、道民生活や各業界は苦境を乗り越えられない。
原油・原材料等価格高騰対策本部を設置、緊急実施対策をまとめた。低所得の高齢者世帯等対象の福祉灯油事業支援制度拡充、中小企業者を対象にした原油・原材料高騰対策特別資金や木質ペレット燃焼機器の導入支援創設などを本定例会で提案。さらに省エネルギーや石油代替エネルギーの取り組みの支援に努力する。
福祉灯油対策は実施市町村に対する補助制度で、市町村が事業化しないと、住民は恩恵を受けられない。緊急対策として、道からの直接給付型の事業とすべきだ。
市町村意向を踏まえ、緊急・臨時的な措置として人口規模による補助基準額を撤廃した。市町村が主体的に実施する事業に支援してきたもので、市町村に、地域実情に応じながら、制度を積極活用するよう働きかけていく。
国は、市町村の講じた対策について、特別交付税措置の方針だが、市町村の厳しい財政状況を踏まえ、対象事業の拡大、算入率の引き上げなどを求めるべきだ。
措置内容の情報収集に努め、内容の充実や所要額の確保について国に要望する。
(3) 雇用対策について
非正規雇用者の割合は、全国平均より高く増加傾向にある。安定した雇用や安心して働ける環境整備の充実を図ることが重要だが。
新規学卒者の求人要請の際に、経済団体などに対し、正社員としての雇用の働きかけを行い、改正パートタイム労働法の説明会を、北海道労働局と共催で開催してき た。非正規労働者の働き方に見合った均衡ある処遇の確保や、正社員への転換を促進し、受け皿づくりと就業の促進を二本柱として取り組む。
改正最低賃金法によって、生活保護水準と最低賃金の逆転現象の解消が求められているが、道内は逆転幅が大きく、雇用条件では、最低賃金すれすれの雇用者が多い実態。今年度の改定への所見と逆転解消への見解は。
20年度改定額は13円、生活保護費とのかい離の5年以内での解消が答申された。賃金や経済状況の実態を考慮し、改正最低賃金法の趣旨を踏まえ、さらに原油高による北海道経済への影響などを精査した上で結論を得たと承知する。
最賃制度がセーフティネットの機能を果たすには、早急に大幅引き上げすべきだ。
最賃制度がセーフティネットとして十分に機能すべきと考える。新たな最低賃金の履行確保に向け、国と連携し周知・啓発に努める。
季節労働者の通年雇用促進支援事業は、予算が十分に活用されないなど、地域ごとの取り組みに大きな差がある。事業期間3年間で1万5千人の通年雇用化をはかる計画が示されているが、取組の状況、実績、今後の展望は。
目標達成に向け、産業政策と雇用政策を両輪に、雇用の受け皿の拡大を図るなど、通年雇用化の促進に努める。
資格取得支援、機動職業訓練の実施、通年雇用促進支援事業の進捗状況や運営の取組について、道としても地域における役割の強化が求められているが。
通年雇用促進支援事業の実効が上がるよう積極的に取り組むとともに、資格取得に対する支援や機動職業訓練の実施など、きめ細かな就労支援に努める。
(4) 一次産業について
食料生産を優位性として掲げる北海道の知事として、国の緊急経済対策で示された食料自給率50%をめざした工程表作成に、どう意見表明するのか。
効率的農地利用、経営感覚に優れた担い手への支援拡充など、専業的で生産性の高い本道農業の優位性が一層発揮できるよう国に求めていく。
原油・資材高騰対策として、ハウスの省エネルギー化や、肥料コスト低減などに取り組むとするが、環境保全型農業にも重要とされながら、中々進んでこなかった経緯がある。緊急対策にとどまらず、来年度以降の目標を設定して展開すべき。
土壌診断の加速的推進、農産加工残さなど未利用資源有効活用、ハウスの二重構造による省エネルギー化など、生産資材節減につながる取組を推進する。またクリーン農業に取り組む生産集団数拡大など、環境保全型農業推進に向け設定している目標達成に向け、農業団体とも連携し取り組む。
森林環境税導入に向けた検討状況は。
新税の導入は、道民に新たな負担を求めるものであり、原油・原材料の高騰が道民生活や産業活動に深刻な影響を及ぼしていることから、十分な理解を得られるよう努めるとともに、道民自らに森林づくりへの機運が醸成されるよう努力する。
(5) サミットについて
警備による地域経済活動や住民生活への制限、情報不足などに不満の声がある。開催地の知事としてのサミット運営についての評価は。
開催期間中の交通規制など、道民に不便をかけたが、警備や消防、医療関係者などの協力により成功裏に終了した。
国は、北海道での国際会議の優先開催を約束しているが、沖縄サミットと比べ施設整備が少ない。国際会議を迎え入れるための条件整備についての所見は。
会議場や宿泊施設などハード面は、沖縄の水準を上回っている現状。関連情報収集、世界への情報発信、受入体制充実などソフト面の対応が重要。「道国際会議等誘致推進会議」を核に受入環境整備を進める。
環境保全意識の機運を今後、どう定着させ政策化していくか。またサミット開催を契機とする今後の施策展開の考え方は。
環境に優しい行動の指針となる計画を策定し、四季を通じた環境行動キャンペーンの展開や、日常生活における二酸化炭素の削減方法を示す診断システム構築に取り組む。また、食や観光、北方領土問題、アイヌ文化などの情報を発信、国際的な知名度が向上、自然環境や食材の魅力、優位性も一定の評価が得られた。今後「新たな道民会議」を立ち上げ、国際化・環境・産業力の視点からポスト・サミットの取組を推進、北海道全体の活性化につなげたい。
(6) 公共事業のあり方について
財政事情が厳しくなる中で、今後は無駄な公共事業は整理し、本当に必要な社会資本整備を進めなければならないが。
限られた財源を中長期的な視点で、必要性、優先性の高い事業に振り向けるという「選択と集中」の観点で、社会資本の戦略的、効果的な整備を進める。
道路特定財源制度は21年度に一般財源化されるが、環境問題の国際的な取り組み、地方道路の必要性、厳しい財政状況を踏まえ、暫定税率分を含めた税率が検討されるが、どのような制度が適当と考えるか。
一般財源化されても、道路の整備や維持管理に必要な財源に充てるべきと考える。
