第四回定例道議会報告

2007.12.12 北海道議会
民主党・道民連合議員会
政審会長  木 村 峰 行


  第4回定例道議会は、11月28日(水)に開会、道補正予算案、道産業振興条例案、「地方税財源の充実強化を求める意見書」、「石油製品の安定供給確保と価格安定を求める意見書」などを採択し、12月12日(水)に閉会した。
 わが会派は、代表格質問に小谷毎彦(北見市)議員が立ち、行財政改革の取組み、新年度予算編成への対処、支庁制度見直し、市町村財政への支援、地域医療対策などについて質疑を行った。
 また、一般質問には、長尾信秀(北斗市)、蝦名清悦(札幌市北区)、岡田篤(釧路支庁)、三津丈夫(帯広市)の4議員が立ち、当面する道政課題、地域課題について道の取り組みを質した。


目 次 (クリックすると各項目へジャンプ)

1.主な審議経過について

2.採択された決議・意見書

3.一般質問の要旨

4.委員会における主な質疑

5.当面する課題と会派の対応

1.主な審議経過について

 国の財政再建が地方や国民に転嫁される小泉・安倍路線、道の財政危機が市町村や道民に転嫁される高橋知事路線によって、地域や生活の安全・安心が脅かされてきた。

 このひずみが集中的に生じている道行政のあり方をめぐる論議が展開された。当面する道政の主な緊急課題への対処については、以下のような視点で議論を行った。

 まず、財政再建について、知事は2ヶ年の緊急対策が破たん、さらに4ヶ年の緊急対策としているが、道民との約束が果たせなかったのに、これでは安易に過ぎ、道民の理解・納得を得るのは困難だ。地方財政を圧迫する国の財政運営との対峙、道の事業・施策の徹底した見直し等を進める姿勢が依然として不足している。

 住民に深刻な不安を与えている、道立病院を含む地域医療対策については、「官から民への流れに沿い、後は地域で解決せよ」とのいまの道の姿勢では、地域の医療基盤が崩壊すると強く危惧する。道は責任ある立場で地域事情に応じた対策を講じねばならない。

 支庁制度改革については、道の出先機関は地域にとって重要な存在であり、道の都合だけで改廃すべき性格のものではない。ましてや支庁は100年の歴史を持つ組織。廃止縮小だけが先に立ち、地域行政で道が果たしていく役割が明らかでない構想では、地域や道民の理解・納得は得られない。道の構想が道庁内部での検討で次々と変わってきているのだから、地域との協議からやり直すべきだ。

 道州制特区緊急提案については、法策定の過程を振り返れば、提案についての政府の対応がスムーズに進むとは、とても思えない状況にある。実現には、道民ぐるみでの後押しを得て、政府と対峙していくような覚悟が必要だ。そう考えた時に今回の緊急提案が、そうした要件を備えているかには疑義も残る。いわゆる二次提案も含めて、道民合意のあり方に意を用いるべきだ。

 また、石油価格急騰対策について冬を迎えての石油価格の一段の高騰は、道民生活、道内経済に大きな影響を生じさせる。暖房が欠かせない高齢者世帯や障がい者世帯への対応、コスト上昇が著しい運送業、農林水産業をはじめとする産業界への対策等について、国を待つだけでなく、道として対応が急がれる。

なお、補正予算案は、一般会計55億5900万円。医療費の増加補正、道単独投資事業(ゼロ道債)の設定等が主な内容。これで19年度道予算は、一般会計2兆9216億円、特別会計5917億円の合計3兆5133億円となった。

2.採択された意見書

(◎は政審発議、○は委員会発議)

◎地方税財源の充実・強化を求める意見書

◎平成20年度診療報酬改正に向けての意見書

◎医療における控除対象外消費税の解消を求める意見書

◎HACCP手法の導入促進を求める意見書

◎私立専修学校に対する財源措置に関する意見書

◎いじめ・不登校対策のための施策の充実を求める意見書

◎地域の安全・安心まちづくりに関する意見書

○石油製品の安定供給の確保と価格の安定を求める意見書

○漁業における燃油高騰緊急対策を求める意見書

3.一般質問の要旨

(○は質問者発言、●は答弁者発言)

 小谷 毎彦(北見市)

(1)幹部不祥事について

○函館水産試験場長が収賄容疑で逮捕された。漁獲可能量、TAC取扱いで便宜を図ったという極めて遺憾な事件だが、知事の監督責任についての所見と、当面の対応は。

●極めて重大なことであり、痛恨の極み。道民に様々な負担・痛みをお願いする時期に起きたことに対し、心から詫びる。事実関係の把握に努め、処分の厳正な対処とともに綱紀粛正に取り組み、先頭に立って道民の信頼回復に全力を挙げる。

○漁業資源の保全・育成のため道が配分を決める、漁業にとって重要なTAC制度への信頼を揺るがす事態だ。どう対応するのか。

●二度と起こらないよう見直しを進めるなど、全道漁業者の信頼回復に全力で取り組む。

(2)行財政改革の取組みについて

○またもや行財政改革の取組み・計画が破綻した。知事や管理者の責任をどう取るのか。

●様々な要因があるが、結果として収支不足が更に拡大する見通しにあり、極めて重く受け止めている。赤字債権団体への転落回避が課せられた責務と認識し、行財政構造改革の着実な推進を図る。

○聖域なき見直しに取組むとの姿勢を見せたが、削減しやすいところを実行し、一方で関与団体等の見直しは十分進行していない。事業の見直しも大胆に取組んできたか疑問符が付く。新たな収支対策について、慎重に検討すべきだ。

●投資的経費は、重点的・効率的な社会資本整備を推進しつつ計画的縮減に努めるとともに、一般施策事業費は、より選択と集中の視点で見直しや休止事業の掘り起こしを行なうほか、人件費の独自縮減措置を臨時的に講じる。歳入面では道税収入の確保や遊休資産の早期売却に努めるとともに、使用料・手数料の適正な利用者負担のあり方や個別の減免措置の必要性についても検討する。

○改革案は20年度から4年間を前期、残り3年間を後期としているが、知事の任期満了までの22年度までを前期とすべきではないか。

●対策期間を10年間として取り組んできたが、残り7年間でとりわけ厳しい財政運営が見込まれる4年間で収支均衡が取れるよう進め、持続可能な行財政構造を構築していく。

○計画策定時で既に歳入・歳出が合っていないが、このような計画で本当に再建できるのか。2年間の緊急対策の破綻からも容易に信じ難いが、その実効性の根拠は。

●毎年度の予算編成を通じ、収支不足額の解消を図る最善の努力はもとより、予算執行方法の見直し等の対策を講じ、最終的な収支不足額の解消に不退転の決意で取組む。

○道債残高5兆6千億円を計画期間中に6千億円削減する目標だが、削減方策の詳細は。

●23年度までの4年間で、毎年度、公共事業の補助事業10%、国直轄事業負担金5%、道単投資事業10%を縮減し、行革推進債の22年度以降の発行額逓減で縮減に努める。

○投資的経費を圧縮し続けることよる道内経済や地域社会に与える影響をどう想定しているのか。道内経済の向上に資する政策を明示すべきだ。

●経済や雇用、地域に及ぼす影響は大きいと考えるが、希望の持てる北海道であるためには安定した財政構造が不可欠。戦略ビジョンの地域版を策定し、中小企業の活性化や一次産業の付加価値向上など地域を元気にする取り組みを加速する。

○知事は約束を反故し、20年度から4年間の職員給与9%、管理職手当20%の削減を明らかにした。公約違反ではないとの認識のようだが、なぜ公約違反ではないのか。

●給与の独自縮減措置は18年度以降2年限りと約束したが、来年度以降も多額の収支不足が見込まれ、改めて情勢変化を踏まえ、新たに提案したもの。今後、職員団体の理解が得られるよう最大限の努力をする。

○現在実施の縮減措置で年間、35歳主任は約44万円、40歳主査で約60万円、48歳主幹では約90万円、2年間でこの倍だ。更に今後4年間も続けば、職員・家族にとって極めて大きな打撃だ。地域社会に与える影響も大きいと思うが、どう考えているのか。

●長期にわたる職員・家族への大きな負担の中、改めて協力を求めることは大変心苦しく辛い。また道職員の給与体系に準じ定めている市町村や団体に対する影響、消費の抑制等を考慮すると、指摘どおり少なからぬ影響があると考える。

○地方財政の危機を招いている大きな要因に国の地方財政運営があるが、変えるためにどう取り組むのか。税収格差是正としての消費税と法人2税の税源交換に対する所見は。

●地方交付税の復元・増額や、消費税と法人2税の税源交換による地方消費税の拡充など基幹的税目の見直しによる地方税源の充実強化と偏在是正等を国に強く求めている。

(3)新年度の道予算編成について

○今年度予算の内、国の直轄事業負担金100億円を計上しないまま現在に至っているが、国と協議し了解したはずの事業に係る経費を計上しないのは、これは地方自治法に抵触する行為であり、議会軽視ではないのか。

●保留した支払に支障が生じないよう歳入確保や歳出の効果的執行に努めているが、なお収支均衡を見通せない事情があり最終補正予算編成で措置する考え。

○道路や河川など、国と道が類似する維持管理を一元化することで経費軽減が可能と考えるが、試算を行なったことはあるのか。直轄事業の内、不要不急な事業についての精査についても、国と協議すべきではないか。

●試算を行なったことはないが、作業効率の向上等が図られることも考えられ、北海道特例への影響も含め検討したい。道の意向が十分反映されるよう、直轄事業の事前協議のルール化について引き続き、様々な機会を通じ国に働きかける。

○サミット誘致に際し知事は最小での経費でと訴えていたが、国が負担するもの、地元で負担するものを明らかにすべきと考えるが、どう対処するのか。

●基本的には国で賄うものであり、今年度は114億8千万円が措置された。道は受入準備や情報発信経費として今年度8900万円を見込んでおり、地元負担に対する財政支援等を国に要望すると共に民間・団体等の協賛・応援等、経費抑制の様々な工夫を凝らす。

○後期高齢者医療制度について、政府は高齢者負担の一部先送り方針を示したが予算編成でどう対処するのか。道として独自施策を実施する考えはないのか。

●保健基盤安定制度等に要する費用は国や都道府県、広域連合等で負担するとされており、制度の運営が健全かつ円滑に実施されるよう必要な予算を措置する。

○原油価格の高騰など、通常の予算編成時とは違う外的要因があるが、対処策は。

●関係機関と連携を図りながら、安定供給の確保や価格安定に取組んできた。特に資金需要に応える中小企業総合振興資金や漁業振興資金の活用に努めているほか、国に漁業用燃油高等対策の要請を行なった。道立施設の庁舎等維持費は燃料費の高騰も考慮し単価の設定・必要額を積算する。

(4)道州制特区推進法について

○今回示した3分野5項目の緊急提案は、目先の事件に飛びついたようにしか見えない。本来、経済・雇用の再生や道・市町村財政の立て直しなど、北海道の課題に道民と一体となって取組む内容であるべきだ。道内外に何を訴えようとしているのか。

●道民から寄せられた250件余の意見を検討委員会にて集中的に審議し、今回提案した。道民の声を国に提案することを積み重ねることで、道州制実現に向けた機運が盛り上がることを期待している。

○国への提案後、結論を得られるまで期間は。早期実現のために道として講じる手法は。

●国は道州制特区推進本部の議論を経て遅滞なく対応するとされており、早期実現に向け全力で取り組む。

○緊急対策と平行し第2次提案の検討が行われているが、今後の日程は。

●環境・観光・地方自治の3分野を審議しており、1定に諮り、年度内に国に提案したい。

(5)支庁制度見直しについて

○「新しい支庁の姿」原案が示されたが、今と何が変わるのか理解し難い。なぜ現行14支庁体制から変わるのか、道がこだわり続けてきた6圏域への集約論からなぜ変わったのか、今回突然示した9プラス5構想の選択になった理由は。