一般財源化を契機に、今後の道路整備のあり方について、環境への配慮なども含め、新たな整備計画については一から構築し直すべきだ。
新たな中期計画策定にあたり、今後の道路整備の進め方について、地域のニーズを把握し、北海道としての考え方が反映されるよう国に働きかける。
地方分権改革推進委員会で国道の地方移管が議論され、国交省から移譲対象道路が例示された。広域幹線ネットワークや管理水準維持、高度技術が求められるが、財源確保のみならず道路管理のあり方を検討し、財政需要を極力削減すべきだ。
国道の一部が移管された場合、現在の管理水準維持の必要があり、効率的、効果的な維持管理を検討しなければならない。また整備や維持管理に必要な財源確保と、将来にわたり担保される制度設計が前提になると考えている。
当別ダム入札について、指名停止業者の入札参加を特例として認めた背景と、「やむを得ない事由」の根拠は。
24年度中のダム完成の遅れは、住民生活の安全・安心に大きな影響を与え、工期短縮は難しく、入札執行を遅らせることは困難と判断。また、工法が全国初の「台形CSGダム」であり、多くの技術提案を競い合わせることが必要と判断した。
要領の運用の厳格化等の早急な見直しが必要だ。
入札参加の制限や運用の明確化など、要領の見直しを検討する。
総合評価審査委員会の審議過程は、技術の秘匿性などから非公開とされているが、透明性、公平性に欠けるとの指摘もある。今後の総合評価方式の取り扱いは。
総合評価方式での技術提案公表は、閣議決定に従い取り扱っており、審査委員会での評価は、各評価項目別の評価点や評価値などを公表している。
(7) プルサーマル発電について
北電泊原発でのプルサーマル発電についての今後の検討作業は期日ありきではなく、住民理解を重んじ、時間をかけて進められるべきだ。
安全確保観点を最優先に、住民理解を大切にしながら慎重な検討が求められる案件。有識者検討会議での中間報告や公開シンポジウムの開催などを経て、まとめられた最終検討結果をもとに、地元意向や議会での議論を踏まえ、総合的な観点から適切に判断する。
有識者会議の議論は分かりにくく、また慎重、反対の立場で論ずる委員が少ないとの指摘がある。安全安心の論議は、賛否両論が交わされることによって住民理解につながると考える。委員などの追加を考慮すべき。
科学的かつ専門的な検討が必要なことから、原子力や環境などの幅広い分野から適切な人材を委員として選定。5回目の検討会議では、賛成・反対の立場の専門家を招き意見交換した。
函館市は、建設予定の青森県・大間原発から、最短でわずか18qしか離れていなことから、住民の安全を最優先にした対応を求めている。知事は函館市の意向を、国や事業者、青森県に、どう伝え、安全対策を求めるのか。
青森県などから情報収集に努め、異常時における連絡体制など具体的な対応について、函館市の意向を把握しながら、国等に必要な措置を働きかけていく。
5.教育課題について
(1) 公立高校配置計画について
21年度から3年間の公立高校配置計画を決定したが、中卒者の減少を理由とした財政論ありきの機械的な削減計画に終始。遠距離通学や不本意入学などの問題も指摘され、教育環境の崩壊や地域の疲弊の加速化が懸念される。教育環境の維持、学習権についての所見は。
中卒者減少の中で、教育力を維持向上し、充実した教育を提供するためには、再編は避けて通れない。ただ一律に行うのではなく、地域キャンパス校や通学費等補助制度創設などで修学機会の確保に努めている。
小規模校削減により、遠距離通学を嫌った家族ぐるみでの都市部移住、経済的負担増加などが現実化している。実態を調査し、通学支援拡充などを検討すべきだ。
通学費等補助制度を創設し、保護者の経済的負担の軽減を図るとともに、奨学金の貸付限度額引き上げを行い、修学機会の確保に努めてきた。
(2) 新しい職について
道立学校での副校長、市町村学校での主幹教諭など新たな職の設置理由は。また「創意工夫ある教育活動」や「自由闊達な論議」の保障についての認識は。
様々な課題を抱える学校において、組織として迅速かつ的確に対応するには、組織運営体制及び指導体制充実が重要。また、新たな職の設置で学校経営体制が整備され、教職員協働による創意工夫を生かした教育活動の推進を期待している。
副校長と教頭の職制上における違い、副校長や主幹教諭の任用、登用の条件は。
副校長は、校務の一部を自らの権限で処理できる職。教頭は、校長や副校長の指示命令の下、校務を整理し、必要に応じ児童生徒の教育を担う職。資格要件や選考方法は検討中。
(3) 学力テストについて
全員対象のテストを毎年度実施する意義は。
調査結果は、北海道の義務教育の水準や児童生徒の理解度、定着度を客観的に把握し、どのような対策が有効かを考える上で有意義なもの。
毎年60億円ものテスト費用は、教職員の増員、臨時採用者の本採用、教育条件整備や教育環境整備等に充てるべきで、子どもたちの実態や学校の実態に即した教育実践こそが、本来、求められる学力向上策だ。
児童生徒の学力向上に向け、北海道ステップアッププロジェクト事業の取り組みを進めてきた。今回の厳しい結果を踏まえ、各学校や市町村教委は、児童生徒の実態に即し、学力向上に結びつく実効性ある取組を早急に進めてほしい。
(4) 免許の更新制について
21年度から導入予定の教員免許更新は、膨大な講習費用、講習体制の構築や内容、修了認定基準設定、免除対象者の具体像など、多くの課題が未解決だが。
制度本格実施にあたって、受講者の費用負担軽減や各大学での積極的な講習開設などについて、国に要望してきた。制度の円滑な実施に向けて検討していく。
長時間の講習制度導入は、学校現場にさらなる多忙化をもたらし、教育条件の低下につながることすら予想されているが、どう対処するのか。また10年研修などの現職研修と更新講習の連携や互換性の結論を早急に出すべき。
更新講習は、長期休業期間や土・日曜日に開設することとしており、通信教育やインターネットの活用など、教員の実情に合わせ、多様な形態の講習の提供に努める。更新講習と10年経験者研修の関係は、早期解決を国に要請している。