●所管区域は新長期計画で設定する「連携地域」を基本に、道央・道北は総合計画の位置付けや市町村の意見を勘案し複数とし、全体として9支庁を設置する。

○道州制も市町村合併も変質したのに、支庁の縮減だけが進むことに無理がある。道の財政の都合の押し付け、地域からの道の機能の撤退ではないか。

●地域主権型社会の形成に向けた取組みと目指す方向は一致しており、進展の度合いは異なっても整合性を図りながら取組む必要があると考える。管内一律ではなく地域実情や特色を踏まえた課題の把握や施策検討を行い、地域政策を検討したい。

○地域が悩んでいるのは医療・福祉や経済・雇用であり、何より財政状況だが、支庁制度改革でこれら問題が解決すると考えるのか。

●新しい支庁では市町村や住民参加の政策展開方針を策定・推進する。行政サービスが低下しないよう体制の確保と市町村をしっかりサポートする。

(6)新長期計画について

○総合計画は今後の姿を明確に示し、実現に向けた具体的施策や事業を定めるものだが、案は抽象的で北海道の将来の姿がイメージできない。連携エリアも経済交流がないなど支庁再編のための設定と考えるが、道民や市町村の意向をどう把握しているのか。

●全支庁での意見交換会や市町村への照会、パブリックコメントで意向把握に努めた。6連携地域で連携・相互補完の考えに立ち、更に発展の可能性を広げるとの考えを示した。

○道財政の新たな改革に20年度から取り組むとしているが、財政難が一段と進んだ状況によって、計画を手直しする必要はないのか。

●計画案は持続可能な行財政構造の確立や行財政資源の重点的投入の必要性を一層明確に打ち出すとしており、毎年度の重点政策の展開と政策評価と連動した予算編成等を通じ、必要な財源確保に努めながら計画の着実な推進を図る。

(7)道立試験研究機関の独立行政法人化について

○知事は審議会答申を踏まえた制度導入とのことだが、答申は独法化のみが解決策だと示してはいない。納得できる根拠を道民に説明すべきだ。

●答申等を踏まえ研究予算の一元化等に取り組んできたが、抜本的改革に早急に取り組む必要性があると考え、一層複雑化・多様化するニーズに迅速・的確な対応が期待できる独法化制度の導入を内容とした方針案を取りまとめた。

○積み重ねてきた研究成果は道民の財産だ。一律での独法化ではなく、個々機関の性格・研究テーマに即した丁寧な議論が必要だが、将来設計についての考えは。

●単一法人として総合力を発揮する観点で、各分野間の緊密な連携を構築するとともに、特性や専門性を発揮できるよう制度設計や仕組みづくりを行なう。

(8)地方公共団体財政健全化法について

○20年度決算から適用される法が用いる4指標のうち、実質赤字比率は従来の再建法と同率、半分の比率で早期健全化を設けるとした。実質公債費比率35%で財政再生、25%で早期健全化の線引きだ。これが適用された場合の該当する市町村についての認識は。

●18年度決算での赤字の見通しは夕張を含め4団体であり、比率はいずれも10%を下回る。実質公債費比率25%以上は13団体の見通し。

○残る連結実質赤字比率と将来負担比率の設定は明らかでないが、公営事業会計や国保や介護保険等の組み込み方・指標の設定によっては再生、早期健全化入りする団体が続出する恐れがある。二つの指標設定についての所見は。

●事業ごとの特性や地域実情を踏まえた判断基準を設けるよう国に求めている。特に自治体病院等に対する地方財政措置の拡充についても強く要請している。

○旧産炭地域市町村はじめ再生団体や早期健全化団体入りの危険水域にある市町村に対し、道はどのような支援をするのか。

●支援室を設置し市町村財政の早期健全化に向けた助言・協力を行なっている。特に病院等の経営安定化に向けた地方財政措置や、偏在の少ない税源移譲や地方一般財源の確保等を国に強く求めている。

(9)消防の広域化について

○21本部体制とする計画素案が示されたが管轄面積や人口格差がありすぎる。これでは広域化のスケールメリットどころかデメリットとなるのではないか。

●総務部門や通信指令業務の一元化等で効率化や専任化を進め、消防力強化を図る。管轄面積が広大となる場合、方面本部の設置・運用について地域の中で検討されると考える。

○管轄人口は札幌市を除く札幌圏と北空知圏で10倍の差、消防職員数では南渡島圏と北空知圏で7倍の差が生じる。消防行政の地域間格差が危惧されるが、是正方策は。

●現在の消防署や出張所が維持されること、広域的な部隊運用が可能となることから、地域間の消防力格差は是正に向かうと考えている。

○一部事務組合の「自賄い方式」解消を掲げているが、方策が示されていない。「自賄い方式」の解消で、一部事務組合消防の抱える諸問題が解決できるのか。

●自賄い方式では各市町村の財政力の違いで格差が生じ、計画的な消防施設等の整備が難しいなど課題があるため、先行事例や成果など情報提供を行ないながら粘り強く働きかけ、年次計画を定めるなど広域化後の運営が円滑に行なわれるよう取り組む。

(10)地域医療対策について

○地域で確保すべき医療水準についての知事の認識は。

●医療を中心に保健や福祉、介護が一体となった包括的ケア体制の構築が求められており、自治体病院は1次医療に加え高齢者に多い整形外科や眼科機能の確保が必要。広域化・連携構想では、通院状況から見た市町村のつながりや中核的病院の存在等の考えのもと、30区域を設定し一定の医療水準を確保する考え。

○公立病院は不採算部門を持っているから赤字となるのであり、黒字化は想定しにくい。公立病院の経営が健全化となるためには、どのような経営を想定しているのか。

●救急医療や僻地医療の交付税を含めた上で収支均衡が図れるよう収入確保や経費節減に努め、経営を維持する必要がある。一方、医師・看護師不足や診療報酬改定の影響で極めて厳しい経営環境にあり、地方財政措置の拡充等を国に求めている。

○再編後に、患者が殺到する中核病院と、減少する診療所の発生を危惧するが、役割分担や医師の配置・確保をどう保つのか。

●構想で示したパターンを参考に、区域の検討会議が実情を踏まえた病院相互の役割分担と連携のあり方について協議し、住民にも理解させる必要がある。医師確保に向けては、三医育大学や臨床研修病院の協力を得ながら最大限の支援をする。

○関連自治体による広域連合化や経営統合、本院・分院化等の検討が課題となる。公立病院のない市町村には新たな財政支出となるが、道から積極的に提案する考えはないのか。

●医療確保や経営負担のあり方については関係市町村が一体となって検討する必要がある。道は検討会議の協議の状況を踏まえながら、積極的に情報提供・助言を行なう。

○医師不足の緊急対策措置として道職員としての医師採用やドクターバンクの活用、医師の移住促進に取り組むとしてきたが、これら対策の成果と見通しは。

●複数の医師と折衝しているほか、医育大学とも話し合っている。緊急性のあった市立根室病院と羅臼国保病院は内科医が派遣された。ドクターバンクでは10月末まで、短期支援医師が延べ1008日、常勤医師の成立も15件となり、いずれも昨年同期を上回った。

(11)雇用問題について

○最終年となる雇用創出計画の19年度目標25,000人の進捗状況と、20年度以降の取り組みについての考え方は。

●約230の関連事業を指定し、的確な実施に努めている。20年度からは4年間で10万人の雇用創出を目指す次期計画を、本年度末をめどに策定する考え。

○全道就業者数は17年度以降266万人余りで横ばい、失業者も15万人の横ばいで推移しており、全く雇用が拡大した実感がない。道内雇用の実態について知事の受け止めは。

●完全失業者数は全国と比べ依然として厳しい状況にあり、要因として製造業のウエイトが低く公共事業等への依存度が高いという産業構造上の問題がある。就業者数は3年間で3万人減少しているが65歳以上で9万人増加しており、高齢化の進展も影響がある。

○非正規労働者が増大しているが、パート・契約社員・派遣それぞれの労働者数をどう把握しているのか。こうした雇用形態の労働者増大は税収や社会保障負担等で道財政にも影響を与えていると考えるがどうか。

●15年度統計でパートは23.7%、契約社員で3.1%、派遣が0.6%で、合計38.8%であり11年調査から7.5%増加した。道財政への影響は様々な要因が考えられ、一概に言えない。

○今後の雇用創出計画策定にあたっては、こうした雇用形態・雇用条件の把握を踏まえた組み立てを行う必要がある。

●働き方に見合った均衡ある処遇や非正規から正社員への転換促進など、普及啓発が必要と考えており、計画策定にあたっては、非正規労働への対応を含めた就業環境の整備を計画に位置付け、その推進に取り組む。
○季節労働者の通年雇用化に向け、関係行政機関との連携や事業主に対する指導・要請の取り組みと成果は。国・道が講じる当面の支援事業計画、冬季間の就労事業計画は。

●通年雇用促進支援事業の実施主体となる協議会の円滑な立ち上げに取り組み、42地域で事業が順次開始され、協議会の半数以上で求人開拓や情報提供など短期就労に関する取り組みを行なう。冬期増嵩経費措置事業の実施に向け、請負業者に配慮を求めている。

(12)食の安全安心について

○今年、北海道で起きたミートホープや石屋製菓など一連の事件後、道の改善策は現在どのように進められているのか。

●道内全ての食肉処理施設への立入調査の実施や調査マニュアルの作成、一元的管理体制の取り組みを進めるとともに、食品製造事業者等を対象に食品表示や衛生管理、研修会やセミナー開催など、全庁あげて対策に取り組んできた。

○整備が急務であるJAS法等の改正について国にどのような改善点を求めたのか、法改正はどのような内容で検討されているのか。

●事業者間取引等へのJAS法の適用等の検討を求めており、国は来年度当初から、中間事業者に対し食品表示の義務化を目指していると承知。

○業者が独自の判断で決める消費・賞味期限を、道と企業が連携して判断することや、流通小売業者等に対するトレーサビリティの完全実施に向けた新たな制度導入など、道独自の安全安心対策を進める考えはないのか。

●立入調査や講習会などで指導の徹底と、トレーサビリティは牛肉のほか、道内では米や野菜、加工食品等で取組みが進んでおり、生産者団体等と支援・連携している。また、HACCPの普及や道産食品独自認証制度の普及・拡大で、消費者の信頼確保に取り組んでいる。

○国は来年7月に20ケ月齢以下牛のBSE全頭検査の補助を打ち切る方針を示しているが、知事は明確な考えを示していない。全頭検査は当然継続すべきだ。

●検査の見直しについて、現状では消費者等の十分な理解が得られないと判断し、道産牛肉に対する信頼と期待に応えるため、道独自でも全頭検査を継続する考え。

(13)障がい者自立支援について

○厚労省調査で、障がい者703人が自立支援法の影響で施設利用を取りやめ、福祉サービス事業所の運営にも深刻な影響が生じている。福祉サービスの自己負担1割、いわゆる応益負担が及ぼした影響をどう把握しているのか。

●負担増を理由に利用を止めた人の割合は全国平均0.17%で本道は0.16%となっている。現在実施している特別対策にて利用者負担を大幅に軽減するとともに、日払い方式導入により事業者収入が減収した場合の保障割合を90%に引き上げる等措置した。

○「障がい者応益負担廃止法案」が参議院に提出されたが、応益負担凍結についての知事の所見と、道としての独自支援措置についての考えは。

●取扱いは国において十分議論されるべきもの。道としては法に基づく施策を円滑に推進するとともに、就労支援の更なる推進を通じ所得確保を図る。

(14)サミットについて

○サミットを目途に発表される環境宣言は、北海道の未来のエネルギー政策や経済政策の転換も国内外に発信するものであるべきと考えるが、知事の所見と現時点での検討状況は。北方領土問題、アイヌ民族問題についても、どう発信していくのか。

●社会経済システムやライフスタイルそのものを見直す必要があると考え、道民や事業者の行動規範となる環境宣言を発信する。在京外国人プレスを対象とした北方領土視察やアイヌ文化フェスティバル、伝統工芸品展等の開催を検討している。

○警備や交通規制の具体像が見えず、農漁業や学校行事、住民生活等への影響が懸念される。迅速的確な情報提供で住民不安を取り除き、影響を最小限に止める対策が必要だ。

●及ぼす影響が極力軽減されるよう、道警本部など関係機関とともに住民懇話会の開催や各種広報媒体の活用、チラシ・ポスターの配布等で、情報提供をしっかり行なう。

(15)石油製品の高騰について

○道民生活や道内産業の危機打開のため、関連税制の見直し等を国に求めるべきだ。道として全道的な福祉灯油制度等の独自の支援措置を検討すべきだ。

●石油製品の安定供給や価格安定、中小企業対策の充実、低所得高齢者世帯等の支援措置を国に要望した。独自措置として、これまでも高齢者や障がい者、母子世帯を対象とした5万円を限度とする無利子の貸付制度や、市町村が行なう支援事業に助成している。

(16)建築確認申請について

○建築基準法改正により、建築業界や関連業界が大変厳しい状況だ。国も対応の不十分さを認め対応策を打ち出しているが、道内の影響をどう把握し対応するのか。

●説明会を開催し、改正法の具体的内容について一層の周知徹底に努めるとともに、中小企業を対象とした政府系金融機関の貸付制度の相談窓口を設置した。

(17)米軍機の釧路空港強行着陸について

○米軍機が釧路空港に強行着陸した。小樽、室蘭への空母寄港、函館への戦闘機着陸など、港湾・空港利用の既成事実化を図る動きだ。今回の事態への所見と今後の対処は。

●今回は緊急時の着陸とは認め難く遺憾であり、再発防止を関係方面に要請した。今後も緊急時等やむを得ない場合を除き、米軍機の道内民間空港の使用自粛を求める。

(18)全国学力テストについて

○北海道のテスト結果についての教育長の所見と、今後どのように指導方法の改善に活用しようと考えているのか。

●正答率が全国より下回っており、また学習習慣や生活時間の使い方等、更に分析が必要との結果も見られる。多面的な分析を通して「学校改善支援プラン」を取りまとめ、実態の即した取組みが展開できるよう支援する。

○各地で行き過ぎたテスト対策が頻出したことへの所見と、結果の扱いについての考えは。文科省は毎年継続するとしているが、実施方法はどうあるべきと考えているのか。

●調査はランク付けや順位を競うのが本来の目的ではなく、教育や施策の成果・課題を把握し改善を図ることを目的にしており、特別な練習をして臨むものではない。経年的にデータを集め分析するなどして、教育活動や施策改善に生かすことは重要。

○指導法の改善に役立てるのであれば、悉皆ではなく抽出テストで十分ではないか。

●目的達成のためには全ての市町村教委や学校が実施することが望ましいと考える。

<再質問>

(1)幹部職員の不祥事について

○「財政立て直しで道民に負担・痛みをお願いする時期に」がお詫びの理由だった。知事としての任命責任、監督責任への言及がないのは釈然としない。

●道民に大変申し訳なく思っており、責任を痛感している。捜査の推移を見極めながら、事実関係の把握に努め必要な対応を検討する。

(2)行財政改革の取組みについて

○収支見通しが甘かったとの指摘に対し「重く受け止める」とのことだが、知事の責任の取り方についての態度表明はなかった。道民に対する公約、道職員に対する約束を、結果として破ったことの責任は、どう取るのか。

●赤字再建団体への転落を回避する財政運営が当面の最重要課題であり、行財政構造改革にスピード感を持って取り組むことが、課せられた責務と考えている。

○歳入面での交付税削減や利率上昇の見通しに狂いが生じたことが原因として挙げているが、これでは今後の方向性について道民誰一人として信じることができない。

●今後の見通しを踏まえた上で、行財政構造改革を確実にする対策案として取りまとめた。議会はもとより市町村や関係団体等に十分説明し、理解を得るよう最大限努力する。

○目標設定した道債残を千億円縮減のためのプロセスが見えないが、どう進めるのか。職員給与の削減や生活関連事業の削減、景気対策事業の縮小・廃止の影響を考えると、計画で見込んでいる税収等の収入が見込めるのか疑問だ。

●4年間の新たな収支対策により道債新規発行の縮減が可能となることから、26年度末残高を5兆円程度とすることができる。歳入見通しは、総務省の地方一般財源総額の伸び率等を勘案しているが、国に対し一般財源総額の安定的確保をしっかり要望する。

○改革推進に当たっては、一律ではなくムダを徹底して省き、選択と集中で進めるべき。基幹産業の振興や道民生活に必要不可欠な事業を維持することが求められている。

●政策評価と連動して徹底した見直しを行なうのは勿論、道民ニーズを把握した上で施策の選択と集中を徹底し、知恵と工夫を最大限に発揮する。

○組織機構や関与団体の見直しについて、知事は不退転の決意と表明したが、本庁改革については触れようとしていない。関与団体削減についても進行は不十分だ。

●本庁は局制の導入や所管課を100から87に縮小したほか、総務業務センターの設置など再編や職員減員に取り組んだ。関与団体167の30%削減を目標に進めており4月までに38団体の統廃合で目標の7割に達している。

(3)道予算編成について

○直轄事業負担金100億円を計上していないことは、国と協議し了解した年度内に支払う事業費の一部を計上しないことであり、予算を審議・議決する議会を軽視する行為だ。

●当初予算は年内見込額を積算し必要額を計上するのが原則だが、骨格予算として編成し2定補正の編成で当初想定以上の収支不足が拡大したことから、やむを得ず計上保留し収支均衡を図った。保留した支払いは、今後の補正予算編成で措置する。

○後期高齢者医療制度は当事者の高齢者にほとんど情報が伝わらなく、市町村も戸惑っているにもかかわらず、「健全かつ円滑な実施に向け必要な予算措置をする」との答弁だが意味が理解できない。道は具体的にどのような支援を講じるのか。

●財政安定化基金の設置や低所得者等の保険料軽減分を補填する保険基盤安定制度に要する費用は必要な予算措置をする。保険料の凍結により生じる費用の国費負担について市町村に適切に周知する。

○外的要因については道の石油高騰対策を聞いたのではない。石油価格の高騰に加え諸物価の値上がりが目白押しの中で、教育現場等も含めた経常経費、公共事業費等のコスト上昇等の影響が予算編成にどう及ぶと考えるのかだ。

●庁舎等の維持にかかる燃料費等の必要額を適切に措置するとともに、公共事業など国庫補助事業については国の予算措置状況を見極めて対応する。

(4)道州制特区推進法について

○法が出来たのだから早急に提案をまとめよとの知事の指示により緊急提案が策定されたが、内容は生煮え・小粒で、早期実現の目途も立っていないようだ。委員会と担当者での検討ではないかと疑う。全庁的・全道民的な取り組みになっているのか。

●250件の道民提案をベースに専門家の意見や道民の参加で、オープンな議論で検討してきた。また庁内提案を含め、各部局が協力して新たな提案に向けた検討を進めてきた。

(5)支庁制度見直しについて

○道州制を展望した時、設置される総合振興局は現在の府県に相当する位置づけと考えてよいのか。道が推し進めようとしている地域医療機関再編、消防広域化等の構想・計画も見直されるのか。

●道州政府と基礎自治体の二層制が望ましいと考えるが、それまでは総合振興局は地域と一体となって道行政を推進する総合出先機関としての役割を果たす必要がある。総合振興局所管区域は行政上のエリアを総合的に勘案したものであり、構想や計画の組合せは生活ニーズや政策目的を踏まえ設定した。

○9プラス5構想の根拠を地域事情や市町村意見を勘案してとの答弁だった。神原委員会案では8支庁、高橋道政となって6圏域と変遷したが、廃止縮小対象の管内ではいずれも存続を求めた。となれば根拠は地域事情であり知事の裁量だ。再編縮小される5支庁側の理由を求める。

●連携地域を基本に勘案した結果であり、支庁所在地が地域の影響を懸念する声は承知するが、地域実情や特色を踏まえた課題把握や施策検討を行う。

(6)試験研究機関の独立行政法人化について

○大枠だけを示しながら具体的制度設計や仕組みづくりはこれからというのは不誠実だ。議論は独法化の是非から行なわれるべきだ。

●議会議論や関係団体の意見を聞きながら、求められる役割と機能を効果的・効率的に発揮できるよう具体的な制度設計や仕組みづくりを進めたい。

○企業による研究機能が未発達な中で、試験研究機関への期待は依然として大きい。道は科学技術振興条例をめざしながら、試験研究機関では財政の制約から予算は減少の一途だ。行革の見直しによって試験研究機能の維持・充実は保障、担保されると考えるのか。

●透明で自律的・弾力的な運営が可能となる独法化を導入し、これまで以上に研究開発機能の充実が図られると考える。

(7)地不公共団体財政健全化法について

○指標設定に市町村は重大な関心を持っているのに、道の支援は健全化に向けた助言のみとのことだ。大変な状況に直面する地域をどう支えるのか、財政的・人的対応は。

●判断基準が地域実情を十分踏まえたものとなるよう国に働きかけるほか、地方財政措置の拡充実現に向け積極的に取り組む。基準が適応される時点における市町村の実情や意向を十分に踏まえ、早期健全化、財政の再生促進に向け必要な協力を行なう。

(8)地域医療機関の再編について

○守るべき地域の医療水準について「十分協議していただきたい」では、知事が道民の医療水準を確保するのではなく、地域それぞれで身の丈の水準を決めろと言っているに等しい。改めて、医療水準についての認識は。広域連携構想で安心な医療は確保できるのか。

●区域ごとに設置する検討会議で、医療機関相互の役割分担と連携について十分協議いただき、道は検討会議に積極的に参画し必要な情報提供や助言に努める。

○公立であれ民間であれ、不採算部門を担えば経営は厳しくなる。だからこそ地域では公的病院が背負っているのだ。にもかかわらず、道立病院を民間に渡す構想を打ち出そうとするとは誠に遺憾だ。このままでは不採算部門を受け持つ病院がなくなる。

●国が示したガイドラインは経営の効率化、再編・ネットワーク化、経営形態の見直しの3視点が必要とされた。本道は医師不足の顕在化や多くの過疎地を抱えていることから、ガイドラインを踏まえた改革に当たっては地域実情に十分配慮するよう国に要請する。

(9)雇用問題について

○均等雇用などの条件の質の改善を、雇用創出計画の目標、実績の評価に明確に位置付けるべきだ。

●企業側や労働者側に、関係法令の趣旨が十分周知され必要な措置が講じられるよう、均衡ある処遇や正社員への転換促進などに取り組む。

○季節労働者の通年雇用促進事業の協議会が立ち上がっても、仕事探しはこれからだ。最低限、冬期一時金減額分を埋めるような短期就労を、道として確保すべきだ。

●事業の実効が上がるよう積極的に取り組む。本年度の冬期増嵩経費措置事業は、道路局部改良や河川改修、治山など282件・30億7千万円の計画であるほか、市町村に冬期間の雇用の場の確保を要請している。

(10)食の安全安心について

○北海道産品を売り込み、良質・安全を打ち出すのであれば、消費・賞味期限の設定作業に道が支援・参画することを検討すべきではないか。

●原料や製法に精通している食品事業者が自らの責任において、科学的・合理的根拠に基づき設定することが重要。道としてはガイドラインの指導徹底を図る。

(11)障がい者自立支援について

○応益負担等の導入で、障がい者自身も施設関係者も苦しんでおり、政府与党も制度見直しを検討せざるを得なくなった。応益負担凍結と道の独自支援への所見を再度聞く。

●制度の定着が図られるよう努めるとともに、関係者の意見を聞きながら、国に必要な提言や要望を行ないたい。今年度内に策定する工賃倍増5カ年計画に、本道の特性を踏まえた取組みも盛り込みたい。

(12)全国学力テストに関して

○教育長は学力向上のため「学校改善支援プラン」を取りまとめるとしたが、一方で学力テストに向けては「普段の授業を大切にし、特別な練習をして臨むものではない」旨の答弁がある。プランはどういう方向性で、どのようなメンバー構成で取りまとめるのか。

●国からのデータを多面的に分析し、確かな学力を身に付けさせる具体的改善方策を示すために策定するものであり、校長会や大学教授等学識経験者等で構成している。

○指導法の改善に資するのが目的ならば、悉皆ではなく抽出調査で十分だ。昨今は学力テスト対応を売り物にする塾すら出現している。このままでは結果公開をめぐる論議が続くことも予想される。抽出調査への転換を国に申し入れるべきだ。