<再質問>

1.福田首相の辞任について
首相の政権放り出しが続き、国民生活、道民生活への石油・各種資材の価格高騰の影響は、格段に深刻となっている。知事は、道民生活への影響について、どう措置するのか、道民に具体的に示すべきだ。
低所得者の安定した生活の確保、中小企業の資金繰り対策の拡充、農林水産業の経営安定を国に求めていくとともに、福祉灯油事業への支援制度の拡充、中小企業への低利融資の創設などの補正予算を今議会に提案した。
2.地方分権について
(1) 二重行政解消について
地方分権改革推進委員会での論議を、地方分権課題として正面から受けて立つのか、国の仕事は国の責任でやり続けていくべきとの主張を継続するのか。国と道の役割などについて、他人事ではなく、知事の所見を明らかにするべきだ。
国の動きに適切に対応するため、「第二期地方分権改革推進本部」を設置、地方分権改革推進委員会の勧告に向けて、全庁一体となった取り組みを進めている。
(2) 地域行政に果たす道の役割について
本道を取り巻く厳しい環境の状況把握が急務だ。地域課題は、支庁や出先機関が把握し、それが道の施策に反映されてきたが、その機能が急速に衰退している。出先機関と連携しての、地域の状況、課題の検証・把握についての所見は。
「政策展開方針」の検討では、各支庁が市町村の協力を得て、地域づくり連携会議も活用しながら、地域の現状と課題の把握に努めている。
地域支援の財政措置について、「新たな行財政改革の取組方針」を基本としながら、「しっかりと支援する」という答弁は理解しがたい。
道財政は厳しいが、「選択と集中」の視点に立った施策重点化と財源重点配分を図る中で、地域の創意と主体性に基づく取組が着実に推進されるよう支援する。
地域政策総合補助金は、使いにくい制度であり、使い残されたから減額との推移をたどってきたと考えるが、どう見直そうとするのか。
地域の自主性を生かした取り組みを、効果的に支援できるよう、策定中の「政策展開方針」の地域重点プロジェクト関連事業の優先採択や、補助対象の拡大や要件緩和などを検討し、市町村の要望に応えられる必要な予算の確保に努める。
支庁制度の見直しについて、公職選挙法の改正に目途が立たず、実施時期が不明な中で、新年度の地域に関わる予算編成、本支庁の組織体制の検討などが進むことになるが、見直しの見通しは。
国会議員など関係方面に働きかけるとともに、組織フレームの検討や関係規則の改正等、条例施行に向けた諸準備を進める。
国土交通省の直轄国道の見直し基準について、支庁内完結として6路線が提示されたが、支庁見直しが実施されれば、さらに7路線が対象に加わることになる。こうした、14支庁を9支庁に再編することによる様々な影響について、どのように把握しているのか。
公職選挙法については改正を要請中。道路法については直ちに国道要件に変更をもたらすものではない。その他の法令についても、支庁所管区域の変更に伴う影響は生じないと確認している。
(3) 市町村行政について
知事は、支庁は過渡的組織であり、市町村自治体が基本であるとして、支庁制度見直しを断行した。今後の、自治行政権、自治立法権、自治財政権など、市町村行政の強化への支援についてはどうするのか。
地域主権型社会への実現に向けて、市町村の組織体制と行政基盤が着実に強化され、適切な行政運営が持続的になされるよう、積極的に取り組む。当面、市町村の体制が強化されまでは、支庁が市町村をサポートしていく。
市町村合併に関する文書について、強制的な権限の発動は否定したものと受け止めてよいか。
地域の主体的な取り組みを全力で支援する。合併新法に基づく知事の勧告等については、地域の議論の状況を踏まえ、適切に対応していく。
3.道の財政状況について
(1) 健全化判断比率について
道債残高の5兆円への圧縮を掲げた「新たな行財政改革の取り組み」策定に際し、借金を借金で返すという悪循環を断ち切るとされた。しかし、残高圧縮は、道の事業縮小による地域経済圧縮に伴う道税減収、社会保障費増加といった悪循環を引き起こすことにつながり、財政悪化を招くと懸念される。
公共事業等の歳出削減による直接・間接的な経済産業への影響を緩和できるよう、「北海道経済活性化戦略ビジョン」「地域経済活性化ビジョン」「北海道建設産業支援プラン」などに基づき、地域経済の活力を維持・向上させる取組を総合的に推進している。
(2) 地方交付税について
道や市町村の置かれた財政状況を踏まえ、国税の交付税算入率見直し実施など、行政サービス確保が可能となる仕組みの変更を強く求めるべき。
財源保障機能や財源調整機能が発揮され、実態を踏まえた一般財源総額が確保されることが重要。
4.地域医療確保について
(1) 地域医療の再編について
地域で暮らす最低限の基盤の一つである医療の維持のために、国や道の財政面を含む支援をどうする。
補助制度を活用するなど、施設・設備の整備を図るとともに、国に対し、地方財政措置の拡充や診療報酬の見直しなどについて要望し、自治体病院に対する支援に最大限努力する。
広域化・連携化構想の協議が具体化しないのは、自治体がガイドライン、改革プランの策定に追われているからだ。入院手段など住民の状況や意向把握の進捗状況について市町村まかせにせず、本庁・支庁・保健所が連携・協力して取り組むべきだ。
改革プランの策定と広域化・連携の推進は、一体的に取り組むべきもの。また意見聴取の機会確保や意見反映に努めるとともに、保健所が事務局を担い、市町村と道が協働し、広域化・連携の促進に努める。
道も責任を持って地域医療に関わる必要があり観点から、「北海道病院事業改革プラン」の具体化に向けた検討状況について。
プランでは、必要な医療機能の確保、安定的・効率的な医療の提供など、経営体制の構築を図ることとした。道立病院としても、地域の検討会議に積極的に参画し、必要な医療機能が安定的に確保できるよう取り組む。
(2) 後期高齢者医療制度について
衆議院解散を前に、またも制度の手直しが行われようとしており、当事者や現場には混乱が生じている。知事は国に対して、制度を廃止した上で、医療制度の抜本的な見直しを要望すべき。
市町村、広域連合と連携し、必要に応じ国に要望する。
重度心身障害者の後期高齢者医療制度への誘導について、道は見直しの必要はないとの考えだが、その判断理由は財政制約ということなのか。どう対応するのか。
持続可能な制度や市町村の財政負担等を勘案し、後期高齢者医療制度の活用を前提に、道単独の医療費助成制度を実施する仕組みとした。国において低所得者への負担軽減、70歳から74歳の窓口負担の軽減継続が検討されていることから、障害者の健康維持、適切な医療の確保のために、現行制度の維持に努める。
5.石油高騰対策について
(1) 道対策の具体化について
補正予算案で示した、福祉灯油拡充、中小企業への融資枠設定、木質ペレットストーブに、国が示した産業対策、生活対策などを加え、厳冬期を迎えた北海道として道が先行して国を動かしていくべきだ。
緊急対策を推進するとともに、国の総合対策の動向把握に努め、道民生活の安定や経済活性化に向け最大限努力する。
(2) 福祉灯油について
かつて経験のない急激な石油高騰、高値水準であることを踏まえ、道分の支援から、もれる人のないようような体制づくりを検討すべきだ。
給付対象世帯の拡大など、市町村の「福祉灯油」事業の充実に向け、補助制度の拡充を図った。
(3) 公共交通対策について
航空各社の路線撤退、東日本フェリーの航路撤退などにより、地域は深刻な状況だ。バスなども不採算路線を抱え、自助努力の限界を超えるとの悲鳴が上がっている。石油価格高騰に伴う公共交通支援への対策についての所見は。
地域住民の足を守り、物資の安定的な輸送の確保に向け、生活バス路線、離島航路・航空路の維持・管理に向け必要な予算の確保や、国に働きかけを強めていく。
6.雇用におけるセーフティネットの再構築について
道内における最低賃金のあり方、早急な引き上げについて、どう考えているのか。
最低賃金制度がセーフティネットとして十分に機能すべきであり、生活保護基準との整合性を勘案するとともに、中小企業における生産性の向上を促進しながら、最低賃金の引き上げが図られることが重要。
7.食料自給率のための施策展開について
農業の現場は、燃料や肥料高騰によって、大変な状況に直面しており、北海道農業が根底から崩れるような状態にあると懸念している。地域事情の把握に基づいた、きめ細やかな対応を講じる必要がある。
本道農業が、食料の安定供給に重要な役割を果たすことができるよう、生産コスト低減に向けた技術開発・普及をはじめ、経営体質の強化、生産基盤の整備促進などを進め、農業生産体制の確立に努める。
8.公共事業のあり方について
(1) 選択と集中について
財政の制約を理由とする事業量の減少の実態は、選択の余裕もなく、集中のしようもないのが実態ではないか。就任以来掲げてきた「選択と集中」は、社会資本整備において、どういう実績があり、今後、どう強化するのか。
人口減少・高齢化に対応した社会の構築、人と自然の共生を基本とした環境の保全と創造、連携と交流を支える総合的な交通ネットワークの形成、安心・安全な国土づくりのための社会資本整備など、優先的に取り組むべき施策・事業を明らかにし、「選択と集中」の視点に立った必要な社会資本整備を進める。
(2) 道路特定財源の一般財源化について
「一般財源化しても、まずは道路」との答弁は、道の施策全体を見た上でも、道路優先をいっているものなのか。
一般財源化が検討されている各税目は、道路利用者から徴収している税であることから、まずは、道路の整備や維持管理に必要な財源に充てるべきだ。
(3) 当別ダムの入札について
競争入札参加資格者指名停止事務処理要領の「ただし書き」の見直しについて、問題の性格から速やかに行うべき。また「前例としない」との発言については、一般競争入札の除外、運用の厳格化ということになるのか、検討の方向性の考え方は。
議会議論、国や他府県の状況を踏まえ、年度内の早い時期に入札参加の制限や運用の明確化など、要領の見直し検討を行う。
透明性、公平性の説明責任が求められる中で、今後の総合評価方式の取り扱いは。
総合評価における技術提案は、知的財産であることを十分に考慮しつつ、技術評価の透明性を図る観点で、評価値などを公表してきた。
入札業務を所管する出納部局、発注部局が協議し、全庁的なシステムを確立すべき。
公正性、透明性の確保を図るため、連絡会議を設置し適正化に取り組んできた。
9.プルサーマル発電について
安全に関わる有識者会議の検討を進め、住民理解を深める機会を重ねることが重要であり、いたずらに結論を急いではならない。
住民理解を重視した分かりやすい議論に努め、最終報告をもとに、地元の意向や議会での議論を踏まえ、安全性の確保を前提に、総合的な観点から判断する。
10.教育課題について
(1) 新しい職について
今、学校現場が抱える課題を解決するための最優先課題は、管理的職員の増加ではなく、子供たちと直接触れ合う教職員の増加が必要だ。
新たな職の設置は、適切な役割分担の下、組織的、効率的な校務処理を進めるもので、教員の負担軽減が図られ、ひいては教員の子供と向き合う時間が拡充される。
(2) 学力テストについて
毎年の実施が必要なのか、全数調査が必要なのかに疑問を持つところ。学力テストのあり方についての所見は。
義務教育として果たすべき教育水準について、教育指導を進めていく上で意義あるもの。今年度の調査を分析・検証し、児童生徒に確かな学力を身に付けさせるよう、具体的な対応策を検討する。
教職員の増加、臨時採用者の本採用など、子供たちに主眼を置いた、教育条件や教育環境の整備充実への転換こそが、いま求められている。
学力向上に向けた各学校の取り組みを支援し、効果的に進めるために、優れた人材の確保、少人数学級の導入や少人数指導の充実などに取り組み、また教職員定数の改善充実を国に要望し、教育環境の整備・充実に努める。
(3) 免許の更新制について
更新講習の手法、受講者の費用負担、修了認定基準の設定、10年研修との互換性など、対象者の不安や不満のみならず、学校運営そのものに不安が生じると危惧する。様々な条件が整わなければ延期すべき。
教育職員免許法の改正によって設けられたもの。予備講習も実施されており、平成21年度からの本格実施に向けて検討されるものと考える。