●国は意識調査や関係団体等の意見を踏まえ、調査対象・事項等を決定したと承知。学力や学習状況の実態を把握する方法として悉皆調査も意義があると考えており、今後も文科省の実施方針を踏まえ適切に対応する。


<再々質問>

(1)行財政改革の取組みについて

○知事は二年間の緊急対策を我慢すれば財政基盤が固まると言い、それを約束して知事選に臨んだのだ。ところが再選した途端、いとも簡単にひっくり返した。しかも任期を超える4年間にわたって耐えろと言っているのだ。これは、どうみても道民との約束違反だ。不透明なままで次の対策に移行することは許されるべきでない。

●中長期収支試算は機械的に推計せざるを得ない面があるが、結果として道民に更なる負担・痛みをお願いすることについて極めて重く受け止めている。

(2)支庁制度見直しについて

○地域が苦しんでいるのに、道が地域を見捨てる様な姿勢は取れば、道自らが地域の格差課題に手を貸すものだ。地域や道民と協議したはずの支庁制度見直し方針が、道庁内部だけの検討で次々と変質しており、地域との協議からやり直すべきだ。

●この改革を進めるためには、市町村はもとより道民の理解・協力が大切であり、この度示した「新しい支庁の姿」についても幅広く意見を聞きながら検討を進めたい。

(3)地域医療対策について

○解決は地域任せとの知事の姿勢では、地域の医療基盤は崩壊すると危惧する。責任ある立場で、財政面を含め地域事情に応じた医療確保対策を講じることに参画すべきだ。

●区域ごとの検討会議で十分協議し、道は情報提供や助言に努める。補助制度を最大限活用し市町村が行なう通院車両や医療機器の整備支援のほか、国に地方財政措置の充実や診療報酬の見直しを、今後も強く要望する。

(4)道民への説明責任について

○財政再建、支庁制度、高校再編、病院・消防の広域化といった問題は、地域・道民の理解・協力を得られないまま進めては単なる地域切り捨てだ。知事及び地域出先機関を含めた職員による説明責任についての知事の所見を伺う。

●現在、道が進めようとしている様々な取組みに関し、適切な情報提供に努め、十分な議論をすることが大切であると考え、今後もきめ細かな道政展開に努める。

<指摘>

(1)直轄事業負担金について

○予算計上は年度当初に総額を盛り込むのが当然であり、二度と保留すべきでない。

○国道等の維持管理は国の責任であり負担すべきでない。制度改正に向け努力すべきだ。

(2)消防の広域化について

○これこそ地域の安全安心が崩壊の危機に追い込まれる典型だ。国が財政を理由に地域を切り捨てようとする手法であり、それを押し付けるだけでは道の存在価値はない。


 長尾 信秀(北斗市)

(1)公立高校の再編問題について

○小規模校は教職員や地域住民等との距離が近く、個々の能力・個性に合った学習指導・進路指導が可能となる。学校規模のみを再編の条件にすべきではない。

●きめ細かな指導や特色ある教育活動ができる一方で、教育課程編成への制約や生徒同士が切磋琢磨する機会が乏しい等課題があり、一定規模の生徒・教職員で教育水準の維持向上を図る必要がある。

○郡部や市町村の小規模校と都市周辺の小規模校では教育活動に質的差異が生じている。要因をどのように分析し、解決を図ろうとしているのか。

●都市部周辺地域では都市部の学校を希望する生徒が多く、結果、周辺校は地元卒業生が少ない傾向にある。小規模校も特色ある高校づくりに努めてきたが、引き続き中卒者数が大幅に減少することから、再編も視野に新しい高校づくりに努める必要がある。

○再編・統廃合は財政面だけが強調されていないかと懸念する。高校配置計画は地域から十分理解を得ていると考えるのか。

●通学区域ごとに意見聴取と計画内容を十分説明に説明し、意見を参考に策定した。

○教職員の年齢バランスを図る観点から、将来の教職員採用をどう計画しているのか。再編による教職員の再配置についての考え方は。

●退職者や異動、再任用状況を勘案し登録数を決定している。教員配置は地域実情や教科、年齢構成を十分考慮しており、この度の配置計画により教員配置数が少なくなるが、各年度とも上回る退職者見込まれており、新採用により年齢バランスは確保できる。

○高校再編により私立にどのような影響が懸念されるのか、私学との協議・意見集約の状況と、それがどのように再編計画に反映されたのか。

●大幅な中卒者数の減少で、私学は大きく欠員を抱えるなど厳しい状況にあると認識。再編計画策定にあたっては、これまで同様、公私協議会等を通じ十分協議した。

○中高一貫教育を実践している高校の内、何校が再編計画に上がっているのか。中高一貫教育のあり方・進め方についての基本的な考え方は。

●導入した学校の教育実践の取り組みや成果等を見極め、独自に設置している市町村等に情報提供を行なうなど、取組みが一層促進されるよう普及に努める。この度の計画では一貫教育校の再編はないが、連携型については一学年全体が40人以下で生徒増が見込めない場合は、当該市町村との協議の後、再編も含め検討する。

○再編に伴い遠距離通学となる家庭に対し通学費補助制度を示したが、希望学科が閉科となり遠距離通学となる場合も対象にすべきだ。

●補助制度は当該市町村に高校が存在しなくなり遠距離通学となる生徒に支援する制度であり、高校所在市町村の生徒は対象としていない。

○補助要件を所得限度額の基準額以内の世帯としている。比較的、一次産業地域に小規模校が多いが、算定にあたり地域性を考慮したのか。控除額を13,000円とした根拠と下宿費補助額・期間の考え方、対象外となる場合、どのようなケースが想定されるか。

●基準は総務省調査の道内平均収入602万円とし、控除額は高校のない市町村の保護者との均衡を考慮した。下宿費は道内の間借り平均額35,000円から通学控除額を引いたものであり、期間は募集停止の前年度に中学生であった者も受給できるよう5年間とした。通学費が実費支給されている生活保護受給者は対象とならない。

○バス、JRが想定されているが、運行時間帯・本数に不安な声がある。関係機関に対し協力要請等しているのか、市町村独自に通学バス等手段を考えているケースはあるのか。

●JR北海道に調整を要請している。通学バスの検討を行っている市町村は承知しない。

○地域によっては道立の農業、水産、商業、普通科の高校や市町村立高が近接している。将来的には職業学科を集約し、核となる新しいタイプの高校編成も必要ではないか。

●地域産業の特性に応じた学科への転換や、複数学科を持つ学校や総合学科等への再編整備も検討するほか、学科間の連携を含めた取組みなど幅広く検討したい。

(2)警察行政について

○近年、刑法犯認知件数が減少しているが、要因をどう分析し、凶悪化している現況をどう捉えているのか。凶悪化が多くなる中、捜査を進める上で障壁となるものは何か。

●地域や団体等による様々な安全・安心の取組みに加え、道警での抑止総合対策や捜査活動基盤整備等推進の相乗効果によると考える。一方で、社会情勢の変化を背景とした凶悪事件が発生するなど、治安情勢は依然として厳しい。スピード化や広域化、ネットの利用、多様化・不透明化する暴力団等犯罪組織の存在が一層困難化・長期化している。

○洞爺湖サミットに向け、特に留意している点や課題は何か。

●税関、入国管理局、航空会社等で構成する水際対策協議会を発足するとともに、沿岸防犯協力会との沿岸警戒、公共交通機関やライフライン等へのテロ未然防止を目的とした協議会の設立等で、警備諸対策を講じている。

○時代背景や犯罪の質的変化、犯罪型が地方に移行傾向にあるなど、警察署の再編・整備が必要ではないか。市町村合併に伴う交番・駐在所の見直しについての所見は。

●効率的な運営と住民の利便性確保の観点で、可能な限り警察署の管轄区域と行政区画を一致させる見直しをしてきた。交番・駐在所の再編計画はないが、人口動態、事件・事故の発生状況を総合的に検討し、適時適切に対応したい。

○交番等いわゆる地域警察官の検挙率は増加しており役割は重要だが、今後の課題は。

●地域住民の最も身近な存在として果たすべき役割は極めて大きいと考え、今後も住民や関係団体等との情報交換や合同パトロール等、安全安心な地域社会の実現を図る。

○地域からは、交番の警官常駐や地域パトロール強化の要望が多い。地域の治安確保のためには交番警察官の増強が必要ではないか。

●14年度以降、緊急増員された970人の内、交番・駐在所等の要員を249人増員したほか、パトカーによる警らを70人増やすなど、地域警察官の増強を図ってきた。

○空き交番対策として過去3年間、どの程度増員したのか。空き交番は解消されたのか。

●交番勤務員132名、交番相談員85名の増員、16交番の統廃合等により、空き交番を解消した。しかし事案によっては全員が対応にあたる場合もあり、一時的に不在状態となることもあることから、可能な限りパトカーや隣接勤務員の立ち寄り等で補完している。

○函館方面9警察署の中で函館中央警察署は検挙率24%で、下位に止まっている。北斗市が誕生したことからも、人員の再配置や人口急増地域への交番新設を考えるべきだ。

●交番の新設や統廃合、駐在所から交番への変更等については、人口動態や事件・事故の発生状況等を総合的に検討し対応している。

○警察官一人当たり平均負担人口は。負担人口の偏りは方面本部ごとの活動の差によるものと考えるが、考慮されている条件は。

●平均負担人口は539人で、本部を含めた札幌方面520人、函館方面557人、旭川方面573人、釧路方面596人、北見方面542人であり、負担人口に加え、犯罪や事故発生状況等の業務負担や地理的条件を考慮し、警察力均衡も考慮しつつ配置している。

○各方面本部間や署ごとに業務負担の格差は生じていないのか。健康管理対策は。

●大きな較差が生じないよう、常に配置定員の見直しや業務の合理化等を行い、是正に努めている。休暇取得促進や医師の指導、健康相談等で、心身の健康保持に努めている。

○サミットは安全・安心な北海道を世界に発信できる好機だ。警備責任者である道警本部長の決意は。

●道及び関係機関・団体との連携、道民の理解・協力の下、各国首脳の安全確保と行事の円滑な進行確保で、警備諸対策の万全を期す。

 

 蝦名 清悦(札幌市北区)

(1)生活困窮世帯に関わる課題について

○北海道の生活保護の被保護者数は全国一で推移しており、人口比で全国の2倍以上、42人に1人の被保護状況である。この状況への知事の認識と対応についての所見は。

●社会的要因としての有効求人倍率や完全失業率の水準や高齢単身世帯の増加、離婚率が高いなどが影響している。社会保障制度の根幹をなす生活保護制度は重要と認識しており、生活困窮者への必要な保護が適切に行われるよう努めて参る。

○07年度から15歳以下の子供を持つ母子家庭に対する母子加算が削減された。生存権の理念に反すると提訴の動きもある中、減額の影響と妥当性についての見解は。

●一般の母子世帯との公平性を図る観点からの見直しであり、生活水準が急激に低下する場合の配慮と就労収入を得ている等の場合における給付制度も創設された。 道も母子世帯の個々の状況把握と必要な指導援助について適切に対応する。

○母子家庭の児童扶養手当も、来年4月から受給5年を超過した場合に減額されることが決定されているが、当面凍結の動きもある。法の見直しが必要と考えるが見解は。

●政府与党は「就業意欲がみられない者についてのみ2分の1を支給停止する」との方針。厳しい雇用情勢等の本道の実情を十分に踏まえた措置となるよう国に要請して参る。

○厚生労働省で生活保護費の基準額の引き下げと級地制度の見直しを検討していると聞くが、財源論に基づく「低位平準化」でないか。この動きに対する見解は。

●国は平成20年度予算編成を視野に入れて、世帯人員と支出の関係や消費水準の地域差など様々な角度からの検討と承知する。道としては、国民生活の実態を十分踏まえた議論が重要と考え、国の検討状況を注視して参る。

○本道の厳しい雇用情勢では就労の機会がなく自立助長の観点からの就労支援が求められる。被保護者に対する就労支援の施策の展開についての見解を伺う。

●各福祉事務所では、ハローワークと連携した「生活保護受給者等就労支援事業」やハローワークの就職活動支援セミナーを活用した就労支援に取り組んでいる。

○「母子家庭の母の就業支援に関する特別措置法」が成立している。この法の趣旨に沿った施策の状況と、実効性について伺う。

●道は「母子家庭等自立促進計画」に基づき、求人情報の提供や就職等の相談や市町村と連携して教育訓練講座や資格取得の経費に対する助成など実施。母子家庭等就業・自立支援センターでは、平成18年度8,647件の相談があり、うち520人が就職した。