<再々質問>

1.石油価格への見通しについて
今冬に向けた石油価格への見通しは。
若干、落ち着きをみせているものの、国際的な根強い需要圧力などの要因から、今後も高い水準で推移することが懸念される。
2.道民生活への深刻な打撃について
(1) 物価上昇の対策と監視の強化について
消費者協会と連携しての価格調査等の、定期的に実施してきたもの以外に、どのような強化を行ったのか、業者指導などの実例はあったのか。
消費生活モニターや道消費者協会を通じて情報提供を依頼するなど、監視体制の一層の強化に努めている。売り惜しみや買占めが生じた場合は、北海道消費生活条例などに基づき、必要な指導や勧告を行う。
(2) 社会的に弱い立場の方々への支援について
福祉灯油については、市町村の頑張りに任せてきたものだ。市町村が財源捻出に苦しんでいることを、どう認識し、対応しようとするのか。
道の補助制度が効果的に活用されるよう、市町村に働きかける。また特別交付税による財源措置の充実について、国に強く要望する。
厳冬期を間近にして、福祉施設などの役職員や保護者は、急激な石油価格高騰に、日々苦悩を強いられている。支援策を講じるべきだ。
施設運営の現状を踏まえた措置費の増額や報酬水準の設定、冬季暖房用加算制度の新設を国に要望する。
地域生活の基盤である公共交通維持について、必要な予算の確保との答弁は、公共交通、運輸業に対する支援の早急な強化拡大を意味するものなのか。
地域住民の足の確保は、極めて重要な課題。燃油高騰等によるコスト上昇分を含め、路線維持に係る欠損額については、国及び道の補助制度の対象となっている。地域住民の生活に支障が生じないよう、適切に対処する。
3.各種産業対策について
(1) 農業対策について
原油高騰に伴って、穀物や肥料、飼料価格が高騰している。実効ある支援策を。
再生産の確保に向けた経営支援については、国の緊急対策の確立と予算確保を求め、肥料コストの低減対策、飼料自給率向上についても、農業団体と一体となって全力で取り組む。
(2) 漁業対策について
経費の多くを燃料が占める漁業においては、燃料高騰への対策への要望が根強いが。
国の燃料高騰対策事業の運用の弾力化などを、関係団体と連携し国に働きかける。
4.知事の決意について
道民、地域は厳しい状況に直面している。現場の実態を、個々、具体的に把握し、影響を数値的に明らかにし、それらへの対策を急ぎ打たなければならないと考える。
きめ細かな実情把握に努め、道民生活の安定に向け最善を尽くす。

up

一般質問者の質疑内容

稲村 久男議員(空知支庁)
1 公立病院改革について
(1) 公立病院改革プランの策定状況について
(2) 公立病院改革に関する国への要望について
(3) 自治体病院等広域化・連携化構想における地域の課題について
(4) 道の役割について
2 地域振興のための条例等について
(1) 支庁制度改革との関係について
(2) 条例の位置付けについて
(3) 条例の対象となる「地域」について
(4) 地域意見の反映について
(5) 地域政策総合補助金の見直しについて
(6) 市町村の広域行政について
3 夕張市の財政再生計画の策定について
(1) 知事の姿勢について
(2) 道の支援について
(3) 現行計画における課題の反映について
(4) 行政体制の確立について