○準要保護世帯児童の就学援助費が国庫補助から一般財源化された。市町村では就学援助基準の見直しや給付の減額が行われ、義務教育でも機会均等が脅かされる状況だ。この状況への認識と援助への対応について教育長の見解は。

●就学に必要な事業費が交付税措置されていることを踏まえ、先般も来年度予算編成に向け適切に対応するよう市町村教育委員会及び市町村長に文書で要請したところ。今後とも各種会議などあらゆる機会を通じて働きかける。

○三位一体改革は、様々な分野で地域における格差や歪みを生み出した。地域に与えた影響への認識と地域の格差等を是正するため国に強く働きかけるべきだが見解は。

●地方交付税の削減などが、地域間の格差拡大や地方財政運営に深刻な影響を及ぼしたと認識。地方交付税の復元・増額や地方の財政基盤が確立について、道内市町村や地方六団体と連携し全力で取り組んで参る。

○市町村学校では、受益者負担が拡大され教育費の保護者負担は多額となっている。この負担実態への教育長の認識と負担軽減の取組みについて伺う。

●「学校教育費」は平成16年度と14年度では、小・中学校ともに2.0%程度増加した。市町村教育委員会には、設置者が負担すべき経費の予算措置の要請とPTA会費等の軽減についても通知した。今後とも様々な機会に通じて働きかけて参る。

○05年度から要保護世帯の高校就学費が生活扶助として給付となったが、授業料の未納問題が取りざたされている。生徒への督促でなく保護者への指導を徹底すべき。

●各福祉事務所の家庭訪問の際に、高校授業料の納付状況を確認し、納付を指導している。取組みの徹底と各教育委員会との連携で未納防止対策に努めて参る。(知事)未納が生じた場合、福祉事務所に納付指導の要請をするよう18年2月に各道立高校へ通知した。各学校において保護者との面接等を通じ納付の指導に努める。(教育長)

○灯油の価格が高騰しており、生活困窮者にとっては一層深刻な問題だ。困窮世帯に対する灯油価格高騰に係る救済措置について所見を伺う。

●これまで、高齢者や母子世帯等を対象とした無利子貸付制度の実施や市町村が行う灯油等の冬期増嵩経費の支援事業に対し助成を実施している。また、11月29日、国に対し低所得者の世帯などへの支援措置を要望したところ。

(2)後期高齢者医療制度について

○参議院選挙後、国は高齢者医療の軽減措置を急遽、講じることとしたが、制度は4月にスタートされる。準備作業や道民周知に問題はないのか所見を伺う。

●保険料納付の特例を条例に設けることや凍結内容の周知について市町村に通知した。道は、広域連合等の準備作業が円滑に進むよう必要な助言と広報に努めて参る。

○この度の軽減措置では、従来からの保険加入者と新たに適用となる被扶養者との間に不公平が生じ混乱が増幅する。制度を凍結し議論し直すべきと考えるが所見は。

●負担の激変緩和として凍結等の措置と承知。医療保険制度の安定的な運営が重要で、国の動向を適切に把握しながら制度の円滑な実施に万全を期す。

○今回の軽減措置により、市町村は国保会計の負担増加や電算システム変更なども余儀なくされた。当然、国において措置されるべきと考えるが所見は。

●負担軽減措置によって生じる費用は全額国費負担と承知する。電算システム改修経費も国が適切に対処することとされている。全国知事会を通じ、この度の凍結に伴う財政措置が確実に講じられるよう、あらゆる機会を捉え国に対し要望して参る。

(3)療養病床の削減について

○再編に際し、受け皿となる入所施設の確保、入所費用への配慮、さらに老健施設等への円滑な転換措置も講じる必要がある。課題にどう対応するか所見は。

●入院患者等からの相談窓口を保健福祉事務所に設置した。今後、高齢者保健福祉圏域で必要な情報の共有や調整を図る。老健施設への円滑な転換を図るため、施設基準の緩和や財政支援等の必要な支援を国に対し提言・要望して参る。

(4)道営競馬について

○競馬改革ビジョンでは、収支均衡の見通しが破たんした場合は競馬事業を廃止するとしているが、これでは産地の運営改善への参画の妨げになると懸念するが所見は。

●ビジョン案に基づき産地一体となり抜本的な改革を進め、単年度収支を均衡させていくことで競馬事業の継続と産地の活性化を目指したい。

○競馬事業は道財政の観点からだけでなく、中長期的視点に立った軽種馬生産業と関連産業の発展という観点からの対策をビジョンに盛り込むべきだが所見は。

●道営競馬の開催は、軽種馬経営の安定や地域の雇用・経済面でも重要な役割を果たしている。ビジョンで示した構想を着実に実践し産地の一層の活性化を図って参る。

(5)警察の職務執行と人権擁護に関わる課題について

○本年9月に改正道路交通法が施行となり、免許証の「提示義務」が規定されたが、提示義務の要件、罰則、取締り手法や権限の変化等を含め改正内容について伺う。

●改正前は、酒酔い運転等の5つの違反が認められる運転者に対して免許証の提示を求めることができ、運転者の提示義務と罰則について規定されていた。改正後は、交通違反を犯した場合や交通事故を起こした場合にも免許証の提示を求めることができるとされ、運転者の提示義務の範囲が拡大された。取締りの方法は変わらない

○とりわけ身体拘束・逮捕にあたっては人権擁護の点からも慎重を期すべきで、乱用にわたることがあってはならない。交通取締りにおいて強制力を伴う職務執行権限と人権擁護にかかわる課題について道警本部長の所見は。

●交通違反の捜査に当たり、法令等を遵守し基本的人権を尊重しつつ適正な捜査を推進し、公共の安全と秩序の維持に努めているところ。


<再質問>

(1)生活困窮者世帯に関わる課題について

○道民生活を直撃する国の施策や制度検討については、困窮する道民のために国に対して身体を張ってでも見直しを迫るべきだが、熱意は伝わらない答弁だ。道民生活の痛みをどう受け止め、どのように対応するのか知事の認識と決意を伺う。

●低所得の高齢者、障がい者、母子世帯の方々など社会的に弱い人たちが安心して生活できる地域社会の実現は大変重要と考える。医療費助成などの独自施策や生活に必要な相談支援体制の充実を図って参りたい。国に対しても、低所得者の生活水準の向上など本道の実態を訴えながらこれまで以上に積極的に提言・要望して参る。


 岡田  篤(釧路支庁)

(1)農業者・農村支援について

○品目横断的経営安定対策は農業者を差別・選別する政策だと再三指摘してきた。予想通り小規模農家の組織化は進んでいない。今年の農家所得は大幅に減少するとの不安・不満が広がっているが、道は政策効果をどう認識し、所得の影響をどう把握しているのか。

●生産性向上が著しい小麦の支払基準がこれまでを下回るとの意見があり、生産努力が報われるよう国に要望した。本対策導入により認定農業者数は着実に増加している。

○黄ゲタ支払は3月であるため組合勘定が12月清算の農家にとって実態に即していない。申請手続きが複雑であることも加わり、77%が不満を持ち65%が新制度を求めているとの調査もある。参院で可決された戸別補償制度の導入を目指すべきだ。

●意欲ある農業者の主体的な経営改善の取り組みが重要と考えており、専業的農家への施策の集中のもと品目横断対策を基本に取り組みたい。

(2)漁業経営安定対策について

○来年4月から漁業経営安定対策事業がスタートするが、これも差別・選別政策だ。制度活用可能な経営体数は全体の9%に過ぎない。組合員に不公平感が出るとの意見もあるが、知事の認識は。

●収入変動による経営影響を緩和するのが目的であり、本道漁業の発展を図る上で重要。一人でも多く制度を活用し経営改善が進むよう、系統団体と連携して取り組む。

○道は所得要件268万円に満たない経営体に対し、制度の活用が図られるよう収入増大や経費削減等の経営改善の取り組みをサポートするというが、具体的な対策は。

●系統団体と共に対策協議会を設置し、省力化機器の導入や漁獲物の付加価値向上等計画づくりを促進するほか、経営指導や機器整備の支援等で対象となるよう取り組む。

○制度は多種多様な本道漁業の実情を無視したものであり、国に対象要件の見直しを強く求めるべきだ。

●関係団体との連携のもと制度の見直しを求めており、引き続き、国に働きかける。

(3)森林の整備について

○道は森林吸収源対策促進のため、森林経営算入対象の森林を現状61%から70%まで引き上げるとする計画を策定したが、具体的にどう取り組むのか。

●手入れがされていない森林に対し、6年間で10万haの間伐を実施するほか、伐採跡地への造林や木質バイオマスの促進、道民参加の森林づくりに積極的に取り組む。

○道は既に43,000haの道有林整備を目標としているほか、民有林の間伐や無立木地の解消に取り組むとしたが、公共造林事業で実施した場合でも所有者負担が3分の1であり、取組みが遅れる可能性がある。道も相応の負担が生じるなど多くの課題があるが、どのように打開しようと考えているのか。

●所有者負担のない間伐モデル事業等に取り組んできた。道負担の軽減を図るために公共造林事業を起債対象となるよう国に求めたほか、造林予算確保に向け取り組む。

○道では森林環境税導入に向けた検討を開始し、専門委員会で議論が重ねられているが、自治体や住民が納得のできる財源の使い道を、しっかり示すことがまず必要だ。

●委員会議論を公開しているほか市町村への説明に努めており、今後、温暖化防止に貢献する事業に必要な費用負担の方法など基本フレームについて、年明け早々に出したい。

(4)交通安全対策について

○民間監視員の導入や違反車両使用者への放置違反金適用など、改正道路交通法が施行されたが、新たな駐車対策制度の効果を道警はどのように把握し、認識しているのか。

●札幌市の主要地域で調査した結果、違法駐車の7割減少、駐車違反取締り要請は半減したほか、札幌中心部の路線バスの運行が1割短縮するなど道路交通の円滑化が図れた。また、駐車車両への衝突事故が2割減少したなど、相当の効果が見られている。

○当初札幌市だけでスタートしたが、小樽市に加え、他の都市でも制度導入を検討すると報じられた。今後どのように取り組もうとしているのか。

●各都市の違法駐車の実態を十分に分析の上、効果的な運用に努めたい。

○ススキノ地区等では、特に夜間の違法駐車が後を絶たず制度導入の効果が見えないとの声があるが、今後どのような対策を取ろうとしているのか。

●最重点に取り組んできたが、今後も警察官と駐車監視員との連携を一層密にして、効果的な取締りを推進し違法駐車の抑止に努める。

○全国的に放置車両の確認標章取付け件数はアップし、逆に交通違反切符による告知件数は低くなったと報じられたが、本道の傾向は。

●法施行後1年間の確認標章取付け件数は13万3093件で、うち違反切符での告知件数は3万6764件であり、施行前より2割増加。告知件数割合は27.6%で全国平均を4.7上回っており、運転者責任の追及を図っている。

○放置違反金は、道に納付され一般財源に計上されると承知する。昨年度は6月施行以降8億4600万円にのぼると報じられたが、今年度は現在までどの程度納付されたのか。

●4月から10月までの間の納付金額は、6億81万4千円である。

○その納付金は、どのように執行しているのか。

●特定の事業に充てる収入ではない一般財源として取り扱うこととされている。

○放置違反金納付の上昇理由として、運転者ではなく使用者として納付すると免許点数が減点しないことが上げられる。真面目に出頭した人が減点されるという「正直者が馬鹿を見る」ような事態が生じないよう、制度是正を図るべきと考えるが見解は。

●本制度は運転者責任が追求できない場合には使用者責任を追求できる「逃げ得」問題を解消し、放置駐車違反を抑止しようとするものであり、着実に効果が現れていると認識している。

○身障者らが利用する駐車禁止除外措置はこれまで特定の車に対して標章を発行していたが、9月から障がい者本人に交付するよう規則が改正された。新たな交付申請者はどの程度にのぼっているのか、改正についてどう対象者に周知徹底を図ったのか。