梶谷 大志議員(札幌市清田区)
1 道税及び税外収入の未済額について
(1) 道税収入について
 ア)道税の滞納額について
 イ)個人道民税の徴収対策について
 ウ)個人道民税の今後の徴収対策等について
 エ)自動車税について
(2) 税外収入について
 ア)知事の認識について
 イ)中小企業者の実態把握について
 ウ)母子家庭等の実態把握について
 エ)「庁内会議」について
 オ)債権回収の民間委託について
 カ)病院事業の未収金について
2 関与団体について
(1) 団体に関する関与のあり方について
(2) 団体に対する支援について
3 温室効果ガスの排出量の取引について
(1) 温室効果ガスの排出量取引について
(2) 住民参加による温室効果ガス削減の仕組みづくりについて
4 持続可能型社会の構築について
(1) 持続可能な社会について
(2) 環境産業の育成について
(3) 環境教育の取組について

<再質問>

1 道税及び税外収入の未済額について
(1) 広域滞納整理機構について
(2) 市町村への徴収対策について
(3) 自動車税について
(4) 庁内会議の強化について

田島 央一議員(宗谷支庁)
1 外国船座礁事故対策について
(1) 外国船座礁事故発生後の対応について
(2) 財政支援制度の更なる充実について
(3) 保険加入の義務付けについて
(4) 乗船員の経費負担について
(5) サハリン州との連携について
2 原油等価格高騰対策について
(1) 福祉灯油事業について
(2) 小規模な事業所に対する支援について

橋本 豊行議員(釧路市)
1 石炭の確保について
(1) 道内炭の需要動向や新たな確保対策について
(2) 産炭国石炭産業高度化事業の存続について
(3) サハリン州からの石炭の輸入について
2 季節労働者対策について
(1) 通年雇用促進支援事業について
(2) 森林分野での雇用の促進について
(3) 建設業の現状認識等について
(4) 今後の取組について
3 観光の振興について
(1) 観光入込客数について
(2) 国際旅客チャーター便の就航促進等について
(3) 観光のブランド化について
(4) 北海道観光振興機構との連携について
4 救急医療用ヘリコプター(ドクターヘリ)の配備について
(1) ドクターヘリ導入に関する調査について
(2) 地域への支援について
(3) 今後の導入について
5 エゾシカ総合対策について
(1) エゾシカによる被害の現状認識と対応策について
(2) 適正管理のための実態把握について
(3) 森林被害対策について
(4) 鳥獣被害防止特措法について

<再質問>

1 石炭の確保について
(1) 新たな鉱区開発について
(2) 石炭を活用した新燃料について
2 通年雇用促進支援事業について

北  準一議員(空知支庁)
1 市町村合併等について
(1) 市町村合併への認識と見通しについて
(2) 道道の管理権限の移譲について
2 定住・住居対策について
(1) 雇用促進住宅問題について
(2) 住民の定住と住宅対策について
3 北海道遺産について
(1) 北海道遺産の保全・活用について
(2) 炭鉱遺産関連施設の実態把握について
(3) 保全に向けた活動について
(4) 産炭地域総合発展基金の活用について
4 燃油・資材高騰問題について
(1) 燃油・資材高騰対策について
(2) 農業に対する金融対策について
5 食料自給率について
(1) 食料自給率の目標の達成について
(2) 食の安全・安心について
(3) 耕作放棄地について
(4) 自給飼料向上に向けた草地造成について
(5) 食糧安保担い手政策について
(6) 担い手センターの再編について
6 鳥獣被害対策について
(1) アライグマの生息状況等について
7 食育について
(1) 道内における地域の食材を活用した学校での食育の取組状況について
(2) 栄養教諭の現状について
(3) 地域の人材活用について

<再質問>

1 担い手・食料自給率問題について
(1) 国の農業政策の受け止めについて
(2) 食料の流通コストについて
(3) 国の農業政策について

高橋  亨議員(函館市)

1 大間原発に関わる諸問題について
(1) 国のEPZ(防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲)について
(2) 函館市の提出した要望書について
(3) 説明会の開催について
(4) 放射線等の環境モニタリングについて
(5) 緊急時の連絡体制について
2 雇用問題について
(1) ワーキングプアの定義について
(2) 同一価値労働・同一賃金について
(3) 道における非常勤職員等の処遇について
(4) 道業務への派遣職員について
3 クリーンエネルギーについて
(1) 道省エネ・新エネ促進行動計画の達成について
(2) 道立施設への導入について
(3) 普及への考え方について
4 高齢者の孤立死について
(1) 本道における孤立死の実態とモデル事業選定自治体の効果について
(2) 効果的な防止策とその推進について

<再質問>

1 大間原発に関する諸問題について
(1) 北海道地域防災計画原子力防災計画編の見直しについて
(2) 相互協定の締結について
2 雇用問題について
(1) 非正規職員の処遇改善について
(2) 派遣契約に関わるルールづくりについて
(3) 公契約条例の制定について
(4) 雇用問題への取組について
3 太陽光発電支援のあり方について

佐々木恵美子議員(十勝支庁)

1 重症心身障がい児(者)支援対策について
(1) 重症心身障がい児(者)の現状について
(2) 重症心身障がい児(者)施策の課題について
(3) 重症心身障がい児(者)のショートステイの必要性について
(4) 重症心身障がい児(者)を抱える家族への支援について
(5) コドモックルにおける家族への支援について
(6) コドモックルの運営について
(7) 第2期障がい福祉計画策定の基本的なスタンスについて
(8) 教育と福祉分野との連携について

<再質問>

1 重症心身障がい児(者)支援対策について
(1) 重症心身障がい児(者)のショートステイ等の充実について
(2) 重症心身障がい児(者)を抱える家族への支援について