●改正後の2ヶ月間を前年対比したところ、19年は3,618件で18年の2,528件から1,090件増加した。広報は新聞報道のほか団体等に対する説明及び福祉関係パンフレットへの掲載、道警HPにより広く行なっている。

○道警は事故防止策としてデイ・ライト運動に力を入れていると承知する。ノルウェー等が義務化している一方で、オーストリアでは燃費悪化や光に目が奪われる危険性から来年には廃止するなど、評価が定まっていないが、メリット・デメリットをどう認識し、今後取り組むのか。

●運転手の交通安全意識を高めるほか、他のドライバーや歩行者等が車の存在に早く気付くなど事故回避効果があると考える。燃費が若干悪くなるとの指摘があるが、運動を実践している企業からは事故の減少につながっているとの報告もあり、引き続きデイ・ライト運動の浸透を図りたい。


<再質問>

(1)森林環境税について

○森林環境税の検討にあたっては、市町村が行なう間伐や枝打ちなどの事業を使途に含めるなど、地域が納得できるような対策を検討すべきだ。

●専門委員会では間伐や植栽等の森林吸収源対策や自然保全対策等の事業が必要との意見も出されており、森林保全はもとより地域経済活性化につながる森林資源の活用策についても、議会議論はもちろん市町村意見を十分聞きながら検討する。

(2)交通安全対策について

○放置違反金は19年度で13億円程度の歳入を一般財源で見込んでいる。この一部を信号機をはじめとする交通安全施設の整備に振り分けるべきだと考えるが、知事の所見は。

●交通安全施設はこれまでも計画的な整備に努めており、厳しい財政状況だが、今後も道民の安全・安心を確保するため必要な整備に努力する。


 三津 丈夫(帯広市)

(1)上川支庁職員の不祥事について

○旭川土現職員が入札妨害容疑で逮捕された。相次ぐ不祥事への所見、責任は。

●公務員倫理確立に向け取り組む中、不祥事が続いたことは、道民に申し訳なく、任命権者としての責任を強く感じている。職員の先頭に立ち信頼回復に取り組みたい。

(2)道の行財政運営と国の地方財政運営について

○道財政悪化への「三位一体改革」の影響は。

●極めて多額な交付税削減と併せ三位一体改革が進められ真に構造的な歳入歳出のギャップが生じた。今後も多額な収支不足額が見込まれる極めて危機的な財政状況だ。

○来年度以降の地方交付税等をどう見通しているのか。

●現時点では、20年度は道税交付税合わせて1兆4千億円と試算している。

○地方公共団体財政健全化法への認識は。

●財政状況の把握を可能とし、自主性を重んじた財政再建を促す仕組み。財政指標を公表、住民理解の下で健全化を図ることは、地方分権の視点からも意義がある。

○実質公債費比率はどう推移すると見込んでいるのか。

●金利上昇、標準財政規模等の状況で比率は変動するが、新たな収支対策では投資的経費や行政改革推進債等の起債を計画的に縮減し、実質公債費比率は相当程度改善できると考える。

○夕張市の財政再建計画に対する道の役割をどう考えているのか。

●財政再建と地域再生が着実に進められるよう引き続き必要や支援協力を行う。

○健全化法の施行で過大で長期の住民負担のおそれがある。施行当初に限ってでも、道として緊急避難的に特別な対策を講じるべきではないか。

●市町村は法施行を待つことなく早期に自主的な健全化を図る必要があるため、今年度、市町村財政健全化支援室を設置、助言・協力を積極的に行っている。今後とも早期健全化に向け市町村と一体で取り組む。

(3)指定管理者制度導入後の検証について

○道有46施設で指定管理者制度が導入されている。どう検証しているか。

●特性に応じた利便性向上の取組、利用者調査結果等から総じて良好な施設運営が図られている。しかし、一部で導入後課題が明らかになり、必要な調整を行っている。

○指定管理者が十分な事業活動ができる運営環境か。労働条件はどうなっているのか。

●民間事業活動と同様の必要経費を措置している。労働条件は管理者が対処すべきものだが、道としても業務報告書や現地調査で管理業務実施状況を把握している。

(4)独立行政法人化の考え方について

○道立試験研究機関の改革は道民に最大限のメリットをもたらすものでなければならい。独法化のメリット、課題をどうとらえているか。

●道民や企業のニーズに迅速かつ的確な対応が期待できる。一方で、初期費用や経常経費の抑制、各研究部門の専門性発揮、道との緊密な連携、道民の誤解や不安の払拭等に留意する必要がある。

○独法化により議会の関与の度合いが後退、議論も薄められると危惧するが。

●住民サービスに関わる事項や業務運営に大きな影響を与える事項等は議会議決が必要。評価や事業実施結果も議会に報告、意見を伺うようにしたい。

○独法化によって経営的に自主自律が求められ、道の関与は減る。どう連携を図るか。

●制度的な仕組みを通じ、設立団体である道の意見が経営に十分反映される。

(5)道内経済の景気回復と雇用問題について

○国税は法人税伸び悩みで予算割れすると言う。道の法人事業税の状況はどうか。

●法人事業税は予算で道内法人1.4%増、道外法人0.3%減で全体は横ばいと見込んだ。10月末調停の状況は、道内0.5%減、道外6.7%減で合計で2.3%、18億円の減。金融保険業の大口法人の所得の大幅減等の影響と考えている。

○道内の非正規労働者の状況、それに対する道の指導は。

●厚労省調査では、15年の道内非正規労働者の割合は38.8%で、11年調査より7.5ポイント上昇している。働き方に見合った均衡ある処遇や非正社員から正社員への転換促進の普及啓発を進める。

○正規社員化促進のため、制度融資や企業立地補助金の対象要件に加えてはどうか。

●一般的には制度融資の条件にするのはなじまない。企業立地補助金では一定数以上の常用雇用増加を要件に常用雇用への誘導を図っている。

(6)郵政民営化における道内影響について

○民営化の道内影響を見極めていかねばならない。既に160局での集配業務が廃止されたが、郵便局ネットワークの維持にどう対応してきたのか。

●集配業務等見直しに際して、道町村会と連携し、ネットワーク機能維持を郵政公社、総務省に要請した。

○郵政事業の4分割の影響への認識と対応は。

●ネットワーク機能維持、地域住民の利便性確保に向け、動向を注視、必要に応じ、国に発言するなど適切に対応したい。

(7)建築確認申請における道内経済への影響について

○建築基準法改正の影響で建築確認申請、住宅着工が落ち込んだ。道の対応は。

●国が手続き簡素化の規則改正等をしており、この内容の周知徹底など、申請や審査の円滑化に努めている。

○冬を迎えた本道での申請審査、着工の遅れによる影響はより厳しいものがある。

●国に確認手続き簡素化を働きかけるなど、審査の一層の迅速化などに努める。

(8)消防の広域化について

○広域化に際しての職員の身分保障、賃金や勤務条件等を明確にすべきだ。

●具体的内容は広域化消防運営計画で定められる。道としては、この計画に職員の処遇等について可能な限り具体的に定めるよう助言等をしていきたい。

○消防、救急、災害救助、予防等の専任化は財源が必要。道はどう役割を果たすのか。

●広域化により人員や財源の効率化や充実強化が図られ、この活用で職員専任化が可能と考える。

○一部事務組合や市町村、それぞれの議会等との連携に、道はどう関わってきたのか。

●道消防広域化等検討協議会での議論、地域別説明会等を通じ、広域化の必要性を周知してきた。今後も積極的な情報提供で広域化への理解が得られるよう努めたい。


<再質問>

(1)道の行財政運営と国の地方財政運営について

○国が地方に痛みを押し付けてきたことが道財政の悪化に結びついているのは明らか。真の行財政改革のために、国の地方財政運営の是正をどう求めていくのか。

●交付税総額の増額確保等を国に強く要請してきたが、なお縮減が続いている。道内市町村をはじめ地方六団体とも連携し、あらゆる機会を通じ国に働きかけていく。


<指摘>

(1)夕張市の財政再建について

○18年間に及ぶ計画を短縮するのは北海道のリーダーシップにかかっている。知事を先頭にあらゆる手法を考え、対処すべきだ。

(2)指定管理者、独法化について

○目的がコストからスタートするのはいかがか。誰のため、何のたけという論点整理が極めて不明確なままだ。道立病院まで、指定管理者の検討が出てきたが、なじむものではないと考える。

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4.委員会における主な質疑

(1)常任委員会・特別委員会

○総務委員会では、小谷毎彦(北見市)議員が11月6日に新たな行財政改革の取組みについて質疑。

○総合企画委員会では、木村峰行(旭川市)議員が10月11日に新しい総合計画(案)について、北口雄幸(上川支庁)議員が10月11日及び12日に新しい総合計画(案)について、12月11日に地域政策総合補助金における高齢者等の冬の灯油支援について、福原賢孝(檜山支庁)議員が10月12日に新しい総合計画(案)について、林大記(札幌市南区)議員が10月12日に新しい総合計画(案)について質疑。

○保健福祉委員会では、道下大樹(札幌市西区)議員が11月6日に温泉施設の可燃性ガス対策について、市橋修治(後志支庁)議員が11月6日に医師確保対策について、11月27日に小児科医療の重点化計画(案)及び北海道周産期医療システム整備計画(見直し計画)案について、高橋亨(函館市)議員が11月27日に北海道病院事業に関する次期計画について質疑。

○経済委員会では、橋本豊行(釧路市)議員が11月6日に季節労働者対策及び高等技術専門学院中長期ビジョンについて、11月27日に「高等技術専門学院の新しい推進体制に関する基本方針(案)・高等技術専門学院中長期ビジョン」について、須田靖子(札幌市手稲区)議員が11月27日に灯油価格問題について質疑。

○農政委員会では、北準一(空知支庁)議員が11月6日に農業経営安定・米対策について、11月27日に北海道競馬改革ビジョン案について、伊藤政信(札幌市厚別区)議員が11月27日に北海道競馬改革ビジョン案について質疑。

○水産林務委員会では、滝口信喜(室蘭市)議員が11月27日に職員の不祥事について質疑。

○建設委員会では、田村龍治(胆振支庁)議員が12月11日に上川支庁の職員の不祥事について質疑。

○文教委員会では、平出陽子(函館市)議員が11月6日に特別支援教育について、河合清秀(岩見沢市)議員が11月27日に新しい教育局の姿(原案)について、12月11日に免許教科外教科担任について、池田隆一(小樽市)議員が11月27日に新しい教育局の姿(原案)について、佐々木恵美子(十勝支庁)議員が11月27日に「特別支援教育に関する基本方針(仮称)素案」に係る道民意見の概要及び対応方向について、12月11日に道立学校授業料等の未納対策について質疑。

○新幹線・総合交通体系対策特別委員会では、市橋修治(後志支庁)議員が11月7日に北海道新幹線について質疑。

○食と観光対策特別委員会では、小林郁子(札幌市中央区)議員が12月11日に新しい北海道外客来訪促進計画(案)について質疑。

○北海道洞爺湖サミット推進特別委員会では、中山智康(伊達市)議員が11月27日に北海道洞爺湖サミットについて質疑。

(2)平成18年度決算特別委員会

@18年度道決算

 18年度の道決算案を審査する決算特別委員会(星野高志委員長)が11月9日〜15日に開かれ、企業会計審査で小谷毎彦(北見市)議員が電気事業のあり方について、日下太朗(網走支庁)議員が石狩工水について、岡田篤(釧路支庁)議員が道立病院決算状況について、広域医療について、道立病院のあり方について、第1分科会(福原賢孝委員長)で木村峰行(旭川市)議員が保健福祉行政への道財政集中対策の影響について、先住民族国連宣言について、環境科学研究センターの独法化について、市町村の行財政運営について、夕張市の再建対策について、道財政集中対策について、岡田篤議員が保健福祉所管事項決算状況について、医療問題について、滝口信喜(室蘭市)議員がガン対策について、国の直轄事業のあり方について、支庁制度改革について、道財政問題について、小谷議員が市町村振興基金について、道職員の健康管理について、管理職のあり方について、道財政について、基金のあり方について、第2分科会で高橋亨(函館市)議員が道営住宅収納状況について、道道の維持管理について、北方建築総合研究所の独法化について、森林被害の復旧について、漁業の規制改革について、中小企業近代化資金貸付事業について、観光のくにづくりについて、中学・高校の部活動について、道美術品取得基金について、池本柳次(十勝支庁)議員が一次産業普及指導活動について、一次産業試験研究機関の独法化について、競馬改革ビジョンについて、長尾信秀(北斗市)議員が農業の担い手問題について、食の安全安心について、池田隆一(小樽市)議員が雇用対策について、教育に係わる保護者負担について、三井あき子(旭川市)議員が非正規雇用対策について質疑した。