<再々質問>

1 重症心身障がい児(者)支援対策への知事の姿勢と今後の決意について

up

委員会における主な質疑

(1) 常任委員会・特別委員会
総務委員会では、稲村久男(空知支庁)議員が9月8日に倫理規則の見直しについて、小谷毎彦(北見市)議員が10月2日にプルサーマル計画及び道有財産の有効活用について質疑。
総合企画委員会では、北口雄幸(上川支庁)議員が8月5日に病院特例事業債について、10月2日に「平成19年度道内市町村における決算概要及び健全化判断比率等」について、林大記(札幌市南区)議員が9月8日に「新たな過疎法の制定に向けた北海道の考え方」について質疑。
環境生活委員会では、勝部賢志(江別市)議員が9月2日に北広島市大曲地区に計画されている産業廃棄物処理施設の許認可のあり方等について質疑。
保健福祉委員会では、市橋修治(後志支庁)議員が8月5日に膿脊髄液減少症について質疑。
経済委員会では、橋本豊行(釧路市)議員が8月5日に北野組の破産手続開始決定について、須田靖子(札幌市手稲区)が8月5日に石油製品などの高騰問題について質疑。
農政委員会では、広田まゆみ(札幌市白石区)議員が9月2日に食の安全・安心について、北準一(空知支庁)議員が9月2日に生産資材等高騰対策について、10月2日に花き生産振興方針について質疑。
建設委員会では、田村龍治(胆振支庁)議員が8月5日及び9月2日に当別ダム建設工事について、10月2日に当別ダムの入札について質疑。
文教委員会では、河合清秀(岩見沢市)議員が8月5日に副校長等の新たな職の設置について、10月2日に事故米穀を使用した可能性のある加工食品の学校給食における使用状況について、平出陽子(函館市)議員が8月5日に公立高等学校の配置計画について、10月2日に児童自立支援施設の義務教育導入について、佐々木恵美子(十勝支庁)議員が9月2日に知的障害高等養護学校の入学者選考について、10月2日に事故米穀を使用した可能性のある加工食品の学校給食における使用状況について質疑。
産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会では、星野高志(札幌市東区)議員が8月6日に幌延深地層研究計画について質疑。
新幹線・総合交通体系対策特別委員会では、市橋修治(後志支庁)議員が10月2日にフェリー等の運休減便と物流について質疑。
道州制・地方分権改革等推進調査特別委員会では、広田まゆみ(札幌市白石区)議員が8月6日に支庁制度改革について、9月3日に第二期地方分権改革について、小谷毎彦(北見市)議員が8月6日に支庁制度改革について質疑。
少子高齢社会対策特別委員会では、滝口信喜(室蘭市)議員が8月6日に北の大地子ども未来づくり北海道計画の平成19年度推進状況について質疑。
食と観光対策特別委員会では、小林郁子(札幌市中央区)議員が8月6日に平成19年度の観光入込客数調査の概要について、中山智康(伊達市)議員が10月2日に事故米の不正流通及び中国産加工食品へのメラミン混入事案について質疑。

(2)第三回定例会予算特別委員会
 第3回定例会予算特別委員会は、9月26日〜10月1日に開かれ、第1分科会で小林郁子(札幌市中央区)議員が障がい者の就労支援について、女性健康相談センターについて、入札契約制度のあり方について、須田靖子(札幌市手稲区)議員が社会的弱者に対する原油高騰対策について、障がい者の工賃向上対策について、食品の安全について、福原賢孝(檜山支庁)議員が道立病院の地域医療に果たす役割について、支庁制度改革について、入札制度について、道職員の再就職と関与団体について、道財政について、星野高志(札幌市東区)議員が市民活動促進について、北海道地域活動振興協会について、プルサーマル計画について、広田まゆみ(札幌市白石区)議員が市町村合併について、自治のあり方と道庁の果たすべき役割について、公益法人改革について、指定管理者制度について、行政改革の観点からの協働について、第2分科会(高橋亨委員長)で滝口信喜(室蘭市)議員が地方分権改革について、道州制特区提案について、当別ダム・冷水トンネルの入札について、道営競馬事業について、企業誘致について、産業振興条例について、人材の育成について、中山智康(伊達市)議員が原油等の高騰対策について、水産業の燃油高騰等の対策について、農業での生産資材の高騰対策について、農産物の付加価値向上について、新エネルギーについて、池田隆一(小樽市)議員が経済・雇用対策について、教育委員会及び教育行政のあり方について、特別支援教育について、河合清秀(岩見沢市)議員が海外派遣教員の派遣負担について質疑した。
 総括質疑では、福原議員が支庁制度改革について、道立病院の地域医療に果たす役割について、地方労働委員会の定数について、道職員の再就職と関与団体について、原油等の高騰対策について、滝口議員が当別ダム・冷水トンネルの入札について、道営競馬事業について、星野議員が市民活動促進について、北海道地域活動振興協会について、プルサーマル計画について知事に質した。
 <附帯意見>
景気の後退に加え、原油高騰や物価高が道民生活や産業活動に大きな影響を及ぼしている。とりわけ、北海道の基幹産業である一次産業や中小企業は瀕死の状況にある。道は、総額42億円の補正予算措置を講じているが、景気の先行きは、不透明を増しており、道民の不安感も一層強いものとなっている。従って、道は、国の対策や補助・単独を含めた追加対策を適時的確に講ずること。
ポスト・サミットの取り組みとして、国際会議等の北海道での優先開催が閣議了解事項となった。これは千載一遇のチャンスであり、北海道の知名度アップや経済活性化のために、道は、オール北海道で誘致や受け入れ体制の整備等を積極的に取り組むこと。
地域の医師不足は、ますます深刻化している。また、国は、医学部の定員について、これまでの抑制策から増加策に方針転換している。これを踏まえ、道民の医療を守るために、札幌医科大学の施設整備などの取り組み方針を定めること。あわせて、道立病院の経営改革に当たっては、地域医療の確保を基本に、公立病院としての使命を維持すること。
道の関与団体の役員報酬や業務運営のあり方が問題になっている。関与団体は高い公益性を有するものであり、「公益法人の指導監督基準」などに基づき適正な運営が行われるよう、指導を徹底し、速やかに見直すこと。
入札契約は、公正、透明、競争性のもとで、品質に優れた調達が行われるのが基本であり、いささかなりとも道民の批判を受けるようなことがあってはならない。第三者機関による監視を強めるとともに、早急に制度の見直しを行うこと。