 総括質疑では、岡田篤議員、木村議員、滝口議員、池本議員が知事の所見を質した。

<附帯意見>

1.道財政は、実質公債費比率が20.6%となるなど、非常に厳しい状況が続いている。道税や貸付金、使用料、手数料の未納額が約285億円、不能欠損額が約23億円に上っており、収納対策に全庁を挙げて全力で取り組むとともに、経済対策による税収増加対策を進めるべきである。また、選択と集中を基本に行財政改革の取り組みを徹底し、早期に持続可能な財政構造の確立を図るべきである。

1.道立病院の経営は、赤字額が年々増加する傾向にあり、累積欠損金は約612億円に上っている。平成20年度からの次期計画においては、財政健全化法や公立病院改革ガイドラインが制定される状況のもとで、医師の確保など十分な医療体制整備、地域で果たす役割、経営形態のあり方、繰り出し基準の見直し、病床利用率の向上策などを十分検討し、徹底した経営改善を進め、独立採算制の確保に向けた収支の均衡を図るべきである。

1.道営電気事業については、民間譲渡に向けて課題となる老朽化施設や不要機器の取り扱いなどの解決に努め、関係機関等との調整を十分に行い、必要な検討を早急に進めるべきである。

1.工業用水道事業については、単年度収支の黒字化に向けて、経営健全化計画の着実な推進を図るため、特に、石狩新港地域工業用水道事業については、関係機関との連携を一層密にし、需要の拡大に努め、経営の改善に全力を挙げて取り組むべきである。

A19年度小児総合保健センター決算

 なお、移転新築に伴い、道立病院事業会計に統合されることになった小児総合保健センター事業特別会計の19年度分決算(4〜8月)が、決算委員会に付託され、12月11日〜12日に審議が行われ、木村議員が小児総合保健センター決算について、小児総合保健センターの機能継承について質疑、知事総括質疑を行った。

(3)第4回定例会予算特別委員会

 第4回定例会予算特別委員会(沖田龍児委員長)は、12月6日〜9日に開かれ、第1分科会(勝部賢志委員長)で沢岡信広(北広島市)議員が警察官の犯罪・不祥事と再発防止について、殺人事件の時効について、交通事故・交通犯罪捜査のあり方について、行財政改革と政策評価について、稲村久男(空知支庁)議員が自治体病院等の再編について、地方財政健全化法について、夕張市における行政執行体制について、高橋亨(函館市)議員が北海道病院事業改革プランについて、地方財政問題について、行財政改革について、中山智康(伊達市)議員がエコツーリズムについて、苫小牧地方環境監視センターについて、消防広域化について、岡田俊之(渡島支庁)議員が支庁制度改革について、第2分科会で須田靖子(札幌市手稲区)議員が中小企業の受注機会の均等確保について、経済活動に関する原油高対策について、教育における公私の連携等について、日下太朗(網走支庁)議員が建築基準法について、森林整備について、水産業・林業関係試験研究機関の独立行政法人化について、北準一(空知支庁)議員が木質バイオマスの拡大推進について、農業の担い手・新規就農対策について、農山漁村交流プロジェクトについて、市町村再編と商工業団体の融合について、幌延深地層研究計画について、教育三法等について、梶谷大志(札幌市清田区)議員が道産牛肉の消費拡大について、道営競馬について、農業関係試験研究機関の独立行政法人化について、農業に係る原油価格の高騰について、道産業振興条例について、橋本豊行(釧路市)議員が次期雇用創出基本計画について、季節労働者対策について、産炭地域総合発展基金について、教育局再編について質疑した。

 総括質疑では、高橋議員が道立病院事業改革プランについて、地方財政問題について、行財政改革について、日下議員が試験研究機関の独法化について知事に質した。

<附帯意見>

1.この度示された、新たな行財政改革の取り組みの見直しの方向性は、道内経済の縮小均衡が危惧される。道民を初め、経済界、産業界の意見を十分に聞きながら、道民生活の安心、地方経済活性化の視点に立った行財政改革に全力で取り組むべきである。また、地方財政に危機をもたらしている国の地方財政運営の抜本的見直しを求めていくべきである。

1.新しい支庁の姿の原案は、関係法令との整合性にも問題があり、地方分権の理念やその行財政効果などの点で、いまだ十分吟味された内容とはなっていない。また、教育局の再編についても、地域の実態とはかけ離れた内容となっている。改めて、市長会、町村会、経済界などの論議を十分行い、拙速な結論は避けるべきである。

1.医師不足により、道民の生命を守るという最も基本的な役割さえ脅かされている現状を一刻も早く打開するため、総合的な地域医療対策について、スピード感を持って取り組むべきである。また、道立病院の経営見直しに向け、指定管理者制度導入等を盛り込んだ「病院事業改革プラン」素案が明らかにされたが、道内の公的病院が苦況にある中にあって、地域医療に対する道民の不安を助長させることのないよう、道は慎重な対応をすべきである。

1.原油価格の高騰が、道民生活や中小・零細企業、運輸業、農漁業を直撃している状況を重く受け止め、福祉灯油への助成など道の対策をさらに充実させるとともに、国に対しても引き続き強く支援を要望するなど、最大限の努力をし、不安の解消に努めるべきである。

1.道立試験研究機関の地方独立行政法人化が検討されているが、産業振興に向けて、地域や企業からの試験研究機関への期待は大きく、行革の観点のみでの検討であっては、将来に大きな禍根を残すことが懸念される。試験研究機関の見直しは、試験研究が着実に成果を挙げ、それが道民の財産となっていくとの観点で検討すべきである。

(4)道産業振興条例についての附帯意見について

 今定例会で、「北海道経済構造の転換を図るための企業立地の促進及び中小企業の競争力の強化に関する条例(通称・道産業振興条例)」が可決されたが、この条例による地域での実効性確保等のために意見を付すことを経済委員会で会派から提起し、各会派と協議の結果、可決に際し、以下の意見が付された。

<附帯意見>

1.それぞれの地域特性に配意し、地域間格差が生じないよう実効性の高い施策を講ずること。

1.企業立地の促進にあたっては、市町村がもつ地域特性を活かして地域経済の活性化につながる取り組みを促進したこと。

1.本道各地域から、全国はもとより海外への情報発信を積極的におこなえるよう販路拡大のための施策の充実に努めること。

1.道内それぞれの地域には、潜在的な能力をもつ多くの人材が存在している。こうした潜在力を掘り起こし、地域を支える優れた人材育成・確保にかかわる施策の充実に努めること。

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5.当面する課題と会派の対応

(1)知事の道政運営について

 4月に再選された高橋知事は、道の財政状況がさらに悪化したとして、公共事業費の大幅削減、職員給与の大幅カットの4年間にわたる継続等を柱とする「行財政改革の取組み」の見直し方針を打ち出した。また、この財政悪化を背景にして、支庁をはじめとする出先機関、道立高校再編、さらには道立病院を含む地域病院再編などが相次いで打ち出されている。こうしたトップダウン型で進み、庁内協議や地域論議が欠落する手法、さらには知事選公約をいとも簡単に、ほごにするような対応には、道内市町村からの反発も強まっている。

 こうした点を踏まえて、会派は、11月30日、高橋知事に対して「道政運営に関する提言」を提出した。知事の道政運営に係わり、道政運営や地域での重要課題への道民の理解・納得を得るための説明責任、施策・方針の議会での議論の保障、道行財政改革や緊急課題への対処が不十分であるとの観点から、伊藤議員会長等が知事に手渡し、早急な改善を求めた。

 

道政運営に関する提言

 なかなか回復できない経済・雇用、疲弊・衰退が進む一次産業など、北海道を取り巻く状況は、深刻さを増し、格差が広がるばかりだ。さらに、地域で暮らすために欠かせない医療や福祉、教育といった基盤が揺らいでいる。

 こうした、北海道、地域の課題解決には、道民一丸となって取り組んでいかねばならないとの立場から、当面する道政運営について以下提言する。

1 道民に対する説明責任について

 道財政再建、支庁制度、道立高校再編、病院及び消防広域化といった課題は、地域の理解・協力を得られないまま進めては、単なる地域切り捨てに終わる。

 構想策定の段階から、地域、関係者との双方向での検討が不足し、出された要望についても聞き置くのみで終始しがちなことへの地域、関係者の不安、不満は大きい。

 知事及び地域出先機関を含めた職員は、道民に対する説明責任を果たされたい。

2 議会における議論の保障について

 最近、重要案件についても、議員への提示が、定例会、委員会開催直前になるケースが多発している。また、報道等を通じて施策・方針を先行表明する例も依然として多い。

議会における議論を保障するために、議員に対する施策・方針の提示は、適切かつ速やかに行われたい。

 

3 当面する道政の緊急課題への対処について

 道の行財政改革の取組みにおける、2ヶ年の緊急対策が破たん、さらに4ヶ年に及ぶ緊急対策を講じるとしている。緊急対策破たんの責任を明らかにしつつ、地方財政を圧迫し続ける国との対峙、道の事業・施策の徹底した見直し等を進められたい。

 また、道立病院を含む地域医療対策、支庁制度改革、道州制特区緊急提案、危機管理体制の整備、石油価格急騰対策、建築基準法改正に伴う建築物の着工減少対策などの当面する道政の緊急課題に万全の対処をされたい。

(2)新年度国費予算編成について

 会派は、民主党北海道(鉢呂吉雄代表)、民主党北海道選出国会議員会(峰崎直樹会長)と共同で2007年予算編成や緊急課題への対処を求める中央省庁への要望・提言活動を 11月22日に実施した。要望事項は以下の通り。

2007年度国費予算に関する要望・提言

<文部科学省>

1.教育予算の確保・拡充について

 義務教育の機会均等、水準確保は憲法の要請に基づく国の重要な責務であるが、地方財政が厳しさを加える中で、自治体間の財政力格差が教育条件、教育水準の格差を招くことが懸念されている。広大な地域に小規模校が点在し、離島等を含む多くのへき地校を有する北海道においては、教育財政の逼迫が、全国水準との格差や市町村間での教育水準の格差をもたらしかねない。公教育に地域間格差が生じることのないよう、国の責任において予算の確保・拡充に取り組むこと。

2.私学助成について

 私学教育の重要性や公立・私立間の納付負担格差等の状況に鑑み、私立高等学校等の経常費助成等に対する財源措置の一層の充実強化を行うこと。

3.地域医療の確保について

 医療は、命に直接関わるものであり、どこに住んでいても安心・信頼の医療が受けられる医療体制の確立が求められているにもかかわらず、地域における医療は極めて危機的な状況に追い込まれている。医師確保のため、医育大学の入学定員拡大や入試における地域枠設定等を推進すること。

<厚生労働省>

1.食の安全・安心について

 企業による原材料偽装や消費期限偽装等が相次ぎ、食品の安全・安心への信頼が根底から揺らいでいる。こうした事態に鑑み、食の安全・安心を確保し、食への信頼を回復するために、関連する法律や行政の体制整備を速やかに進めること。

 牛海綿状脳症(BSE)については、国民の食の安全・安心を第一にする観点から、原因究明に引き続き全力をあげるとともに、米国産牛肉の徹底したリスク管理を行うこと。国内における全頭検査体制を維持し、自治体が行う全頭検査への財政措置を継続すること。

2.医療対策について

 医療は、命に直接関わるものであり、どこに住んでいても安心・信頼の医療が受けられる医療体制の確立が求められているにもかかわらず、地域における医療は極めて危機的な状況に追い込まれている。

 とりわけ、へき地など特定地域、小児科・産科など特定診療科における医師不足は、極めて深刻である。看護師、薬剤師等の医療スタッフの偏在・不足解消のため、抜本的な養成・確保対策を講じること。

 医療スタッフ不足や診療報酬改定等に起因する地域医療機関経営の急速な悪化が、地域医療に対する不安をさらに増幅させている。地域医療持続のためにも、診療報酬の適切な見直しや、たとえ不採算であっても維持が求められる性格の救急医療・高度医療等の機能への財政支援を拡充すること。地域医療機関の再編にあたっては、地域の意向を十分に踏まえて対処すること。

 20年度から開始予定の後期高齢者医療制度は、円滑な実施が危ぶまれている。当事者、地域の不安を解消するため、高齢者医療のあり方を抜本的かつ早急に再検討すること。

3.障がい者自立支援について

 障がい者自身や福祉現場を窮地に追い込んでいる障害者自立支援法を、負担凍結を含め抜本的に見直すこと。見直しにあたっては、障がい者が地域で暮らすための環境の整備に重点を置くこと。見直しまでの間、負担軽減措置、障がい児者福祉サービス維持のために必要な支援措置を講じること。

4.雇用対策の充実強化について

 北海道等では雇用情勢の回復が全国に比べ大きく立ち遅れている。しかも、不安定で労働条件が劣悪な非正規雇用が拡大しており、将来的な社会の不安定化すら招きかねない状況にある。労働条件における均等待遇実現や、最低賃金大幅引上げ等の措置を早急に講じること。

5.季節労働者対策について

 季節労働者に対する施策の枠組みが30年ぶりに大幅に見直された。しかし、北海道では積雪寒冷という特有の気象条件によって、冬季に失業を余儀なくされる季節労働者が、今なお12万6千人を数え、その施策の帰趨が地域経済にも大きく影響を及ぼしている。

 季節労働の完全解消に向け、通年雇用への移行を可能とするための政府所管の公共事業の平準化等の対策を拡充すること。

 国と地域との新たな連携事業である通年雇用促進支援事業の円滑な実施に向け、北海道庁や地域との連携を密にし、通年雇用化の促進に実効があがるよう取り組むこと。

<農林水産省>

1.食の安全・安心について

 企業による原材料偽装や消費期限偽装等が相次ぎ、食品の安全・安心への信頼が根底から揺らいでいる。こうした事態に鑑み、食の安全・安心を確保し、食への信頼を回復するために、関連する法律や行政の体制整備を速やかに進めること。

 牛海綿状脳症(BSE)については、国民の食の安全・安心を第一にする観点から、原因究明に引き続き全力をあげるとともに、米国産牛肉の徹底したリスク管理を行うこと。国内における全頭検査体制を維持し、自治体が行う全頭検査への財政措置を継続すること。

2.WTO交渉、日豪EPA交渉等について

 WTO農業交渉においては、農業・農村が果たす多面的機能の発揮や食料主権の確保を図るため、多様な農業が共生・共存できる農業モダリティを実現するよう確固たる交渉姿勢で臨むこと。上限関税の設定に断固反対するとともに、重要品目については十分な数を確保し、米や小麦、でん粉、雑豆、砂糖、乳製品等の重要品目に係わる適切な国境措置を堅持すること。国内農業の維持を可能とする関税率水準の設定や関税割当、国家貿易体制の堅持、特別セーフガードの維持などの国境措置を確保すること。「緑の政策」の要件緩和など国内支持政策に関する適切な規律を確保すること。また、水林産物についても、現行関税水準の維持、コンブ等に係わる水産品目IQ制度を堅持すること。

 日豪EPA交渉においては、農業や地域経済・社会に及ぼす影響を十分に検討し、米や麦、牛肉、乳製品、砂糖等の重要農畜産物を関税撤廃の対象から除外するなど適切に対応すること。

3.農業経営安定対策について

 「食料・農業・農村基本計画」に基づく経営安定対策等の展開にあたっては、わが国における今後の食料自給率向上や安全・安心な食料の安定供給等に大きく寄与する北海道の農業・農村の実情を反映した実効性のある施策が求められている。

 食料自給率向上、地域社会の維持再生のためにも、経営安定対策については、現状の大規模農家への集中優先一辺倒ではなく、農業者・農村を支える「戸別所得補償制度」に転換すること。現行の「品目横断的経営安定対策」は、農家所得をさらに押し下げ、農業者の生産意欲減退を招く原因ともなっているため、早急に制度を見直すこと。

4.漁業経営安定対策について

 国の「新しい漁業経営安定対策」の導入にあたっては、各海域で多種多様な漁業が営まれているわが国漁業の実情に応じた対象者要件の設定等を行い実効性を確保すること。その上で、資源の管理回復に着目しつつ、漁業者・漁村を支える「戸別所得補償制度」を創設すること。

5.森林整備の促進について

 北海道の森林面積は全国の4分の1を占めるが、森林所有者の施業意欲減退や林業就業者の減少・高齢化等により、森林の荒廃も生じている。

 来年の北海道洞爺湖サミットの大きなテーマでもある地球温暖化防止にとっても重要な森林吸収源対策の確実な推進のために、森林整備促進を目的とする新たな財源の確保と地方負担を軽減する財源措置の充実を行うこと。

<外務省>

1.サミットについて

 来年7月に開催される「北海道洞爺湖サミット」に際しては、北海道における環境保全の取り組み、北方領土問題、アイヌ文化等を世界に発信するよう取り組むこと。

 準備期間は、残すところ冬場をはさんで半年余りとなった。会議、諸行事の円滑な運営に向けた準備に万全を尽くしつつ、地元の協力を得るためにも適切で速やかな情報提供を行い、地元財政負担に対する必要な財政措置を講じること。

<総務省>

1.地方財政について

(1)地方財源の確保について

 国と地方の税財政改革は、地方分権推進、地方財政確立、地域格差是正の観点で進められるべきだが、この間の推移は、国の歳出削減の観点からの地方財政圧縮ばかりが続いていると受け止めざるを得ない。このため、財政運営が窮地に追い込まれる自治体が相次ぎ、地方自治や公共サービスの基盤が揺らぎかねない状況となっている。

 今後も、自治体間の財政力格差のさらなる拡大が懸念されることから、地方交付税が地方固有の財源であることを踏まえ、総額を確保し、財源保障機能と自治体間の財政力格差を是正する財源調整機能を堅持すること。

(2)地方財政健全化法について

 地方公共団体財政健全化法の具体化に際しては、地域における病院事業、国保事業、下水道事業等の実態、経緯を十分に踏まえながら進めること。

(3)産炭地域等への支援について

 財政再建団体となった夕張市では、市職員の大量退職等によって行政機能の維持が危惧されている。地域の崩壊を防ぐため、行政機能維持への支援を行うこと。

 また、産炭地域においては、閉山後の地域振興施策の後年度負担等が大きな重荷になっている状況にあり、こうした施策への交付税措置、公債費負担対策措置を拡充すること。

2.地方分権について

 地方分権の推進に際しては、国と自治体が対等な関係で協議する場を確保しながら、国と地方の役割分担をしっかりと見直した上で、国による過剰関与・義務付けや枠付け等の見直し等、地方が分権改革の実感を持てるよう取り組むこと。

 国の各種施策・制度実施に際し、地方負担を伴う措置を行う場合には、地方側との対等な立場での事前協議、十分な財源的措置を行うこと。

3.地域医療の確保について

 医療は、命に直接関わるものであり、どこに住んでいても安心・信頼の医療が受けられる医療体制の確立が求められているにもかかわらず、地域における医療は極めて危機的な状況に追い込まれている。

 地域医療サービスの確保に重要な役割を果たしている公立医療機関について、果たす役割の大きさを踏まえ、安定運営のための財政支援措置の充実を図ること。また、地域医療機関の再編にあたっては、地域の意向を十分に踏まえて対処すること。

4.消防広域化について

 北海道においては、面積の広大さ、冬季の積雪寒冷等の特有の条件下にあることから、消防の広域化については、全国一律・画一的な人口基準のみによることなく、住民の安全・安心の保持を最優先で対応すること。

 また、その後の緊急課題等に関して、12月7日に、「安心・安全な道民生活づくりに関する緊急提言・要請」を、会派、民主党北海道、民主党北海道選出国会議員会、連合北海道と共同で経済産業省、総務省、厚生労働省に対して実施した。

安心・安全な道民生活づくりに関する緊急提言・要請

 積雪厳寒期にあって、灯油・ガソリン等石油製品の高騰が道民生活を直撃している。

 また、医師不足や自治体病院の経営赤字、季節労働者対策の施策縮小に伴う影響など、今冬、道民生活を取り巻く情勢は、極めて厳しい状況となっている。

 こうした中で、道民が安心して生活できるよう、国において以下の事項に緊急に取り組むよう提言・要請する。

1 灯油・ガソリン等石油製品の高騰対策について

(1)IEA(国際エネルギー機関)、OPEC等に対する働きかけを強め、国際的連携による原油価格の引き下げを図ること。

(2)石油元売り各社に対して、「適正在庫の確保」、「適正価格」を指導すること。また、石油製品はじめ、関連物資・サービスに不当な便乗値上げなどが起こらぬよう、監視体制を強化・充実すること。

(3)灯油の高騰は、北海道の高齢者、障害者、低所得者にとって“生命”にも関わる深刻な問題である。道内の自治体においては、生活支援の拡充や「福祉灯油」制度の創設・拡充に取り組んでおり、国としても特別交付税などによる財政支援を行うこと。

(4)石油製品の価格高騰により、中小企業や農林水産業において原材料の確保難やコストアップなどの深刻な影響が出ている。地域経済が低迷し、価格転嫁が出来ない中で経営に苦しむ事業者に対し、制度資金の貸し付け条件の緩和を図るなどの支援策を講じること。

(5)石油製品価格の抑制に向け、国家備蓄石油を緊急放出すること。

(6)石油製品への課税のあり方を見直し、税金の軽減策を講じること。

・燃料に課税される消費税相当額を還付すること。

(7)高速道路の料金を一律3割引き下げること。

(8)「脱石油」政策を加速すること。

・燃費効率上昇のための省エネ機器導入等に補助すること。

・天然ガスや燃料電池、バイオエタノール、太陽光、風力など環境にやさしいエネルギーの開発・普及促進を図ること。

2 地域医療の確保と自治体病院等の経営健全化について

(1)医師不足などで地域医療の崩壊が進んでいる。医育大学における入学定員の拡充や地域枠の設定、地域医療の従事を要件とする奨学金制度、過疎地で必要とされる総合医要請の取り組みに対する財政支援を充実するなど、地域医療を担う医師の養成及び大学等から地域の医療機関に対する医師派遣の確保・充実を図ること。

(2)医師の地域偏在や不足の対策として、診療報酬を適切に見直すとともに、研修医の都市部への集中の是正、医師の働きやすい勤務環境の整備、医療リスクに対する支援体制の整備−を急ぐこと。

(3)2006年度の診療報酬改訂で「7対1入院基本料」が新設されたことに伴い、地方の小規模な病院や医科大学などでは看護職の確保が困難を極めている。潜在看護職の掘り起こしや再就職の支援、就業定着の推進などはもちろんのこと、診療報酬の見直しをはじめ看護職員の育成数の増加と看護養成校への支援の強化・充実を図ること。

(4)へき地医療、小児医療、救急医療など不採算医療を担う自治体病院の役割も踏まえ、診療報酬を適切に見直すこと。また、自治体病院の経営改善に向け、地方財政措置の拡充を図ること。さらに、自治体病院の再編にあたっては、地域の事情・意向を十分踏まえること。

(5)2008年度からの後期高齢者医療制度は、高齢者に過重な負担を強いるものであり、全面的に見直し(廃止)すること。

3 季節労働者対策について

(1)季節労働者対策は、冬期技能講習助成給付金などが廃止されたことに続いて、雇用保険の短期特例一時金の給付日数が引き下げられた。北海道における12万6千人の季節労働者の生活を守るためにも、短期特例一時金の給付日数を50日に復活させること。

(2)季節労働者の通年雇用化に向けた施策の充実を図ること。市町村レベルで実施される通年雇用促進支援事業については、各地域の創意工夫を保証して自由な計画策定を認めること。

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