up

当面する課題と会派の対応

(1)原油・各種資材等高騰対策について
 会派は、冬場を控えながら、実効性ある対策が遅れている、原油・各種資材等の高騰について、議会議論を通じても道の対応が不十分であったことを踏まえて、知事に早急で抜本的な対策を講じることを求める要望を、民主党北海道と共同で提出した。今後、国にも早急な対策の実施を求めていく。


2008年10月3日
北 海 道 知 事
 高 橋 は る み 様
民主党北海道総支部連合会
代 表 鉢  呂  吉  雄
北海道議会民主党・道民連合議員会
会 長 伊  藤  政  信

原油・資材等高騰対策に関わる要望

 昨冬からの原油価格の急激な高騰は、食料・原材料等価格の高騰と併せて、道民生活を直撃するとともに、道内産業活動にも深刻な影響を与えている。
 積雪寒冷地である北海道、道民生活の必需品である灯油の価格が高値で推移することは、道民にとって大きな負担増となり、年金生活者をはじめとする社会的に弱い立場の方々は、まさに冬を越すことが大変厳しい状況になるとの懸念が生じている。
 また、農業や漁業などの道内基幹産業や運送業については、事業者にとっても大変厳しい状況が続き、これが消費者にも大きな影響を及ぼしている。
 道民の不安感の払拭を図り、産業活動への影響を少しでも緩和するため、早急な対応を要望する。
1 道民生活の確保について
(1)福祉灯油について
 福祉灯油について、道は前年の3倍の規模の3億円の予算を組んだが、生活保護世帯を除外するなど、対象が極めて限定された、一世帯5千円弱の支援措置は、灯油価格の急騰の中で、決して十分なものではない。
 対象や支給額の拡大を行うとともに、当面、対象世帯にもれなく確実に支給されるよう対処すること。
(2)福祉施設等への支援について
福祉施設等では、燃料価格等の急騰によって、冬期の暖房費の急増等の施設運営に苦悩している。措置費や介護報酬等の適切な増額、冬季加算の新設等を国に求めるとともに、道として独自の支援措置を検討すること。
(3)地域交通機関の維持について
 離島航路、地域生活路線バス等は、燃料費急騰で大きな打撃を受けている。しかし、その性格上、この高騰分を運賃に容易に転ずることができない状況でもある。地域での通学、通院等の住民生活に欠かせない地域交通機関維持、運賃維持への支援策を講じること。
 また、道路除排雪の確保への対応を検討すること。
2 産業活動の支援について
(1)農業について
 道農政部の推計では、19ヘクタールの水田経営で昨年比、肥料費で122万円、約80%、光熱動力費で16万円、約18%増の合計約149万円、33ヘクタール規模の畑作の場合、342万円、11.8%増、80頭規模の酪農で207万円、3.5%増の影響が生じるとされる。
 燃料、肥料、飼料、資材や農機具、さらに輸送費と農業生産にかかわる経費が全面的に上昇し、その上昇分が産品価格に転嫁できない状況は、収益減、赤字経営、さらには、営農意欲の減退につながる。
 国や道の対策は、施肥量の減少や燃油の減少などの、省エネ型への助成や補助が中心で、確かに必要な対策だが、速効性に欠ける。肥料使用量の多い、てん菜、燃料や資材費の大きい施設園芸には、極めて大きな打撃が生じており、こうした作目ごと、地域ごとの状況を見極めた対策を早急に講じること。
(2)漁業について
 漁業の経費は、燃料費が占める割合が極めて高いが、この分野でも、国や道の対策は、省エネ型への助成や補助が中心で、速効性、実効性に欠けている。
 出漁すれば赤字、やむなく休漁を強いられているという現場の実態を踏まえれば、実効性ある緊急対策が求められている。
 資源減少、魚価低迷の中だからこそ、漁業者は、これまでも、省エネ努力を重ねてきているのであり、対策を弾力的に運用するとともに、実態に応じた対策を実施すること。
3 市町村への支援について
市町村は、国の財政支援措置が一向に明確にならないために悩んでいる。
 先に閣議決定された、国の補正予算案に伴う、総務省財政課長の通知でも、自治体の取り組みに対して特別交付税措置を講じるとの従来同様の記述があるだけだ。
 昨年度の緊急対策の際の特別交付税措置の際の国と自治体の負担割合は1対1の算定だったが、この負担の拡大、対象事業の拡充等を求めること。
4 道の対応について
 道の独自措置を早急に打っていくことで、積雪寒冷の、厳しい冬に対処する道民の状況を知らせ、国の政策を動かし、市町村の対策実施を導いていくべきだ。
 早急に追加対策を固め、必要に応じて、臨時道議会を開催してでも、迫る冬、切迫する産業への追加対策、予算の補正措置を行うこと。
以  上


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